上巻に続き、圧倒的なストーリー展開とボリュームで、燃えつきました。
読み終わった時の満足感がすごかったです。他の方も言っていますが、大河ドラマです、これ。
「清澗寺シリーズ、全部読み続けてきて良かった!」と素直に思いました。
国貴編は結構重めでシリアスな雰囲気が続きますが、一族大集合のシーンはとても感慨深く、
みんな個々に苦しんできたけど(特に和貴と国貴)、この瞬間を笑顔で迎えられてよかったね!
と思わずウルウルしてしまいました。
道貴編では相変わらずのクラウディオが睦言全開で道貴を愛しまくります(笑)
もう、なんだこのイタリア人の語彙力!すごすぎ。読んでるこっちが赤面です。
朝の起し方一つとっても無駄に愛ダダ漏れ。
とにかく、こちらのカップルは読んでいてとても楽しいです。
上下巻ともに大満足でした!

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終わりなき夜の果て〈下〉 (リンクスロマンス) 新書 – 2010/11/1
和泉桂
(著)
- 本の長さ322ページ
- 言語日本語
- 出版社幻冬舎コミックス
- 発売日2010/11/1
- ISBN-104344820703
- ISBN-13978-4344820708
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
清澗寺伯爵家の長男の国貴は、軍を裏切りながらも密かに生き延び、一族を捨てて恋人の遼一郎と上海で逃亡生活を送っていた。国貴は素性を偽り、つましくも幸福な日々を送っていたが、遼一郎がまたも秘密を抱えていることに気づく。不安が増す中、国貴は弟の道貴に見つかってしまい…。雑誌掲載作に加え、道貴のクラウディオと甘くも激動の日々を描いた書き下ろし作品、初代伯爵・貴久の掌編を収録した、清澗寺家シリーズ第一部完結編・下巻。
登録情報
- 出版社 : 幻冬舎コミックス (2010/11/1)
- 発売日 : 2010/11/1
- 言語 : 日本語
- 新書 : 322ページ
- ISBN-10 : 4344820703
- ISBN-13 : 978-4344820708
- Amazon 売れ筋ランキング: - 963,965位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 571位リンクスロマンス
- カスタマーレビュー:
著者について
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最新刊「奈良監獄から脱獄せよ」(幻冬舎)
12月28日「偽りの華は宮廷で咲く」(角川ビーンズ文庫)
代表作
BL
「清澗寺家シリーズ」(リンクスロマンス・ルチル文庫L)
「貴公子の求婚」(大洋図書)
「真紅の背反」(二見書房シャレード文庫)
ライト文芸
「北鎌倉の豆だぬき 売れない作家とあやかし四季ごはん」(メディアソフト・SKYHIGH文庫)
「陰陽師一行、平安京であやかし回収いたします」(二見書房・サラ文庫)
鎌倉シリーズ(富士見L文庫)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2011年6月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
皆さん仰るとおり「大河ドラマ」「スペクタクル大作映画」です。
エネルギー要ります。
私の頭ん中、「モルダウ」のメロディー流れっぱなしでした。
