この漫画に登場する、とある人物より貸していただいた。
かなり夢中になって読んだし、何度も読み返してしまうほど
何かしらの引き込む魅力を感じてしまった。
非常に高い割合の登場人物たちが単細胞の荒くれ者ではあるが、
みながみなそうであるか といえばそんなことはない。
さすがにリーダーである神風初代総長の、古今東西の兵法に関する文献・
書物より学んだ数あまたの有用な戦術にはハッとさせられた。
そしてなによりも これだけの規模の軍隊を統率し得た彼の温かい人柄と
厚い人望も存分に伝わってきた。
数々の登場人物らの友情にかける心意気、困難に対峙した時の気合い
たっぷりの対処例もある意味参考になった。
もちろん暴走行為は一般人にとっては迷惑行為以外のなにものでもないし、
それについては反論の余地はない。
ただ、この人間模様のドキュメンタリーはただ単に面白かった。
しかしながら、ドキュメンタリーゆえに実社会にていわゆる「組織」で現役
として高い地位にまで登りつめた登場人物も多く存在し、彼らに対する配慮
という名の事実の歪曲が、少なからず含まれているとのことである。
そしてそれは一部の登場人物らにとっては我慢ならないものであることもまた
事実であろう。
この二冊の漫画が出版されるまではネット掲示板上の言い伝えのみが
一人歩きし、伝説の形成がなされていたのが、この作品の登場により、
がぜん、これらが正史としてみなされがちとなっていくことは想像に難くない
だけに、残念ではある。 しかし、「現実」とはいつでもこうなるものであろうし、
言い伝えの現状が改善はされただけでもよかったといえよう。
ちなみに、この「日韓連合」対決編が第一巻で、「虫牙」が第二巻となる。
当事者らの監修の下、加筆修正を施された上での再出版がなされればこれ以上の
よろこびはないが、それはかなわぬことであろう。 それでも、この熱さ、面白さは
人情が軽んじられ、草食系の若い男がはびこる現代においてはより広く読まれてほしいと
思わせるに足るものである。
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