表紙とタイトルに引かれて読みました。
福島さんはメディアで語るより、著述業がやっぱり良いかも!
小西さんの突っ込むがないからかな(笑)

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潜入ルポ 中国の女 単行本 – 2011/2/22
福島 香織
(著)
モンゴル人に扮してのエイズ村取材、都市の底辺で蠢く売春婦たち、華やかなキャリアウーマン…。女を取り巻く驚愕の実態が今明らかに!
- 本の長さ232ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日2011/2/22
- ISBN-104163737103
- ISBN-13978-4163737102
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登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (2011/2/22)
- 発売日 : 2011/2/22
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 232ページ
- ISBN-10 : 4163737103
- ISBN-13 : 978-4163737102
- Amazon 売れ筋ランキング: - 861,806位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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奈良市出身。大阪大学文学部卒業後、産経新聞社大阪本社に入社。1998年に上海・復旦大学に1年間、語学留学。2001年に香港支局長、2002年春より2008年秋まで中国総局特派員として北京に駐在。2009年11月末に退社後、フリー記者として取材、執筆を開始。テーマは「中国という国の解剖」。社会、文化、政治、経済など多角的な取材を通じて“近くて遠い隣の大国”との付き合い方を考える。
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2019年2月7日に日本でレビュー済み
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著者の出版物はほぼ目を通したが、これは中国のルポとして最高だと思う。著者の人間としての誠実さが成せる仕事だと思う。共産党独裁の非情性とともに人が生きていくバイタリティーを感じる。その意味で中国は強い。韓国のような讒言と騙しで人を蹴落とすだけ国とは人間の厚みが違う。中国の文学は知られていないが想像力を持った中国人が多いこともよく分かる。そのような人が多いということは中国との対立があっても戦争まで進まない抑止力が内部に 持てる可能性があることを期待させる。ただ、このサブタイトルは余計である。誤解されて手に取る読者が減ると思う。
2013年7月8日に日本でレビュー済み
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評価を当てにして買いましたが、正直、裏切られた感じです。著者は、初めから結論ありきで取材している印象を受けました。どうやら彼女はエイズという病気をインフルエンザや南京虫のように考えているらしく、医学的根拠無く、売春婦はみんなエイズ患者のような言い方(それはあなたの願望でしょ?)や、売春産業関係者に個人的な感情をぶつけるために、「あなたエイズになるよ」とエイズという病気を他人を貶す道具に使っているのも、まるで子供が「エンガチョ」と他の子供をからかう時のような幼稚さを感じました。
世の中にはオランダやドイツやスイスのように売春を公認している国もあるのですから、一方的に批判するような視点で本を書くのは、ジャーナリストとしての客観性が疑われるでしょう。そもそも、この著者は、本の中で売春婦や売春ホストに何度も説教を垂れているのですが、その内容が片腹痛く、「まともな恋愛ができなくなるよ」と言ってるのですが、まともな恋愛とはなんでしょうか? 世の中には捨てる神あれば拾う神ありです。蒼井そらさんなどの日本のAV女優は中国でスーパースター扱いだということを彼女は知らないようです。また、失礼ながら福島さんから恋愛論など、聞きたくありません。身の程知らずとはこのことでしょう。