彼らはこの後、激動の時代に突入して行くんですよね。兄弟それぞれの暮らす国同士で戦いが始まる事も、価値観がひっくり返され日本がドン底を見る事になるのも、私たちは史実として知っている。
俯瞰の視線からある種のもどかしさすら感じます。
そして当然、今のこの世にはもう生きていない前世紀の人々。 しかしあの時代でさえ(だからこそ?)命を燃やして互いを狂おしく愛し合った人々がいたのです。
上巻のイントロ、下巻のエンディング。
素晴らしい。
あなたたちの儚い祈りは、ちゃんと届いていますよ。 見届けましたよ。
30年待つ甲斐はありますよ、貴久様…
エネルギー要ります。
私の頭ん中、「モルダウ」のメロディー流れっぱなしでした。
彼らはこの後、激動の時代に突入して行くんですよね。兄弟それぞれの暮らす国同士で戦いが始まる事も、価値観がひっくり返され日本がドン底を見る事になるのも、私たちは史実として知っている。
俯瞰の視線からある種のもどかしさすら感じます。
そして当然、今のこの世にはもう生きていない前世紀の人々。 しかしあの時代でさえ(だからこそ?)命を燃やして互いを狂おしく愛し合った人々がいたのです。
上巻のイントロ、下巻のエンディング。
素晴らしい。
あなたたちの儚い祈りは、ちゃんと届いていますよ。 見届けましたよ。
30年待つ甲斐はありますよ、貴久様…
2010年11月9日に日本でレビュー済み
BL界の王道を堂々と泳ぎきって、大河浪漫第一部ついに完結、です。
一本の古い映画を見終わった気分です。
まずは国貴編。
「終わりなき夜の果て」後編として、2007年小説リンクス12月号掲載分を大幅改訂。
少年時代の国貴の回想からお話は始まります。
上海の薄氷を踏むような生活、それぞれに迫りくる過去の足音、暗闇の恐怖。
国貴の葛藤に、既視感ありまくり。まさに兄弟だなあ・・・と実感。
読んでてものすっごくイライラするし、完全に開放されることはないのでカタルシスもないのだけど、
この「ハッピーエンド」でブツっと切れて終わるんじゃない、
愛ゆえの苦しみが永遠に続くと知りながら離れない二人の選択が胸に迫りました。
浅野や深沢の毒舌っぷりも楽しめましたしね。
「せつなさは愛の妙薬」
道貴編。ひたすら甘い甘い日々です。初めてのケンカすらちょっとしたアクセント。
姫君に愛を誓う騎士のように、またそれを通り越して妃を溺愛する専制君主のように振舞うクラウディオ氏。
その日常的な睦言には、「彼はがんばって異国語である日本語で愛の言葉をささやいているのよ、翻訳よ」と自分を律しながらも、かなーりくらくらしました。
ハーレクインも真っ青です・・・背中がかゆい。でもやみつきになります。
シリアスな作品でここまで甘い攻めって空前絶後じゃないでしょうか。
上海→日本→NY→そして欧州へ。
二人は永遠に幸せでしょう。
道貴のまっすぐさが、この世界に清涼感をもたらしてくれています。
過剰な形容詞に現実感のまるでないクラウディオ氏ですが、あまりの強運に読者もびっくりです。
「幸福な朝」
再び国貴編。ほんの数ページの掌編ですが、快復したらしき遼との幸せな日々がつづられています。
なぜ国貴だけが遼と呼ぶのかという幼い頃の思い出が明かされています。うーん。よいエピソード。
「暁闇」
待ってました。
初代伯爵貴久と、嵯峨野公爵の、おそらく最期の逢瀬だったのではないでしょうか。
雪の夕暮れ。神楽。翻る白扇。貴久に魅入られた公爵と、公爵の想いをいつしか受け入れていた貴久。
彼らの願いが成就したことを、私は(というか読者は)知っています。
泣いちゃいました。ちょっと感情移入しすぎかな?
