このファッション誌は、幼稚園〜小学校くらいの子どもを持つママ…およそ20代後半から40代前半(30代かな)の女性を対象にしていると思われる。
イメージモデルの井川遥が35才だし。
「コンサバは個性です」という惹句どおり、「場」を読むファッションを多く紹介している。
例えば子連れのお買い物、例えば保護者会、例えば職場…
「個性」の一言でかわして来られた若い頃とは違って、大人になり公的「場」を生活圏内に含むようになると、着るものもおのずと違ってくるものである。
若い頃、そういった物の選び方を訓練して来なかった自分としては大いに戸惑ったものである。
何着ればいいの?と。
そんな戸惑いにストレートに答えてくれる特集記事がありがたい。
そんな雑誌で今号からリリー・フランキーをホストとした対談ページが始まった。
タイトルは「ボクの好きな人。」グラビア写真を含めて4ページ。
一回目は本誌イメージモデルの井川遥。
…だからリリーさん引き受けたんちゃうの?
と突っ込みたくなるくらい、井川遥への好いたらしいムード満点で対談が進む。
グラビアをにぎわせていた頃から井川遥を好ましく思っていた私としても、ちょっとニヤニヤしながら読んだ。
「ひとはどうやって美しくなるのか」というテーマになっていったが、リリーさんと井川さんの意見は最後まで食い違って終わる。
ふたりの関係や人間性の軽やかさが微笑ましく、羨ましく感じる読後感であった。
また、アン・サリーさんの2ページ(グラビア+エッセイ)も良かった。
ものごとには、自身が直にふれる事が重要であるとか、
震災後気付いた、ニュースをも操る国や企業の利権の存在…
今まさに関心が高まっている事を語っておられて、「じぶんもがんばろう…」という心持ちになった。
そして、今号で私が最も感慨を覚えたのは、小島慶子のエッセイ。
連載11回目の今回は、自らのトラウマと子育て、という重いテーマだった。
今回を含めて2回しか読んだ事がないのだが、もの凄くぶっちゃけているのである、この方のエッセイは。
子どもに手を上げてしまうほど、感情のコントロールが難しくなった事とか、家族との心理的距離感など、
最も隠したいであろうことを、あえて晒し、分析とともに経験談を綴っている。
このエッセイを読んで、涙が込み上げてくる人も少なくないと思う。
私もそのひとりだ。
もの凄いシンパシーを感じながら夢中で読んだ。
子育て記事やエッセイの多くは、常にポジティブ、常に日当りの良いまっとうさを掲げて書かれている。
そして私のようなオヤは、そんな記事を読んで消化不良を起こしている。
正論は誰にも攻撃されない。
不特定多数に向けて発信される印刷物は、自然とそういう傾向をとるのは分かる。
だから、小島さんのエッセイには驚かされ、感嘆のため息をもらしてしまう。
私が本当に聞きたかったのは、こういう話なんだと。

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VERY (ヴェリィ) 2011年 09月号 [雑誌] 雑誌 – 2011/8/6
大特集
ママ総カジュアル時代に、
私たちが選ぶにはワケがある
コンサバは個性です
こんなときだから、
本当に必要なものが見えてくる
チームVERY発
オシャレの投資、
傾向と対策2011A/W
ほか
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この雑誌について
ファッション感覚にあふれた30代向け生活誌
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