世の中にはオランダやドイツやスイスのように売春を公認している国もあるのですから、一方的に批判するような視点で本を書くのは、ジャーナリストとしての客観性が疑われるでしょう。そもそも、この著者は、本の中で売春婦や売春ホストに何度も説教を垂れているのですが、その内容が片腹痛く、「まともな恋愛ができなくなるよ」と言ってるのですが、まともな恋愛とはなんでしょうか? 世の中には捨てる神あれば拾う神ありです。蒼井そらさんなどの日本のAV女優は中国でスーパースター扱いだということを彼女は知らないようです。また、失礼ながら福島さんから恋愛論など、聞きたくありません。身の程知らずとはこのことでしょう。
2012年5月13日に日本でレビュー済み
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福島さんのブログをリアルタイムで読んでいたときの方がずっと衝撃的でした。
文章にも親近感を感じたし。
それからすると、かなりあっさり読んでしまいましたし、なんか優等生的な印象を受けました。
また、前半部分は結構想定内の話ではありました。
後半になるほど面白く、最後のチベットの方と障がい者の方の話は読み応えがありましたが。
(このお二人はもっとアップでお顔を見たかったです。)
装丁が非常に残念だと思います。
タイトルと装丁を見た時点では、いかにも苦界の女性ばかり描いているような臆断を感じさせ、買う気がおきませんでした。
「中国人がタブーにする中国経済の真実」を読んで面白かったので、
やはり福島さんの著書は読まなくちゃと思って買ったら想像した内容とは違ったという次第です。
文章にも親近感を感じたし。
それからすると、かなりあっさり読んでしまいましたし、なんか優等生的な印象を受けました。
また、前半部分は結構想定内の話ではありました。
後半になるほど面白く、最後のチベットの方と障がい者の方の話は読み応えがありましたが。
(このお二人はもっとアップでお顔を見たかったです。)
装丁が非常に残念だと思います。
タイトルと装丁を見た時点では、いかにも苦界の女性ばかり描いているような臆断を感じさせ、買う気がおきませんでした。
「中国人がタブーにする中国経済の真実」を読んで面白かったので、
やはり福島さんの著書は読まなくちゃと思って買ったら想像した内容とは違ったという次第です。
2011年6月16日に日本でレビュー済み
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著者自らがリスクを課して潜入取材をし、中国事情をジャーナリストという立場からルポルタージュしたものです。
その内容は臨場感あふれるものであり、かなりショッキングな事実が綿密に書き綴られています。
その国の中の、その社会の中の、その生活環境下という条件のもとで成立するものというものを大いに感じさせられます。
それと、マズローの生理的欲求から自己実現の欲求に至る5段階の欲求について考えてしまいます。
また、社会上の依拠するべき規範、行動の規範となる倫理についても対比してしまいます。
さまざまな事情が複雑に交錯しており、一筋縄ではないとは思いますが、とにかく本書にある事実に驚愕の思いでいっぱいになります。
事象は人として無情で残酷なあまり、悲しくもありますが、その”なにくそ”といった生き様には気骨があり、たくましくとも感じられます。
こういったジャンルでアプローチした本は類がなく、一読の価値があると思います。
その内容は臨場感あふれるものであり、かなりショッキングな事実が綿密に書き綴られています。
その国の中の、その社会の中の、その生活環境下という条件のもとで成立するものというものを大いに感じさせられます。
それと、マズローの生理的欲求から自己実現の欲求に至る5段階の欲求について考えてしまいます。
また、社会上の依拠するべき規範、行動の規範となる倫理についても対比してしまいます。
さまざまな事情が複雑に交錯しており、一筋縄ではないとは思いますが、とにかく本書にある事実に驚愕の思いでいっぱいになります。
事象は人として無情で残酷なあまり、悲しくもありますが、その”なにくそ”といった生き様には気骨があり、たくましくとも感じられます。
こういったジャンルでアプローチした本は類がなく、一読の価値があると思います。
2011年2月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この一冊には、長編映画の原作となるようなエピソードがたくさん詰まっている。
