76年リリースの意欲作である。アコースティックな肌合いのアルバム全体を通して、スカーレット・リヴェラのバイオリンが縦横無尽に鳴り響く。エミルー・ハリスのヴォーカルも、単なるバックコーラス以上の存在感をもって、聴き手に迫ってくる。作詞の大半を他人にゆだねるのも、それまでには考えられなかったことだ。 しかし、仕上がりはかなりポップで、親しみやすい作品集となっている。結果、ビルボード1位を5週獲得する大ヒットを記録した。(星野吉男)