赤軍の戦記をよく見ているのですが、よく理解するには大きな背景となるソ連の粛清について知る必要があると思い観た映画です。
連行されたり銃殺される様なシーンはなく、多くはソ連の上流階級の家族が幸せにすごすシーンで、実は粛清に巻き込まれていくというストーリーです。
一見淡々とした平和の象徴の様な子供、家族の団欒、住民の暮らしが流れていくのですが、その背後で粛清がうごめいている事、スターリンの独裁政治の存在について、絶妙な切り口でさしこまれていき、感動しました。
あちこちで粛清が起こる中ソ連人はどの様な気持ちでいたのか、あきらめ心をもって従っていたのかと思っていましたが、やはりそれは耐えがたいものであった事を痛感しました。
ソ連の粛清の概要、その悲惨さに関して情報がない方は、インターネットなどでもチェックしてから観た方がよい映画と思います。
ソ連の粛清政治がテーマでありつつ、ヨーロッパの巨匠が制作したというトーンの映画です。