ひきこもりの「トリックスター」(by斎藤環)勝山実氏の本です。
トリックスターだけあって、世間の常識を巧みに逆手にとった説は説得力がありユーモアのある文体とあいまって
楽しくスラスラと読めました、自分は働いていますがひきこもり気味な人間なのでこういう生き方もいいなぁと憧れも感じました。
ただ読んでいて思ったのは、著者のように両親が健在で兄弟がいる(妹さんは結婚して息子さんを設けている、この甥っ子と勝山氏のやり取りがこの本で一番楽しく読めました。)素晴らしい家庭環境があって初めて可能な生活なんじゃないかと思いました。
自分は母子家庭の一人っ子なので、仮に勝山氏の提唱するひきこもりライフを実践しようとしても経済的には親と共倒れ、兄弟もいないのでかわいい甥っ子とポケモンやUNOなんて不可能なので、本当に孤独で精神的にも追いつめられるだろうと想像します。
それでもひきこもりからここまで独自の生き方を作った勝山氏には尊敬の念を覚えます、これからも独自の視点を提示して読者を楽しませてほしいと思います。
勝山氏は現在ひきこもりブッダ全国巡礼と称して各地を講演していますが、ぜひ福井市にも来て講演してほしいなと思います。(会社休んでも聞きに行きますw)
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新品:
¥940¥940 税込
無料お届け日:
3月31日 日曜日
発送元: Amazon 販売者: 【コンビニ払い可、速達可、インボイス対応】本、おもちゃ取り扱い店
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中古品: ¥383
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安心ひきこもりライフ 単行本 – 2011/7/30
勝山 実
(著)
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ひきこもり歴20年の著者による、全国160万人のひきこもりと、その予備軍のための実践的ひきこもりマニュアル!!
「ひきこもりをいかにして就労させ、社会参加させるか」という従来の問題設定を否定し、まずはひきこもることの後ろめたさを取り除いて、安心してひきこもり生活を楽しむコツを伝授します。計画停電に合わせて寝る超エコ生活、1万円札に緊張する金銭感覚、毎日が屋内退避の安全生活・・・。人生のあらゆる石ころにつまづいてきたひきこもりだからこそ、見えること、言えることがある――。
一生ひきこもってても、働かなくても大丈夫!
●目次構成
【Ⅰ章 基礎編】
目指すは「安心ひきこもりライフ」
ひきこもり一年生のみなさんへ
ひきこもり親子のコミュニケーション術
【Ⅱ章 中級編】
ひきこもり中堅
ひきこもり第二章を生き抜くために
就労支援は違うのです
【Ⅲ章 歴史編】
転換期に立つひきこもり
ブームが去った世界で
ひきこもり戦国時代
【Ⅳ章 上級編】
ひきこもり さらなる飛翔へ
ひきこもり資産運用
ひきこもり一〇〇パーセント
【Ⅴ章 涅槃編】
名人との対話
ひきこもりブッダへの道
【おまけ】 ひきこもり伝来
「ひきこもりをいかにして就労させ、社会参加させるか」という従来の問題設定を否定し、まずはひきこもることの後ろめたさを取り除いて、安心してひきこもり生活を楽しむコツを伝授します。計画停電に合わせて寝る超エコ生活、1万円札に緊張する金銭感覚、毎日が屋内退避の安全生活・・・。人生のあらゆる石ころにつまづいてきたひきこもりだからこそ、見えること、言えることがある――。
一生ひきこもってても、働かなくても大丈夫!
