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翼 (テーマ競作小説「死様」) 単行本 – 2011/6/18
白石一文
(著)
田宮里江子は、職場近くのクリニックで長谷川岳志と再会した。医師である岳志は里江子の親友・聖子の夫で、夫婦には二人の子どもがいる。里江子は学生時代、聖子から恋人として五つ年上の岳志を紹介されたことがあった。その初対面の翌日、里江子は岳志から呼び出される。あまりにも唐突な話であった。「きみと僕とだったら別れる別れないの喧嘩には絶対にならない。一目見た瞬間にそう感じたんだ」と言われた。そして、結婚してほしい、聖子とは別れると。話しているうちに、悪ふざけでもなく至って真面目なことは分かったが、もちろん里江子は何ら応えることはできない。そのことは、聖子には黙っていた。結婚した二人の渡米、就職後の里江子の転勤などもあり、里江子と聖子は疎遠になっていた。十年ぶりにあった岳志の気持ちは、まったく変わっていなかった。それどころか、確信を深めたと言う。その後里江子は、岳志のアメリカでの現地女性とのこと、そして学生時代に起こした心中事件の一部始終を知ることになる。自分の直観を信じて生きたいと願う男。何に囚われているのか正直になれない女。二人の行く末は……。 常識と道徳の枠外にあるものが胸に迫り、深い考察を促す新たな代表作の誕生。
- 本の長さ211ページ
- 言語日本語
- 出版社光文社
- 発売日2011/6/18
- ISBN-104334927610
- ISBN-13978-4334927615
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登録情報
- 出版社 : 光文社 (2011/6/18)
- 発売日 : 2011/6/18
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 211ページ
- ISBN-10 : 4334927610
- ISBN-13 : 978-4334927615
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,461,126位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2014年12月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
まだ、読んでいませんが お取引先の方に勧められその場で購入できました その場で購入する姿勢で先方が喜んでくださいました ありがたいです
2012年5月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
博多生まれの私には、街の描写などがなつかしく感じられました。また現代社会で働く若い世代の心理もわかりやすく書かれていたと思います。
ただ一点、私には納得いかないことがあります。岳志が学生時代に姉と心中をはかって、どうやって命が助かったかが最後まで伏せられています。また里江子がミュラーの絵のプレートに書かれている『我が心にも千億の翼を』という言葉を見て、そこにへたり込んでしまいそうになる理由が、この時点ではまだ読者にはわかりません。
この二つの出来事が私の中でもっと早くリンクしていれば、タイトルにもなっている翼への思い入れがもっとふくらんだのにと残念です。
ただ一点、私には納得いかないことがあります。岳志が学生時代に姉と心中をはかって、どうやって命が助かったかが最後まで伏せられています。また里江子がミュラーの絵のプレートに書かれている『我が心にも千億の翼を』という言葉を見て、そこにへたり込んでしまいそうになる理由が、この時点ではまだ読者にはわかりません。
この二つの出来事が私の中でもっと早くリンクしていれば、タイトルにもなっている翼への思い入れがもっとふくらんだのにと残念です。
2011年12月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
あちこちで絶賛されているので読んでみた。
自分には理解不能・・・。
以下、ネタバレをふくむ恐れがあるので、ご注意ください。
これが、岳志が医者ではなくど貧乏でどうしようもない男で、主人公にも家庭があるとかだったら、まだ惹きつけられたかもしれない。
『運命』といいながら、他の女と結婚し(それも主人公との繋がりを保つため)子どもも二人作り、10年も探しもしなくて、偶然の再会に突っ走り、10年も共にしてきた家族を捨てて『君が運命の人なんだ』って・・・。葛藤も何もなく『運命』を振りかざすと、逆に軽く見える。たぶん、書かれていない部分に葛藤はあったかもしれないが、主人公と会っている時の岳志はあまりに無邪気で、悪びれもせず、ちょっとイラっとする。
主人公も、もし、岳志が医者で美味しいレストランに連れていけないような人物でも、ここまで引っかかっただろうか?断ってるふりして、彼女いわく『親友』(女にしてみれば、隠れて自分の旦那と会うような人は親友とは言わない)の旦那と何度も会っただろうか?たぶん、この作品の趣旨なら、岳志がどんな人物像でも、主人公は惹かれたかもしれないけれど・・・。そうじゃないから、なんとなく『三十路すぎの恋愛から遠ざかっていた女が、医者に強烈にアプローチされたら・・・しかも、それが禁断の関係なら、そりゃ、ねぇ・・・』と思ってしまう。ちょうど仕事もうまく言ってなかった時期だし。
二人にはほぼ痛みがなく、相手の妻や子に彼らの運命とやらのとばっちりを押し付けるのは、なんか解せない。
『アンタが許すべきだった』って、それこそ何にもしてないアナタが言う事か??
