表紙のカバーには
「この世に永らえることを許される命と許されない命を、
神様はどういう基準で分けているのだろう」
人は何を守るために生きているのか。
幼いころの性的被害を独自の視点で描いた作品。
と詠っています。
いいコピーです。その感じのとおりテーマはヘビーです。
読んでみて思うのは、それにしても、もう少し、簡単に、やさしく、
書けないか?なんて思う。 これが本音。
性的被害者は、結構世の中にいるはづだ。
なぜなら自分も正直に言えば幼時時の性的被害者だから。
(男にもサバイバー入るのです。加害者にも女はいるのです。)
要するに、たまたま、私も「サバイバー」なのだ。
この小説のように殺された幼馴染は私にはいない。
だから、この小説の主人公の悩みや自己との内的な格闘は
いくらかは実感として共感できる。が、当然、ここまで悩まない。
この小説の主人公は、幼いころのことを長く悩んで、生きている。
何十年も。悩みすぎ、とらわれすぎかとも思えるほど真摯に、問題を
追及する主人公。
騒いだばかりに殺された幼馴染と、騒がなかったから殺されはしなかった自分。
その差が、あまりにも結果として大きい。いいのか、この差はなんだと。
人生はほんの些細な事で、思いのほか大きな結果の差が起こる。
意外といろんなシーンであちこちにあることですよね。
なのに主人公は、この差が納得がいかず、ずっと神様に、自分に、問い続け、
このストーリーの読者にも問い続ける。
その重苦しさは、ちょっとヘビーです。読み応えもあります。
テーマは深いものがあり、簡単に答えはでない。読み終えても考えてしまう。
次にはもっと楽しい、あっさりの小説を読みたくなる。
そうでなければ、真の意味のサバイバー的人生を歩めない。
と、どこかで思う読者の私が残っただけ。
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中古品: ¥852
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サバイバー 単行本 – 2011/11/24
小山紗都子
(著)
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- 本の長さ232ページ
- 言語日本語
- 出版社セルバ出版
- 発売日2011/11/24
- ISBN-104863670613
- ISBN-13978-4863670617
カスタマーレビュー
星5つ中4.4つ
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トップレビュー
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2012年4月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2023年5月5日に日本でレビュー済み
序章 雲ひとつない美しい空の色。もうすでに不穏な予感が湧き上がる。
そして直感したように、おぞましい展開が。まるで映画を観ていくような流れ。
もう、展開が読めないサスペンスのまま、予想のつかない結末に。
昔、こんな性的変質者の存在を知ったときは、こんな人間ががいるのかと驚天動地したことが
懐かしいほど、今や小児愛者は日常的にニュースに登場する。しかも、社会的に立派なとされていた
教師やボランティアなども珍しくない。
自分が被害者にならず、その種のトラウマを抱かずに成長してこれたことは、ただ単にたまたま運が良かったのだ。それとも、このヒロインの紗月のように自己防衛のために記憶を閉じ込めていたのだろうか。
そして加害者、小児愛者、性的変質者、快楽殺人者にならなかったことも、たまたまなのか。
生まれる前に、こんな人生を選択するかどうか選べたのかどうか、それとも、人生劇場のため
敢えて、こんな役を選んだのだろうか。
どちらにしろ、自分は慎吾の選択を非難しない。決して取得が容易ではなかった
薬剤師の資格も自由も失っても、愛する人、そして自分の尊厳を守ったのだから。
「晴れがましい顔」、誇り高い確信犯なのだ。
慎吾を待つと決心した紗月、イタリア映画「ブーべの恋人」を思い出した。
