1950年代後半、米テネシー州ナッシュビルの公共図書館は
人種に関係なく誰でも自由に入ることができるようになりました。
本書は12歳になったアフリカ系アメリカ人の少女パトリシアが
初めて一人でその公共図書館に向かうお話です。
途中、彼女は人種差別にいやおうなしに向かい合わなくてはなりません。
試練に会いながらも「どんな状況でも乗り越えられる愛と自尊心」
を身につけていた少女=作者は
何とか図書館にたどり着きます。
おばあちゃんが彼女に着せた鮮やかな花柄のワンピースと
彼女の凛としたたたずまいが
本を閉じた後も目に焼き付いて離れません。
彼女を育てた、暖かい家庭とご家族の思いが
このワンピースと彼女の表情に
籠められているような気がしました。
1950年代のアメリカにおける人種差別、黒人の排除をうたった
児童書・絵本を最近よく目にします。
過去に対して口を閉ざしてきた人々がようやく声を上げられる
そんな時代になったのでしょうか。

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わたしのとくべつな場所 大型本 – 2010/9/1
- 本の長さ32ページ
- 言語日本語
- 出版社新日本出版社
- 発売日2010/9/1
- 寸法22 x 1.1 x 28.2 cm
- ISBN-104406052879
- ISBN-13978-4406052870
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登録情報
- 出版社 : 新日本出版社 (2010/9/1)
- 発売日 : 2010/9/1
- 言語 : 日本語
- 大型本 : 32ページ
- ISBN-10 : 4406052879
- ISBN-13 : 978-4406052870
- 寸法 : 22 x 1.1 x 28.2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 785,931位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2016年3月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
愚かな人間によって差別されてる方々が現在も沢山おられますよね。イースターエッグを探すごっこ遊びだけでなく、死に勝利されたイエスさまの十字架の本当の意味を学び(平和ボケした大人たちよ!)子ども、青年たちのためにも、本当の平和に向かって行動しませう!!
2021年1月2日に日本でレビュー済み
予想以上に良書でした。絵本ならではの奥深さに考えさせられました。
ルールは人のために存在する。ルールは守るだけじゃない、変えることができる。
そんな想いが強く心に響きました。
全ては人が為すこと、良いことも悪いことも。だとすれば、人が行動することで、もっと世界を良くして行ける、良くして行かなければならない。そんな勇気をいただきました。
ルールは人のために存在する。ルールは守るだけじゃない、変えることができる。
そんな想いが強く心に響きました。
全ては人が為すこと、良いことも悪いことも。だとすれば、人が行動することで、もっと世界を良くして行ける、良くして行かなければならない。そんな勇気をいただきました。
2011年5月9日に日本でレビュー済み
パトリシアが初めて一人で出かける大切な場所とは?1950年代の人種差別の様子や、12歳のパトリシアの感じ方などがわかりやすく描かれています。子どもたちにも読んでもらいたい本です。あとがきを読むと、著者にとって図書館や本が本当に大切なものであったのだなと感じられます。
2011年12月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
肌の色が違うだけで不当な差別に遭う。ほぼ単一民族の日本の子どもにはピンと来ない状況でしょうが世界には今なお差別を受けている人々がいることを知る切っ掛けになる一冊です。パトリシアが家族に愛されているのが唯一の救いです。
2013年11月3日に日本でレビュー済み
これは昔の話?
いやいや、これほどあからさまではないかもしれないけれど、
まだまだ世界中にある、差別の話。
肌の色が違うだけで差別するなんて
全く理解が出来ないけれど、これが現実。
パトリシアはお気に入りのワンピースをおばあちゃんに着せてもらい
ある”とくべつな場所”へ行こうとします。
その間、立ち寄った公園のベンチには「白人専用」と書いてあり
ホテルの入り口では白人お断りと文句を言われ
レストランでも白人と黒人が同じ席で食事が出来ない現実にぶつかります。
途中で心が折れそうになりながらも、
なんとかたどり着いたその場所は・・・。
そうだったんですね。
公共図書館というところは、誰もが自由に入ることが出来る
唯一の場所だったんですね。
どこへ行くんだろう、気になって仕方がなかった。
私の中では「まさか」という感じでした。
いかに、差別の事実を知らないか、ですね。
図書館で、まだ2歳の子に読んでいたのですが
私の方がなんだかぐっときてしまいました。
小学生の上の子たちに読ませたいと思いました。
いやいや、これほどあからさまではないかもしれないけれど、
まだまだ世界中にある、差別の話。
肌の色が違うだけで差別するなんて
全く理解が出来ないけれど、これが現実。
パトリシアはお気に入りのワンピースをおばあちゃんに着せてもらい
ある”とくべつな場所”へ行こうとします。
その間、立ち寄った公園のベンチには「白人専用」と書いてあり
ホテルの入り口では白人お断りと文句を言われ
レストランでも白人と黒人が同じ席で食事が出来ない現実にぶつかります。