この場合の『死』は痛みではなく、逃げに見える。
『運命』と信じるのなら、時間をも凌駕し、何としてでも生き抜いて成就させてほしかった。
死んだら『運命の人』とやらにも重荷と孤独を与えるとは思わなかったのか?
自分の選択が過ちだと感じ、その清算をして真実の道に進みたかったのかもしれない。でも、その清算方法が家庭・子供を持つ(他者との人生に責任を持つ)男の方法としては、あまりに・・・。
なんか、焦る必要があった(病魔が巣食っていて、カウントダウンが始まっていたとか)ならわかるけど、(この10年が後悔だらけだったから)だけとなると、オイオイその選択をしたのはあんたでしょ。『養育費は払う』『思い通りにならないから死んでやる』は、ちょっと・・・。
また、作中の子どもを男との絆を象徴するために扱う女性たちの考えも・・・。そう言う人はいるだろうけど、これは悲しい。
愛・・・と言うのは、こんなに利己的なものなのだろうか?
与える愛という存在も世にはあると思う。
人は必ず過ち(選択ミス)をおす。でも、その過ちごとその人の人生になっていくんじゃないだろうか。
運命(直感)通りではなくても、自分が選び、間違えたその時間まで大切に抱えて行く事は『真実の人生』にはならないのか?
主人公と岳志のみにスポットを当てれば、酔いしれることが出来るだろう。
あまりにも視野の狭い、欲望と愛が混乱してしまう小説だった。
自分には理解不能・・・。
以下、ネタバレをふくむ恐れがあるので、ご注意ください。
これが、岳志が医者ではなくど貧乏でどうしようもない男で、主人公にも家庭があるとかだったら、まだ惹きつけられたかもしれない。
『運命』といいながら、他の女と結婚し(それも主人公との繋がりを保つため)子どもも二人作り、10年も探しもしなくて、偶然の再会に突っ走り、10年も共にしてきた家族を捨てて『君が運命の人なんだ』って・・・。葛藤も何もなく『運命』を振りかざすと、逆に軽く見える。たぶん、書かれていない部分に葛藤はあったかもしれないが、主人公と会っている時の岳志はあまりに無邪気で、悪びれもせず、ちょっとイラっとする。
主人公も、もし、岳志が医者で美味しいレストランに連れていけないような人物でも、ここまで引っかかっただろうか?断ってるふりして、彼女いわく『親友』(女にしてみれば、隠れて自分の旦那と会うような人は親友とは言わない)の旦那と何度も会っただろうか?たぶん、この作品の趣旨なら、岳志がどんな人物像でも、主人公は惹かれたかもしれないけれど・・・。そうじゃないから、なんとなく『三十路すぎの恋愛から遠ざかっていた女が、医者に強烈にアプローチされたら・・・しかも、それが禁断の関係なら、そりゃ、ねぇ・・・』と思ってしまう。ちょうど仕事もうまく言ってなかった時期だし。
二人にはほぼ痛みがなく、相手の妻や子に彼らの運命とやらのとばっちりを押し付けるのは、なんか解せない。
『アンタが許すべきだった』って、それこそ何にもしてないアナタが言う事か??
この場合の『死』は痛みではなく、逃げに見える。
『運命』と信じるのなら、時間をも凌駕し、何としてでも生き抜いて成就させてほしかった。
死んだら『運命の人』とやらにも重荷と孤独を与えるとは思わなかったのか?
自分の選択が過ちだと感じ、その清算をして真実の道に進みたかったのかもしれない。でも、その清算方法が家庭・子供を持つ(他者との人生に責任を持つ)男の方法としては、あまりに・・・。
なんか、焦る必要があった(病魔が巣食っていて、カウントダウンが始まっていたとか)ならわかるけど、(この10年が後悔だらけだったから)だけとなると、オイオイその選択をしたのはあんたでしょ。『養育費は払う』『思い通りにならないから死んでやる』は、ちょっと・・・。
また、作中の子どもを男との絆を象徴するために扱う女性たちの考えも・・・。そう言う人はいるだろうけど、これは悲しい。
愛・・・と言うのは、こんなに利己的なものなのだろうか?