二人が世間的に、失ったものは大きすぎるくらいであろう。
けれども、二人が得たものは、そういう次元のものではない。
最終章の空、「悲しいくらいに青く高い空」、自分は悲しくなかった。ただ青く高い、澄み切った空を感じた。
著者には、次作で、加害者の心の闇、そんな人間に生まれてしまった人間の悲しみ(が、あるのだろうか)、
そういうものを書いて欲しい。単純で上から目線の自分よりサバイバーなのだから。
いや、自分も、この生を終えるまでサバイバーでいよう。
そして直感したように、おぞましい展開が。まるで映画を観ていくような流れ。
もう、展開が読めないサスペンスのまま、予想のつかない結末に。
昔、こんな性的変質者の存在を知ったときは、こんな人間ががいるのかと驚天動地したことが
懐かしいほど、今や小児愛者は日常的にニュースに登場する。しかも、社会的に立派なとされていた
教師やボランティアなども珍しくない。
自分が被害者にならず、その種のトラウマを抱かずに成長してこれたことは、ただ単にたまたま運が良かったのだ。それとも、このヒロインの紗月のように自己防衛のために記憶を閉じ込めていたのだろうか。
そして加害者、小児愛者、性的変質者、快楽殺人者にならなかったことも、たまたまなのか。
生まれる前に、こんな人生を選択するかどうか選べたのかどうか、それとも、人生劇場のため
敢えて、こんな役を選んだのだろうか。
どちらにしろ、自分は慎吾の選択を非難しない。決して取得が容易ではなかった
薬剤師の資格も自由も失っても、愛する人、そして自分の尊厳を守ったのだから。
「晴れがましい顔」、誇り高い確信犯なのだ。
慎吾を待つと決心した紗月、イタリア映画「ブーべの恋人」を思い出した。
二人が世間的に、失ったものは大きすぎるくらいであろう。
けれども、二人が得たものは、そういう次元のものではない。
最終章の空、「悲しいくらいに青く高い空」、自分は悲しくなかった。ただ青く高い、澄み切った空を感じた。
著者には、次作で、加害者の心の闇、そんな人間に生まれてしまった人間の悲しみ(が、あるのだろうか)、
そういうものを書いて欲しい。単純で上から目線の自分よりサバイバーなのだから。
いや、自分も、この生を終えるまでサバイバーでいよう。
2013年2月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
楽しく読ませてもらいました。視点が面白いね。また頑張って書いてください。
2012年3月23日に日本でレビュー済み
北関東を舞台に繰り広げられる「サバイバー」
ストーリーに中に、土の匂い、大気の匂いを感じます
それと表裏一体、昭和の団地の風景
大都会の切り取り、変化していく舞台と背景が
自然に流れ、この作品の読みどころの一つでした。
それぞれ主人公たちの心の奥底に封印された【闇】
鍵でもある、バージニア・ウルフ「灯台へ」からの薫る引用句
ここで書くわけには参りませんが、様々な問題をはらんでます。
知香さんの言葉・・
「サバイバーっていうのよ、悲惨な体験を語ることで
それに向き合って乗り越えていく被害者たちのことを。」
その言葉が重要性を持ち、
エンディングに向かう最終・25章
社会的責任や家族愛、など、小説の中で主人公たちは
まだ終わらない過去を振り返りながら生きてるような気がします。
PS, 透クンへ
男であろうが、女であろうが
アナタみたいな親友が欲しいなっ!
ストーリーに中に、土の匂い、大気の匂いを感じます
それと表裏一体、昭和の団地の風景
大都会の切り取り、変化していく舞台と背景が
自然に流れ、この作品の読みどころの一つでした。
それぞれ主人公たちの心の奥底に封印された【闇】
鍵でもある、バージニア・ウルフ「灯台へ」からの薫る引用句
ここで書くわけには参りませんが、様々な問題をはらんでます。
知香さんの言葉・・
「サバイバーっていうのよ、悲惨な体験を語ることで
それに向き合って乗り越えていく被害者たちのことを。」
その言葉が重要性を持ち、
エンディングに向かう最終・25章
社会的責任や家族愛、など、小説の中で主人公たちは
まだ終わらない過去を振り返りながら生きてるような気がします。
PS, 透クンへ
男であろうが、女であろうが
アナタみたいな親友が欲しいなっ!