●目次構成
【Ⅰ章 基礎編】
目指すは「安心ひきこもりライフ」
ひきこもり一年生のみなさんへ
ひきこもり親子のコミュニケーション術
【Ⅱ章 中級編】
ひきこもり中堅
ひきこもり第二章を生き抜くために
就労支援は違うのです
【Ⅲ章 歴史編】
転換期に立つひきこもり
ブームが去った世界で
ひきこもり戦国時代
【Ⅳ章 上級編】
ひきこもり さらなる飛翔へ
ひきこもり資産運用
ひきこもり一〇〇パーセント
【Ⅴ章 涅槃編】
名人との対話
ひきこもりブッダへの道
【おまけ】 ひきこもり伝来
- 本の長さ232ページ
- 言語日本語
- 出版社太田出版
- 発売日2011/7/30
- ISBN-104778312589
- ISBN-13978-4778312589
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登録情報
- 出版社 : 太田出版 (2011/7/30)
- 発売日 : 2011/7/30
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 232ページ
- ISBN-10 : 4778312589
- ISBN-13 : 978-4778312589
- Amazon 売れ筋ランキング: - 181,111位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 638位社会病理
- - 31,731位ノンフィクション (本)
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2011年10月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2017年9月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
おすすめということで購入したが、読んでみていまいちピンとこない。
2016年5月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
面白おかしく書かれていますが、参考になる具体的な要素は何もありませんでした。作者さんの受けた援助などは現在では厳しいと思います
本当に苦しんでいる人の指南書にはなり得ません厳しく言いますけど私には無駄な買い物でした。
本当に苦しんでいる人の指南書にはなり得ません厳しく言いますけど私には無駄な買い物でした。
2011年8月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「ひきこもり」に少しは理解があると勝手に思い上がっていたことに気づかされた。「社会」が彼らを受け入れないだけなのだということを「これでもかー」と書かれていて身につまされる。いかに自分がこの「社会」の「常識」に毒されているか・・・。そういう意味で、「ひきこもり」にとっても、そうでない人にとっても自分を見つめることのできるすばらしい本である。語りが軽いだけに、苦しみぬいた末に辿り着いた作者の「ひきこもり」の奥義とも言える一言一言がずっしり胸に響く。
2011年9月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
絵がかわいいし読みやすいです。
朝日新聞に斎藤先生が書評を書かれていたので買いました。
歴史ものに絡めての説明はよくわからなかったりしましたが、
笑えます。
いろいろと参考になりました。
朝日新聞に斎藤先生が書評を書かれていたので買いました。
歴史ものに絡めての説明はよくわからなかったりしましたが、
笑えます。
いろいろと参考になりました。
2011年9月9日に日本でレビュー済み
ひきこもりカレンダーで有名な勝山さんの新作
全体的に切り口が面白い
特に、自称ひきこもり評論家がよくいう「彼らは働きたいのに働けないのだ」という言葉
を「はたらきたくないけど、はたらくなくちゃいけないと思っているが、今ははたらきたくない」
としっかり訳しているあたりは、素晴らしい。
もうひとつ、秀逸だったと思ったのは、作者の「自立」についての定義である。
実家がウザったいから、一人暮らしをして気持ちがいいと思っているのは「家出であって自立じゃない」。
実家にいて、険悪な家族関係の中、そこでもなんとかやっていくほうが自立に近い。
自分がたいした人間じゃないと感じることこそが、自立なのである。という箇所はひきこもりらしいいい視点
だし、みんなが期待する方向性を一切無視してやり遂げることこそに快感があるのだ、というところなどは
もう最高に痛快である。
読書家の作者なので、平易な言葉で書かれているがかなり深い。
また、障害者手帳や生活保護の記述などには巷で言われている「ベーシックインカム」の必要性を彷彿させる。
個人的な感想としては、無理なものを無理矢理に可能にするのではなく、もっと違った方向があるんじゃないのか!
それは、ひきこもり及びひきこもり的なものから生まれてくるのではないかと思った。
最後に(作者のまわしものじゃないですが)絶対買った方がいいです。為になる。
全体的に切り口が面白い
特に、自称ひきこもり評論家がよくいう「彼らは働きたいのに働けないのだ」という言葉
を「はたらきたくないけど、はたらくなくちゃいけないと思っているが、今ははたらきたくない」
としっかり訳しているあたりは、素晴らしい。
もうひとつ、秀逸だったと思ったのは、作者の「自立」についての定義である。
実家がウザったいから、一人暮らしをして気持ちがいいと思っているのは「家出であって自立じゃない」。
実家にいて、険悪な家族関係の中、そこでもなんとかやっていくほうが自立に近い。
自分がたいした人間じゃないと感じることこそが、自立なのである。という箇所はひきこもりらしいいい視点
だし、みんなが期待する方向性を一切無視してやり遂げることこそに快感があるのだ、というところなどは
もう最高に痛快である。
読書家の作者なので、平易な言葉で書かれているがかなり深い。
また、障害者手帳や生活保護の記述などには巷で言われている「ベーシックインカム」の必要性を彷彿させる。
個人的な感想としては、無理なものを無理矢理に可能にするのではなく、もっと違った方向があるんじゃないのか!