与える愛という存在も世にはあると思う。
人は必ず過ち(選択ミス)をおす。でも、その過ちごとその人の人生になっていくんじゃないだろうか。
運命(直感)通りではなくても、自分が選び、間違えたその時間まで大切に抱えて行く事は『真実の人生』にはならないのか?
主人公と岳志のみにスポットを当てれば、酔いしれることが出来るだろう。
あまりにも視野の狭い、欲望と愛が混乱してしまう小説だった。
2012年1月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
白石氏の作品は「一瞬の光」から追っかけ続けています。
マイフェイバリットは「草にすわる」「もし私があなただったら」です。
「死様」ということをテーマにしていますが、白石氏は
新しい境地を模索し始めた模様です。一瞬の光→この胸に深々と突き刺さる矢を抜け
まではどちらかというと、『本人すら気がついていない本当に望む生き方』を発見する、
またはその過程で味わうイベントから転換する心根が書かれていたと感じています。
今回の作品はそういったイベント(氏の書くイベントは理不尽かつ苦しみに満ちていますがw)を廃除し
自分が生きていること=自分を知っている人の記憶
という部分に重点着目して描かれた模様です。
主人公の女性の生き方に共感する部分は少なかったのですが、
氏がポイントとしている「自分の存在とはなにか?他人に残るメモリーこそが大事なのでは?」
という問いかけに共感しました。
「この胸に〜」で一瞬の光系の込み入った人生論+経済とは人を不幸にしかねないシステム
といった難解かつ読み応えのある内容を世に問い、
次作「ほかならぬ人へ」で匂いという直感的かつ動物的本能を元にした簡素な本質論を説く。
そしてこの「翼」でまた小説で書き得る新しい境地を目指した物と思われます。
読後感は!!??って感じでしたが、次作、または次々作を期待させる仕上がりです。
(白石氏の場合、難解テーマと簡潔またはぶっ飛びテーマを交互に出している気配があります)
他の競作小説との読み比べをお勧めします。
マイフェイバリットは「草にすわる」「もし私があなただったら」です。
「死様」ということをテーマにしていますが、白石氏は
新しい境地を模索し始めた模様です。一瞬の光→この胸に深々と突き刺さる矢を抜け
まではどちらかというと、『本人すら気がついていない本当に望む生き方』を発見する、
またはその過程で味わうイベントから転換する心根が書かれていたと感じています。
今回の作品はそういったイベント(氏の書くイベントは理不尽かつ苦しみに満ちていますがw)を廃除し
自分が生きていること=自分を知っている人の記憶
という部分に重点着目して描かれた模様です。
主人公の女性の生き方に共感する部分は少なかったのですが、
氏がポイントとしている「自分の存在とはなにか?他人に残るメモリーこそが大事なのでは?」
という問いかけに共感しました。
「この胸に〜」で一瞬の光系の込み入った人生論+経済とは人を不幸にしかねないシステム
といった難解かつ読み応えのある内容を世に問い、
次作「ほかならぬ人へ」で匂いという直感的かつ動物的本能を元にした簡素な本質論を説く。
そしてこの「翼」でまた小説で書き得る新しい境地を目指した物と思われます。
読後感は!!??って感じでしたが、次作、または次々作を期待させる仕上がりです。
(白石氏の場合、難解テーマと簡潔またはぶっ飛びテーマを交互に出している気配があります)
他の競作小説との読み比べをお勧めします。
2014年8月13日に日本でレビュー済み
一体なにが翼で何を書きたかったのか。
ネタバレを含みます。
結果、主人公は通り魔にあったようなもの。
惚れられて、大して親しくもない友人に恨まれて後味の悪い思いをし。
仕事も自分とは関わりのない出来事で紆余曲折する。
最後だけは酔ったように日本にかけ戻るがそれも貫くものもなく。
果たして主人公は存在していたのだろうか。
むしろ、全て聖子の妄想だと言われても違和感はない影の薄さ。
夫の人と違うことも、主人公への感情も曖昧で聖子も曖昧。
結果、なにが翼だったのかを考えると引用文に翼がありました、でしょうか…。
ネタバレを含みます。
結果、主人公は通り魔にあったようなもの。
惚れられて、大して親しくもない友人に恨まれて後味の悪い思いをし。
仕事も自分とは関わりのない出来事で紆余曲折する。
