粘膜シリーズ3作目にして、おそらく飴村行の最高傑作でしょう。
おおむねは、例によっての粘膜ワールド。
暴力・セックス・お笑いという、男のロマンが3拍子揃った、濃密な話です。
ただし前2作は、「所詮はバカ話だから」と笑い飛ばせる軽さがありました。
それはそれで楽しいけれど、今回は重い要素が含まれます。
バカで怠惰な双子の青年、磨太吉と矢太吉。
ブタ好きの変態老人・ヘモやん、毒舌のホステス・ゆず子。
読み始めた当初は、どいつもこいつも不快な人物でした。
しかし彼らの波乱万丈の冒険が、マラボウ、いやベラボウに面白い。
それを読むうち、いつしか彼らが愛おしく思えてきます。
なので、全てが丸く収まった終盤には、「このまま幸せに終わればいいな」と思いました。
でも「そんなわけない、きっと嫌な事が起こる」という予感。
だって、粘膜だもの。
案の定、残りページわずかで、メチャクチャ嫌な事が起こっちゃうわけです。
これが本当に、ショッキングで悲劇的。
どうでもいい奴が酷い目に遭えば笑えますが、磨太吉やゆず子は違うので・・・・。
けれど、吉太郎様が名言連発するエピローグがいい。
「人間なんてこんなもんだ」という達観と、人智を超えた世界への希望が示されます。
読後には、何か不思議な納得感が得られました。
これこそエログロナンセンスの果て、飴村行が行き着いた到達点ではないかと。
読後には思わず、マラボー、いやブラボーと叫んでしまいました。
いや、叫ばないけど。
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粘膜兄弟 (角川ホラー文庫) 文庫 – 2010/5/22
飴村 行
(著)
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注目の異才の最新作!
ある地方の町外れに住む双子の兄弟。戦時下の不穏な空気が漂う中、二人は一人の女をめぐり凄惨な運命に身を委ねていく……『ドグラ・マグラ』『家畜人ヤプー』と比される現代の奇書、シリーズ第3弾!
ある地方の町外れに住む双子の兄弟。戦時下の不穏な空気が漂う中、二人は一人の女をめぐり凄惨な運命に身を委ねていく……『ドグラ・マグラ』『家畜人ヤプー』と比される現代の奇書、シリーズ第3弾!
- 本の長さ480ページ
- 言語日本語
- 出版社KADOKAWA
- 発売日2010/5/22
- 寸法10.5 x 2 x 15 cm
- ISBN-104043913036
- ISBN-13978-4043913039
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著者について
●飴村 行:1969年福島県生まれ。東京歯科大学中退。2008年『粘膜人間』で第15回日本ホラー小説大賞長編賞を受賞しデビュー。第二作『粘膜蜥蜴』は「このミス」など年末ミステリランキングでベストテン入りし、注目を浴びる。
登録情報
- 出版社 : KADOKAWA (2010/5/22)
- 発売日 : 2010/5/22
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 480ページ
- ISBN-10 : 4043913036
- ISBN-13 : 978-4043913039
- 寸法 : 10.5 x 2 x 15 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 402,728位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2019年10月7日に日本でレビュー済み
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二作目の粘膜蜥蜴までは独立していだけれど今作は前作との繋がりがあって新鮮でした。似通ったシーンや使い回しと感じてしまう知識で作られているので若干しらける場面はありました。それでも世界観や表現、構成は素晴らしいです。
2019年1月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
粘膜シリーズは外れがなく、この作品も大いに楽しませてもらいました。グロテスクな中にもミステリー要素があり、世界観が絶妙です。
2023年10月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
前作「粘膜蜥蜴」のような傑作を再び読めると期待して購入してみたものの、読後の満足感は前作とは程遠かった‥