それは、ひきこもり及びひきこもり的なものから生まれてくるのではないかと思った。
最後に(作者のまわしものじゃないですが)絶対買った方がいいです。為になる。
2014年8月17日に日本でレビュー済み
働く必要のない人は働かなくてもいい。
例えば若くして成功を納め、お金がある人とか。働きたい人は働けばいいし、働かない=悪という価値観は社会的な緩やかな洗脳でしょう。
しかし価値観や視点が違うことの面白味はあるのですが、著者のそれは親に寄生することと、障害年金が前提です。
まあ、親子関係はそれを許して来た?面もあるので他人様の事情ですが、障害年金はいかかなんでしょうか?
本を読む限り作者は働けない精神障害を抱えてるようには見受けられません。実際、アルバイトしたり、この本を書いたり、講演活動なものをして働いてるわけです。
読んで思ったのが、こんな人で障害者年金ってget出来るのか?ってことです。
上記のようにこの作者の場合は仕事は出来るわけですが、単に嫌な仕事は拒絶し続け、巧く障害者年金を手にすることが出来たから、親の庇護とこれをベースにしてるわけです。…なんとなく、生活保護の不正受給に近いノリを感じます
ただ、こういう生き方がありかなしかといえば、ありなのかとも思います。仕事が苦しくて犯罪に走ったり自殺するよりはマシでしょう。
みんながこうだと社会が成り立たない、という人がいますが、決してそうはなりません。これは投資家を批判とも似ていて、ちゃんと働いてる人達がいて、成り立つのです。
みんなが働かなくなれば、仕事の競争原理は減少し、働けなかった人も働ける環境になるのです。
みんなが頑張り過ぎる社会だからこそ、高い規律やノルマ、長時間労働に耐えられない作者のような人達が一定数必ず現れ、みんなが頑張る高生産な社会だから投資家にも利益が廻って来るのです。
これからも大多数は普通に働く道を選ぶので、社会自体は困らないでしょうし、生活保護の不正受給が増えれば、生活保護保護費の減少や受給の厳格化で彼ら自身の得が削除されだします。
ちなみに、作者は今も障害者年金を貰ってるのでしょうか?
働いている今も貰ってるようでは詐欺的な感じもしますが、返上してるのでしょうか?
本の中身の感じからすると、貰えるもんは貰っとけ、みたいな芸人と同じ臭いを感じるのですが…
例えば若くして成功を納め、お金がある人とか。働きたい人は働けばいいし、働かない=悪という価値観は社会的な緩やかな洗脳でしょう。
しかし価値観や視点が違うことの面白味はあるのですが、著者のそれは親に寄生することと、障害年金が前提です。
まあ、親子関係はそれを許して来た?面もあるので他人様の事情ですが、障害年金はいかかなんでしょうか?
本を読む限り作者は働けない精神障害を抱えてるようには見受けられません。実際、アルバイトしたり、この本を書いたり、講演活動なものをして働いてるわけです。
読んで思ったのが、こんな人で障害者年金ってget出来るのか?ってことです。
上記のようにこの作者の場合は仕事は出来るわけですが、単に嫌な仕事は拒絶し続け、巧く障害者年金を手にすることが出来たから、親の庇護とこれをベースにしてるわけです。…なんとなく、生活保護の不正受給に近いノリを感じます
ただ、こういう生き方がありかなしかといえば、ありなのかとも思います。仕事が苦しくて犯罪に走ったり自殺するよりはマシでしょう。
みんながこうだと社会が成り立たない、という人がいますが、決してそうはなりません。これは投資家を批判とも似ていて、ちゃんと働いてる人達がいて、成り立つのです。
みんなが働かなくなれば、仕事の競争原理は減少し、働けなかった人も働ける環境になるのです。
みんなが頑張り過ぎる社会だからこそ、高い規律やノルマ、長時間労働に耐えられない作者のような人達が一定数必ず現れ、みんなが頑張る高生産な社会だから投資家にも利益が廻って来るのです。
これからも大多数は普通に働く道を選ぶので、社会自体は困らないでしょうし、生活保護の不正受給が増えれば、生活保護保護費の減少や受給の厳格化で彼ら自身の得が削除されだします。
ちなみに、作者は今も障害者年金を貰ってるのでしょうか?
