「エロイカ変奏曲」は英雄交響曲の終楽章に使われる主題で、ベートーヴェンは大変に気に入り、この主題を使って4度も作品を書いているが、「エロイカ変奏曲」の方が先で、英雄交響曲が一番最後にあたる。変化に富んだ味わい深い力作。
6つのやさしい変奏曲はピアノソナタ第11番変ロ長調作品22の第4楽章にでてくる主題。短く、比較的シンプルな曲。
創作主題による32の変奏曲は、ワルトシュタインに似た作曲技法で書かれているとされ、非常に雄大なベートーヴェンらしい曲。
いずれの曲も、ベートーヴェンのピアノ曲が好きな人は、気に入るに違いない。
演奏は、印象的な重厚な響きを持ち、終始どっしりと落ち着いていて聴きごたえがある。
録音も深みのある音で悪くない。