2段組の320Pは最近まれにみる厚さ。濡れ場の多さにやや目が滑りますが、読み応えはばっちりです。
時間軸に乱れがなく、回想も効果的に、夢見るようにはさまれるので、違和感がありません。
3兄弟と父、祖父のそれぞれの愛の形、3兄弟の再会、別れ、旅立ちと、完結編にふさわしい一冊でした。
個人的に、冬貴が幸せそうだったのが一番嬉しかった。
伏見の病床で病人の膝を枕にして丸くなっている冬貴の描写がもういとおしくてたまりません。
次はおそらく千年ののろいの始まりとなったご先祖様編ですよね。楽しみすぎます。
一本の古い映画を見終わった気分です。
まずは国貴編。
「終わりなき夜の果て」後編として、2007年小説リンクス12月号掲載分を大幅改訂。
少年時代の国貴の回想からお話は始まります。
上海の薄氷を踏むような生活、それぞれに迫りくる過去の足音、暗闇の恐怖。
国貴の葛藤に、既視感ありまくり。まさに兄弟だなあ・・・と実感。
読んでてものすっごくイライラするし、完全に開放されることはないのでカタルシスもないのだけど、
この「ハッピーエンド」でブツっと切れて終わるんじゃない、
愛ゆえの苦しみが永遠に続くと知りながら離れない二人の選択が胸に迫りました。
浅野や深沢の毒舌っぷりも楽しめましたしね。
「せつなさは愛の妙薬」
道貴編。ひたすら甘い甘い日々です。初めてのケンカすらちょっとしたアクセント。
姫君に愛を誓う騎士のように、またそれを通り越して妃を溺愛する専制君主のように振舞うクラウディオ氏。
その日常的な睦言には、「彼はがんばって異国語である日本語で愛の言葉をささやいているのよ、翻訳よ」と自分を律しながらも、かなーりくらくらしました。
ハーレクインも真っ青です・・・背中がかゆい。でもやみつきになります。
シリアスな作品でここまで甘い攻めって空前絶後じゃないでしょうか。
上海→日本→NY→そして欧州へ。
二人は永遠に幸せでしょう。
道貴のまっすぐさが、この世界に清涼感をもたらしてくれています。
過剰な形容詞に現実感のまるでないクラウディオ氏ですが、あまりの強運に読者もびっくりです。
「幸福な朝」
再び国貴編。ほんの数ページの掌編ですが、快復したらしき遼との幸せな日々がつづられています。
なぜ国貴だけが遼と呼ぶのかという幼い頃の思い出が明かされています。うーん。よいエピソード。
「暁闇」
待ってました。
初代伯爵貴久と、嵯峨野公爵の、おそらく最期の逢瀬だったのではないでしょうか。
雪の夕暮れ。神楽。翻る白扇。貴久に魅入られた公爵と、公爵の想いをいつしか受け入れていた貴久。
彼らの願いが成就したことを、私は(というか読者は)知っています。
泣いちゃいました。ちょっと感情移入しすぎかな?
2段組の320Pは最近まれにみる厚さ。濡れ場の多さにやや目が滑りますが、読み応えはばっちりです。
時間軸に乱れがなく、回想も効果的に、夢見るようにはさまれるので、違和感がありません。
3兄弟と父、祖父のそれぞれの愛の形、3兄弟の再会、別れ、旅立ちと、完結編にふさわしい一冊でした。
個人的に、冬貴が幸せそうだったのが一番嬉しかった。
伏見の病床で病人の膝を枕にして丸くなっている冬貴の描写がもういとおしくてたまりません。
次はおそらく千年ののろいの始まりとなったご先祖様編ですよね。楽しみすぎます。
2010年11月12日に日本でレビュー済み
大好きなシリーズの第一部完結編。まず、手にとって驚くのは、新書BLにしては分厚いこと!1冊のお値段も1000円を越えますが、その価値は十分ありました!!
下巻だけでは、この作品の醍醐味も半減ですので、ぜひ上巻と併せて読まれることをオススメします。
本の内容は先のレビュアーさまが書かれている通り。
完結編にふさわしく、大河ドラマの大作を一本見終わった感じです。
上巻は、和貴と深沢を中心に展開。下巻は、逃亡した上海から、遼一郎を守る為に陸軍へ自首しようとした国貴。寸前で、クラウディオと道貴の助力で後を追ってきた遼一郎が国貴を引き止めます。そして、彼らを国外へ逃がそうとする清間寺家ファミリーが勢ぞろいいたします。
圧巻でございました!!