粘膜シリーズではあるものの、各作品の繋がりは薄く、本作から読み始めても全く問題ない。
前作同様、本作も河童や爬虫人のような奇怪な人外が登場するが、それら人外がストーリーに生かされていないような気がする。前作のようなミステリ要素もなく、最後にどんでん返しが起こるかと期待したが、特に驚きの展開はなかった。
粘膜シリーズではあるものの、各作品の繋がりは薄く、本作から読み始めても全く問題ない。
前作同様、本作も河童や爬虫人のような奇怪な人外が登場するが、それら人外がストーリーに生かされていないような気がする。前作のようなミステリ要素もなく、最後にどんでん返しが起こるかと期待したが、特に驚きの展開はなかった。
2016年11月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
飴村行さんの粘膜シリーズの中で一番お気に入りです。
エロ・グロシーンの迫力と、文章力にいつも圧倒させられますが、グロシーンなど表面的な部分だけでなく
この粘膜兄弟はさらにストーリーにずっしりと重みがあって素敵だと思います。
読んでいて、話がどこまでも転がっていくような気になるのですが
必ず雰囲気の纏まりが揺るがないところも好きです。
ヤタ、マタ、を私は初めから何故か美少年の双子コンビで想像しながら読んでいました。 双子とヘモやんの掛け合いと過激な言葉でのツッコミもつい面白くて、笑ってしまったり、一冊でとても楽しい時間を過ごせました。粘膜シリーズの中でも粘膜兄弟はページ数が多めですが、飴村さんは本当に書きたいことがたくさんありすぎて堪らなかったのだろうなぁ・・・と感じました。それくらいぎっしりびっしりです。
買ってよかったと思いました。
エロ・グロシーンの迫力と、文章力にいつも圧倒させられますが、グロシーンなど表面的な部分だけでなく
この粘膜兄弟はさらにストーリーにずっしりと重みがあって素敵だと思います。
読んでいて、話がどこまでも転がっていくような気になるのですが
必ず雰囲気の纏まりが揺るがないところも好きです。
ヤタ、マタ、を私は初めから何故か美少年の双子コンビで想像しながら読んでいました。 双子とヘモやんの掛け合いと過激な言葉でのツッコミもつい面白くて、笑ってしまったり、一冊でとても楽しい時間を過ごせました。粘膜シリーズの中でも粘膜兄弟はページ数が多めですが、飴村さんは本当に書きたいことがたくさんありすぎて堪らなかったのだろうなぁ・・・と感じました。それくらいぎっしりびっしりです。
買ってよかったと思いました。
2014年1月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この作家の小説は、4作目ですが、1番面白かったでございます。
2人の兄弟の織りなすコミカルだけど少し哀しいやり取りが、全編を暖かく包んでおり、オカルト小説のような恋愛小説のような、「男はつらいよ 粘膜編」とでもいいますか。
なんとも言えない、感動巨編でございます。
ちょうオススメっす。
2人の兄弟の織りなすコミカルだけど少し哀しいやり取りが、全編を暖かく包んでおり、オカルト小説のような恋愛小説のような、「男はつらいよ 粘膜編」とでもいいますか。
なんとも言えない、感動巨編でございます。
ちょうオススメっす。
2016年4月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
エロ・グロ・冒険・ギャグ・日本軍と長編に何でも詰め込んだ「粘膜シリーズ」。その独特の世界観に本作では純愛要素が加わり、また別の趣があると思います。磨太吉(マタ)が「ゆず子」の為に戦い、いつも率直に愛を伝える姿には心を打たれます。一方で双子の弟の矢太吉(ヤタ)は見せ場が殆どないです。個人的には「粘膜兄弟」(本作)>「
粘膜蜥蜴 「粘膜」シリーズ (角川ホラー文庫)
」>「
粘膜人間 「粘膜」シリーズ (角川ホラー文庫)
」>>>「
粘膜戦士 「粘膜」シリーズ (角川ホラー文庫)
」(サブストーリー集)といった感じですが、3作目まではどれも最高に面白いです!!(2013年に出るはずだった「粘膜乙女」は一体どうしちゃったんだろう。)
2017年8月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
粘膜シリーズがすきです
独特の世界が面白い!
シリーズで読むのがオススメ
独特の世界が面白い!
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