働いている今も貰ってるようでは詐欺的な感じもしますが、返上してるのでしょうか?
本の中身の感じからすると、貰えるもんは貰っとけ、みたいな芸人と同じ臭いを感じるのですが…
2011年8月15日に日本でレビュー済み
ひきこもり名人こと、勝山実さんの新著です。
全国不登校新聞社発行の『Fonte』紙での連載と、ご本人のブログからいくつかの文章
を取り上げて本にしたものとのこと。ひきこもりの側から見た、ひきこもりについてさまざま
な事柄をエッセイ調で楽しく書き綴っています。建前的には、ひきこもり生活のマニュア
ル本ということになるようで、初級・中級・上級と順を追ってひきこもり道をレクチャーして
います。
単にひきこもってきただけでなく、勝山さん自身がこれまで社会に出ようと悪戦苦闘し
てきたということもあり、そういった葛藤も含めたリアルなひきこもりの実態を描き出してい
ます。また、精神科医や就労支援団体、NPOなどに対する、ひきこもりの側からの決して
好意的はいえない見え方がよく分かります。また社会問題としてのひきこもりの歴史をざ
っくり通史的に解説してくれています。
勝山さんはひきこもりとして生活する術を身につけていて、その意味ではもうひきこもる
ことに開き直っているかのようですが、反面、作業所に通うなどさまざまな社会参加をし
ていることも分かります。その様子は開き直ったはてに、別のポジティブさを手に入れた
というようにも見えます。表紙に現れているようなある種の涅槃の境地と言えるかもしれ
ない。
「親たちに比べ世代的に損をしている」という意見や、「格差社会に虐げられている」と
いう思いは、敗者の弁として一蹴するべきではなく、社会の問題・社会の病理としてのひ
きこもりを考えていく上で重要なのではないかと思いました。著者はその上で社会全体
の仕組みに対して、新しいビジョンを投げかけてさえいます。
全体的にくだけた調子で、少々まとまりに欠けるきらいがありますが、読み手を深く考え
させる言葉が多く、再読の価値ある本だと思いました。
あと、かわいい甥っ子たちとの心温まる日々をつづった巻末エッセイも秀逸です。
全国不登校新聞社発行の『Fonte』紙での連載と、ご本人のブログからいくつかの文章
を取り上げて本にしたものとのこと。ひきこもりの側から見た、ひきこもりについてさまざま
な事柄をエッセイ調で楽しく書き綴っています。建前的には、ひきこもり生活のマニュア
ル本ということになるようで、初級・中級・上級と順を追ってひきこもり道をレクチャーして
います。
単にひきこもってきただけでなく、勝山さん自身がこれまで社会に出ようと悪戦苦闘し
てきたということもあり、そういった葛藤も含めたリアルなひきこもりの実態を描き出してい
ます。また、精神科医や就労支援団体、NPOなどに対する、ひきこもりの側からの決して
好意的はいえない見え方がよく分かります。また社会問題としてのひきこもりの歴史をざ
っくり通史的に解説してくれています。
勝山さんはひきこもりとして生活する術を身につけていて、その意味ではもうひきこもる
ことに開き直っているかのようですが、反面、作業所に通うなどさまざまな社会参加をし
ていることも分かります。その様子は開き直ったはてに、別のポジティブさを手に入れた
というようにも見えます。表紙に現れているようなある種の涅槃の境地と言えるかもしれ
ない。
「親たちに比べ世代的に損をしている」という意見や、「格差社会に虐げられている」と
いう思いは、敗者の弁として一蹴するべきではなく、社会の問題・社会の病理としてのひ
きこもりを考えていく上で重要なのではないかと思いました。著者はその上で社会全体
の仕組みに対して、新しいビジョンを投げかけてさえいます。
全体的にくだけた調子で、少々まとまりに欠けるきらいがありますが、読み手を深く考え
させる言葉が多く、再読の価値ある本だと思いました。
あと、かわいい甥っ子たちとの心温まる日々をつづった巻末エッセイも秀逸です。