最後だけは酔ったように日本にかけ戻るがそれも貫くものもなく。
果たして主人公は存在していたのだろうか。
むしろ、全て聖子の妄想だと言われても違和感はない影の薄さ。
夫の人と違うことも、主人公への感情も曖昧で聖子も曖昧。
結果、なにが翼だったのかを考えると引用文に翼がありました、でしょうか…。
2011年6月20日に日本でレビュー済み
白石さんの作品はすべて読んでいます。
今回も久しぶりの作品で発売日に購入しました。テーマ「死様」にも興味がありました。
読み始めると、やはり止まらなくなりました。
「死様」がテーマではありますが、私にとっては生き様を突き付けられたような作品でした。
無意識のうちに常識なのか諦めなのか、何かに囚われて日々を過ごしていることにも
気づかされました。
白石さんの作品は死を考えさせられることが多々ありますが、
それ以上に本気で生きること、生き方を真正面から突き付けらることが私には多いです。
いつもそんな機会をもらっているような気がします。
今回も久しぶりの作品で発売日に購入しました。テーマ「死様」にも興味がありました。
読み始めると、やはり止まらなくなりました。
「死様」がテーマではありますが、私にとっては生き様を突き付けられたような作品でした。
無意識のうちに常識なのか諦めなのか、何かに囚われて日々を過ごしていることにも
気づかされました。
白石さんの作品は死を考えさせられることが多々ありますが、
それ以上に本気で生きること、生き方を真正面から突き付けらることが私には多いです。
いつもそんな機会をもらっているような気がします。
2014年2月23日に日本でレビュー済み
運命の人がテーマである。男と女、出会う人で人生はこんなに変わってしまうのか
。さらに踏み込んで、出会っただけではだめで、決断することの重要性を示す。
うーん、まあ白石一文の人生観を小説にぶつけるいつものパターンから逸脱していないので、
何作か読んでる人にとっては、ちょっと辟易。
それでも、運命の人という言葉の醸し出すロマンティックな響きとは真逆の、真剣で切りあうような切実な主人公と彼の関係性と、
それを包む思考の独白はいつもながら、読まされてしまう。
。さらに踏み込んで、出会っただけではだめで、決断することの重要性を示す。
うーん、まあ白石一文の人生観を小説にぶつけるいつものパターンから逸脱していないので、
何作か読んでる人にとっては、ちょっと辟易。
それでも、運命の人という言葉の醸し出すロマンティックな響きとは真逆の、真剣で切りあうような切実な主人公と彼の関係性と、
それを包む思考の独白はいつもながら、読まされてしまう。
2013年11月25日に日本でレビュー済み
著者の作品は、ほぼ全て読んでいますが、女性が主人公の場合、主人公の魅力が全く伝わってきません。女性ならば日々の描写の中に、自分の服装や髪型、ネイルや靴や何でも良いですが、三十代半ばで総合職で働く女性ならそれなりの手入れやこだわりがあるはずなのに、そういった描写が一つもない。結婚観や子育てに関する視点みたいなものはちらりとありますが。
なので、のっぺらぼうで、ボッサーとした魅力にかける女性を想像してしまう。
インテリアや、自宅での過ごし方の描写もない、だから、人物像がよくわからないのです。
その時点で、主人公に魅力を感じず物語の厚みもだいぶ減ります。
それに、亡き暴力父の夢を見ただけで、女は男と別れるでしょうか?
自分からバッサリと同棲相手に別れを告げる理由としては、女性としてのリアリティにかけます。
医師の長谷川みたいな、メンタルがちょっと弱そうで、フワフワした男性よくいますね。
彼が一番の魅力だったように思います。
もう少し女性をよく見て欲しい、そう思います。
なので、のっぺらぼうで、ボッサーとした魅力にかける女性を想像してしまう。
インテリアや、自宅での過ごし方の描写もない、だから、人物像がよくわからないのです。
その時点で、主人公に魅力を感じず物語の厚みもだいぶ減ります。
それに、亡き暴力父の夢を見ただけで、女は男と別れるでしょうか?
自分からバッサリと同棲相手に別れを告げる理由としては、女性としてのリアリティにかけます。
医師の長谷川みたいな、メンタルがちょっと弱そうで、フワフワした男性よくいますね。
彼が一番の魅力だったように思います。
もう少し女性をよく見て欲しい、そう思います。