途中で心が折れそうになりながらも、
なんとかたどり着いたその場所は・・・。
そうだったんですね。
公共図書館というところは、誰もが自由に入ることが出来る
唯一の場所だったんですね。
どこへ行くんだろう、気になって仕方がなかった。
私の中では「まさか」という感じでした。
いかに、差別の事実を知らないか、ですね。
図書館で、まだ2歳の子に読んでいたのですが
私の方がなんだかぐっときてしまいました。
小学生の上の子たちに読ませたいと思いました。
2011年3月14日に日本でレビュー済み
パトリシアももう12歳。今日は「あの場所」へ初めて一人で出かける日です。大丈夫だよ、おばあちゃん。私ちゃんといけるから。
バスは黒人席に座って、公園のベンチは白人専用と書いてあるから、疲れているけど座ってはいけないし、お腹がへったけどレストランは白人専用。でもどうせお金がないから路上スナックですませましょう。話しかけてきた白人の男の子。カワイイ。でも白人のおかあさんは、話しちゃだめだって。
そしていよいよ、「あの場所」。
私は胸を張って入る。だってそこは、黒人も入っていいことになった図書館だから。たくさんのことを学ぶんだ。
それ以前の状況を描いた『ぼくの図書館カード』(ウイリアム・ミラー:文 グレゴリー・クリスティ:絵 斉藤規:訳 新日本出版社 2010)も併せて読んでくださいませ。
バスは黒人席に座って、公園のベンチは白人専用と書いてあるから、疲れているけど座ってはいけないし、お腹がへったけどレストランは白人専用。でもどうせお金がないから路上スナックですませましょう。話しかけてきた白人の男の子。カワイイ。でも白人のおかあさんは、話しちゃだめだって。
そしていよいよ、「あの場所」。
私は胸を張って入る。だってそこは、黒人も入っていいことになった図書館だから。たくさんのことを学ぶんだ。
それ以前の状況を描いた『ぼくの図書館カード』(ウイリアム・ミラー:文 グレゴリー・クリスティ:絵 斉藤規:訳 新日本出版社 2010)も併せて読んでくださいませ。
2012年3月4日に日本でレビュー済み
アメリカの女流作家マキサックさんが自らの少女の頃の体験を題材にして書き上げた物語に人気絵本画家ピンクニーさんが絵を添えて完成させた全てが真実の絵本です。
少女パトリシアは綺麗なドレスに着がえて、フランシスおばあちゃんに大好きな「あの場所」へ初めて一人だけで出掛けるお許しをもらいました。おばあちゃんの勇気づける言葉に送られてパトリシアはウキウキとした気持ちで家を後にするのでしたが・・・・。
少女がめざす目的地に着くまでに何度も経験した事は、1950年代のアメリカ南部に厳然と存在する人種差別の証拠ばかりでした。バスの後方に置かれた黒人指定席に座る事を義務づけられ、もしふさがっていれば前の席に空きがあっても座る事を許されない理不尽さや、公園のベンチに書かれた白人専用の文字にはヒロインと同じ思いで強い憤りを感じました。町を歩くとレストランや高級ホテルが黒人の立ち入り禁止の看板を堂々と出しているのが目について若い少女が憂鬱でたまらなくなり意志が挫ける気持ちがよくわかります。でも、そんな時でも善意の人は必ずいて変人と思われているおばあさんが少女を優しく励ましてくれる人間ドラマを読むと、薄情な人間ばかりでなく世の中まだまだ捨てた物ではないなと感じさせ心を温めてくれます。そして、おばあちゃんが「自由への入り口」と呼ぶ、希望のつまった、たいせつな、とくべつな場所に立った時の少女のきらきらとした目の輝きが一際印象的です。人間の誰もが平等で公平でいられる場所、そんな今ではごく当たり前の事ではありますが、人種差別の激しかった時代にもきちんとした道徳感を備えた人々がいた事を教えてくれて、すぐそばにある過酷な現実の実態に心を痛めながらも、とても嬉しい気持ちで胸が一杯になりました。この絵本は過去の暗い歴史や人間の醜い負の部分を描いてはいますが、自戒と反省の意味を込めて決して忘れない様にいつまでも読み継がれるべき貴重な一冊だと思います。
少女パトリシアは綺麗なドレスに着がえて、フランシスおばあちゃんに大好きな「あの場所」へ初めて一人だけで出掛けるお許しをもらいました。おばあちゃんの勇気づける言葉に送られてパトリシアはウキウキとした気持ちで家を後にするのでしたが・・・・。
少女がめざす目的地に着くまでに何度も経験した事は、1950年代のアメリカ南部に厳然と存在する人種差別の証拠ばかりでした。バスの後方に置かれた黒人指定席に座る事を義務づけられ、もしふさがっていれば前の席に空きがあっても座る事を許されない理不尽さや、公園のベンチに書かれた白人専用の文字にはヒロインと同じ思いで強い憤りを感じました。町を歩くとレストランや高級ホテルが黒人の立ち入り禁止の看板を堂々と出しているのが目について若い少女が憂鬱でたまらなくなり意志が挫ける気持ちがよくわかります。でも、そんな時でも善意の人は必ずいて変人と思われているおばあさんが少女を優しく励ましてくれる人間ドラマを読むと、薄情な人間ばかりでなく世の中まだまだ捨てた物ではないなと感じさせ心を温めてくれます。そして、おばあちゃんが「自由への入り口」と呼ぶ、希望のつまった、たいせつな、とくべつな場所に立った時の少女のきらきらとした目の輝きが一際印象的です。人間の誰もが平等で公平でいられる場所、そんな今ではごく当たり前の事ではありますが、人種差別の激しかった時代にもきちんとした道徳感を備えた人々がいた事を教えてくれて、すぐそばにある過酷な現実の実態に心を痛めながらも、とても嬉しい気持ちで胸が一杯になりました。この絵本は過去の暗い歴史や人間の醜い負の部分を描いてはいますが、自戒と反省の意味を込めて決して忘れない様にいつまでも読み継がれるべき貴重な一冊だと思います。