記憶に残るセリフをいくつかご紹介いたします
【父・冬貴】
帰宅した国貴に、家族全員が揃った居間で父・冬貴が妖艶に顔へ手を伸ばしてきてたずねます。「足りているのか?」父、冬貴の禍々しい美貌に引き込まれそうになる国貴。
国外へ脱出する前夜、廊下ですれ違う時に国貴に告げます。「案ずるな。あの子はもう寒くない」
あの子、とういうのは、和貴のことですね。
今まで、自分の息子に対してはどうしていいのか分からなかったのか、歩み寄る姿勢すらなかったのに、やはり自分と同じ血が流れる情というものを感じさせる場面でした。
【和貴と国貴】
国外へ脱出する前夜、憲兵が清間寺家へやってきます。こうなることを予想していた和貴は用意周到に、兄を逃がす段取りを済ませていました。
ドアの向こうで、憲兵を引きとめている道貴。和貴は兄に心配しないで、逃げて欲しいと告げます。「お元気で」と優しく抱擁する弟に兄は感極まって聞きます。「お前は僕を許すのか?僕はまたお前を置いていくのに」。兄の慟哭に和貴は優しく返事をします。「一緒に沈んでくれる人をみつけました。だから平気です。何も怖くはありません」
【深沢と国貴】
和貴の根回しで、屋敷外の逃亡用車に待期し、この後の逃亡段取りを説明する深沢に国貴が聞きます。「自分たちを逃亡させれば、和貴はもっと大きなものを背負わせてしまう、君はそれでいいのか?」深沢は即答します。「かまいません」。そして、さらに国貴は問います。「和貴は以前よりも脆くなってしまった。僕はそれが心配なんだ」と。対する深沢の返事。「変えたのは私です。責任は全て私が負いましょう」その後に続く、深沢の言葉が、いかに激しく狂おしく和貴を愛しているかを読者に認識させてくれます。
清澗寺シリーズ、もう一度最初から読みたくなりました!
下巻だけでは、この作品の醍醐味も半減ですので、ぜひ上巻と併せて読まれることをオススメします。
本の内容は先のレビュアーさまが書かれている通り。
完結編にふさわしく、大河ドラマの大作を一本見終わった感じです。
上巻は、和貴と深沢を中心に展開。下巻は、逃亡した上海から、遼一郎を守る為に陸軍へ自首しようとした国貴。寸前で、クラウディオと道貴の助力で後を追ってきた遼一郎が国貴を引き止めます。そして、彼らを国外へ逃がそうとする清間寺家ファミリーが勢ぞろいいたします。
圧巻でございました!!
記憶に残るセリフをいくつかご紹介いたします
【父・冬貴】
帰宅した国貴に、家族全員が揃った居間で父・冬貴が妖艶に顔へ手を伸ばしてきてたずねます。「足りているのか?」父、冬貴の禍々しい美貌に引き込まれそうになる国貴。
国外へ脱出する前夜、廊下ですれ違う時に国貴に告げます。「案ずるな。あの子はもう寒くない」
あの子、とういうのは、和貴のことですね。
今まで、自分の息子に対してはどうしていいのか分からなかったのか、歩み寄る姿勢すらなかったのに、やはり自分と同じ血が流れる情というものを感じさせる場面でした。
【和貴と国貴】
国外へ脱出する前夜、憲兵が清間寺家へやってきます。こうなることを予想していた和貴は用意周到に、兄を逃がす段取りを済ませていました。
ドアの向こうで、憲兵を引きとめている道貴。和貴は兄に心配しないで、逃げて欲しいと告げます。「お元気で」と優しく抱擁する弟に兄は感極まって聞きます。「お前は僕を許すのか?僕はまたお前を置いていくのに」。兄の慟哭に和貴は優しく返事をします。「一緒に沈んでくれる人をみつけました。だから平気です。何も怖くはありません」
【深沢と国貴】
和貴の根回しで、屋敷外の逃亡用車に待期し、この後の逃亡段取りを説明する深沢に国貴が聞きます。「自分たちを逃亡させれば、和貴はもっと大きなものを背負わせてしまう、君はそれでいいのか?」深沢は即答します。「かまいません」。そして、さらに国貴は問います。「和貴は以前よりも脆くなってしまった。僕はそれが心配なんだ」と。対する深沢の返事。「変えたのは私です。責任は全て私が負いましょう」その後に続く、深沢の言葉が、いかに激しく狂おしく和貴を愛しているかを読者に認識させてくれます。
清澗寺シリーズ、もう一度最初から読みたくなりました!