漢方って身体に良さそうだとか、
即効性がなさそうだとか、
様々な偏見を払拭しようと購入。
漢方が一体医学的に
どんな位置付けなのか
よく分かりました。

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漢方の歴史: 中国・日本の伝統医学 (あじあブックス 11) 単行本 – 1999/5/1
小曽戸 洋
(著)
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- ISBN-104469231517
- ISBN-13978-4469231519
- 出版社大修館書店
- 発売日1999/5/1
- 言語日本語
- 本の長さ182ページ
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
中国で生まれ、日本に入って独自の発展をとげた、漢方の初めての通史。中国古代から日本近世まで、幅広い時代で日中伝統医学の流れをとらえ、随所に新知見を交えてわかり易く語る。
登録情報
- 出版社 : 大修館書店 (1999/5/1)
- 発売日 : 1999/5/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 182ページ
- ISBN-10 : 4469231517
- ISBN-13 : 978-4469231519
- Amazon 売れ筋ランキング: - 923,743位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 92位伝統中国医学・中医学
- - 667位東洋医学
- - 1,433位医学
- カスタマーレビュー:
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カスタマーレビュー
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上位レビュー、対象国: 日本
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- 2012年6月1日に日本でレビュー済みAmazonで購入漢方の歴史を知りたい人にはよい入門書です。
最近の知見を盛り込み、三大古典と云われる『神農本草経』『黄帝内経』『傷寒論』以前から現代に至るまでを概観し、漢方理論をわかりやすい言葉で説明しています。
1971年に発見された「馬王堆(紀元前の墳丘)から出土した漢方を手に握った貴婦人」の項はワクワクしながら読みました。その漢方薬の中には200年を経過した現在の日本で使われている生薬(桂皮、辛夷など)も含まれていたのです。
『黄帝内経』における陰陽説は「デジタル理論の祖」であり、そのモノクロの世界をカラー化したのが五行説である、という表現はうまい。
漢方では随証治療が有名ですが「『傷寒論』以外では病名治療が一般的である」と意外な事実も記されています。
本書の特徴は中国と日本の関わりを重視して論述していることだと感じました。
中国では書誌学が発達せず古典の原著がほとんど失われた一方で、日本では丁重に保存され、後年中国に貴重な文献として逆輸入される事例もまれではありません。
その昔、日本では中国に医学留学すると出世を約束されていた時代もあったようです。戦後のアメリカ留学にイメージが重なりました。
中国でも日本でも、三大古典以降はその解釈を巡る歴史で、革新的な書物が出てきていないことに気づかされます。
悪く云えば「進歩がない」、よく云えば「完成度が高かった」ということになりますが。
マイナス1点は、とにかく人の名前と書物の名前が多く羅列され、辟易しながら流し読みするしかないこと。
これは歴史の概観という性質上、仕方ないことかもしれません。
- 2013年10月13日に日本でレビュー済みAmazonで購入自分が日中伝統医学の知識の保護を勉強しておりますので、この本は自分の研究に対して役立てると思います。
- 2014年10月1日に日本でレビュー済み著者の小曽戸氏は薬剤師の資格を持ち、日本医大で医学博士(生化学)を得て、現在は北里大学東洋医学研究所で古典文献の研究を行なっています。
本書は著者の専門分野である漢方医学、中国医学について歴史を踏まえて概観したものです。
本書では、中国医学がいつ・どのような経緯で生まれ・どのように発展したかをわかりやすくまとめていました。
それによればおよそ数千年前という途方もない古代に発祥してから、様々な時の権力者や文化、庶民の生活と密接に関わりながら発展した医学で、伝説的な名医の物語や失われた古典の話などを含む壮大な歴史が丁寧に語られていました。
冒頭では1971年に発見された古代墓から貴重な文物が大量に収蔵されていたというキャッチーなトピックが挙げられていました。
貴婦人のミイラや当時の漢方薬が出土した他にも、既に失われた古医書が大量にあり、それには「5臓5腑の10本の経絡しか描かれてなかった」ことから現在の五臓六腑12経絡に至る中途過程を埋める貴重な資料であることが伺えました。
次の章では、古代に完成した中国の三大医書について説明していました。
現存する最古の医書は「黄帝内経」で、完全な形では残存しておらず、素問、霊枢、太素、明堂という4書が伝わっています。
その後、薬物学書である「神農本草経(しんのうほんぞうきょう)」と「張仲景方(=傷寒雑病論)」が著され、この3書を漢方の三大医書とされています。
中医学の系譜を受け継ぐ日中朝の地域は以後、この3書を基本にして理論を発展させていきます。
中国では西晋代に「脈経(みゃくけい)」と「甲乙経」、唐代は著者が日本で発見したという「小品方(しょうひんほう)」などが編まれました。
朝鮮は高麗時代に医書の編纂が進み、李朝時代に許俊(きょしゅん=ほじゅん)による「東医宝鑑)とういほうかん)」が著されました。
日本では「医心方」以降は、その完成度の高さから新たな研究は停滞していましたが、明時代の李朱医学が田代三喜が伝えられると、曲直瀬道三(まなせどうさん)がそれを引き継ぎ、発展させました。
これ以後も日本は中国の影響を受けることは少なく、独自の道を進みます。
江戸時代には傷寒論を聖典視する「古方派」が出現し、現在まで続く主流派となりました。
他にも排毒を主張する吉益東洞などの過激な一派も現れ、百花繚乱の呈を示しました。
終章では中国から日本に伝わった中医学が、近代に入って逆に日本から中国に逆輸入される様が描かれていました。
戦乱が多く、政権交代時のたびに焚書によって失われた貴重な書籍の多くが日本で残っていました。
当時最先端の大国だった中国への憧れから、輸入でしか手に入らなかった高価な医書は大切に保管されていたのです。
伝統医学の道統が日本から中国にフィードバックされ、文化大革命で一旦断絶したものの復興し、現在に至っています。
本書は全体的に淡々とした筆致で語られていますが、所々で著者の古典にかける情熱を感じさせました。
驚かされるのは、古典の中には現代でも通じるような完成された智恵を内包していることや、発祥の地である中国本土で失われた書物が日本で保管されていたことです。
そうした書物を著者が偶然発見するなど、日本の史家の情熱を滲ませるエピソードなども丁寧に描かれていました。
最終章の「中国で生じた伝統医学の波動が幕末の考証医学を経て中国にフィードバックされた」という事実は特に興味深いと思いました。
200ページ足らずの分量の中に、中国医学を貫く理論的な柱のようなものを実感させてくれる好著でした。
- 2013年9月20日に日本でレビュー済み本書は漢方の治療方法や治療内容ではなく、歴史に焦点を当てたもの。
漢方医学発祥の中国からはじまり、日本の漢方の歴史についてもまとまった記述があり、とても参考になります。
臨床家には直接関係ない内容かも知れませんが、知っておくと古医書を読むのに幅が広がりますし、古医書を探すための知識としても役に立ちます。
医学史に興味がある方はもちろんのこと、臨床家にとってもおすすめです。
※ 追記 ※
改訂版が出たそうなので、そちらの購入をお薦めいたします。