危険も顧みず、あしかけ10年にわたり取材してきた中国の女性たちの物語からは、著者の筆力の賜物か、時にはすえた臭いがしたり、猥雑とした地方訛りの喧騒が聞こえてくるほどの臨場感がある。
取材対象は、社会の底辺と言われるレイヤーで必死に生き抜こうとしている女性から、中国国外を拠点に動物の保護活動を行っているセレブにまで及ぶ。生きていく方法も、権力に立ち向かう手段も十人十色。与えられた環境や条件は様々でも、自分の生き方を貫いている女性たちという点では一致している。
この一世紀で、封建的な男尊女卑の社会から、毛沢東の掲げた「世界の半分は女性が支えている」という男女平等の理想を導入し、この半世紀で、資本家思想の徹底排除から、'ケ小平の先富論から拝金主義に傾いた中国。システムや価値観の激変は、その時代を生きてきた人々に対してだけではなく、いまを生きている中国の人々にも、強い影響を与えている。女性なら尚さらだろう。
著者は偏狭なフェミニズムに囚われることなく、それでいて女性だからこそ持てる感性で取材対象者に向き合っている。
格差拡大という例の四文字だけで中国の不安定さを煽るメディアの報道では決して伝わらない、中国社会のいまを考える一助となるはずだ。しかも、それぞれの生き方が、あまりにもドラマティックだ。
危険も顧みず、あしかけ10年にわたり取材してきた中国の女性たちの物語からは、著者の筆力の賜物か、時にはすえた臭いがしたり、猥雑とした地方訛りの喧騒が聞こえてくるほどの臨場感がある。
取材対象は、社会の底辺と言われるレイヤーで必死に生き抜こうとしている女性から、中国国外を拠点に動物の保護活動を行っているセレブにまで及ぶ。生きていく方法も、権力に立ち向かう手段も十人十色。与えられた環境や条件は様々でも、自分の生き方を貫いている女性たちという点では一致している。
この一世紀で、封建的な男尊女卑の社会から、毛沢東の掲げた「世界の半分は女性が支えている」という男女平等の理想を導入し、この半世紀で、資本家思想の徹底排除から、'ケ小平の先富論から拝金主義に傾いた中国。システムや価値観の激変は、その時代を生きてきた人々に対してだけではなく、いまを生きている中国の人々にも、強い影響を与えている。女性なら尚さらだろう。
著者は偏狭なフェミニズムに囚われることなく、それでいて女性だからこそ持てる感性で取材対象者に向き合っている。
格差拡大という例の四文字だけで中国の不安定さを煽るメディアの報道では決して伝わらない、中国社会のいまを考える一助となるはずだ。しかも、それぞれの生き方が、あまりにもドラマティックだ。
2022年10月29日に日本でレビュー済み
レアなルポ.
情報統制の厳しい中国で,その暗部のルポに果敢に挑戦した姿勢は,買い.
ただ,途中からルポというより,取材対象に対しての説教になる場面がしばしば.
そのため,どちらかといえば,ルポ対象よりも,その周辺に散在する,中国社会についての社会学的または民俗学的知識のほうが,当方にとっては興味深し.
▼
河南省衛生庁長・劉全喜一族が利権を独占し,汚職の土壌になっていた,河南省農村の「売血経済」(p.14-15)
国内でのエイズは,外国人が持ち込んだケース以外発生していないと,長らく主張していた中国政府(p.15)
中国には存在する,人間関係の潤滑油の役割を意識して担い,それによって稼ぎを得る,言わば「ネゴシエイティヴ・コンサルタント」といった人々(p.16,23-24)
中国当局が24時間盗聴している,外国人ジャーナリストの携帯電話(p.18)
非公式統計で,200~300人という,世界で最も多いだろう異常出産(p.20)
よそ者が村に入ったら,すぐに村長に通報する,村の入り口に住んでいる番犬のような住人(p.22)
使い回しされる採血器具(p.26)
売血希望者殺到により横行した,順番待ちを早くしてもらうための賄賂(p.27)
温家宝首相来訪のため,急いで環境整備された「中国版ポチョムキン村」(p.29-30)
「男の子を生まないと,一人前の女じゃない」という風潮(p.31-32)
薬の副作用を,薬によって病状が悪化したのだと思い込み,政府の無償薬を捨てる人も多いエイズ村(p.61)
そういうところに一部製薬会社が入り込み,無償薬よりもこっちのほうがよく効くと言って,違う薬を渡すが,その薬を飲めば,さらに症状が悪化.
結果,大きな医療不信が起きて,さらに治療が難しくなる状況(同)
暴行や厳しい尋問を受け,堕胎を迫られる,「一人っ子政策」の強制(p.62-63)
中国の経済発展は,農民という「国内奴隷」の利用のため(p.64-65)
▼
交通の要衝の町に集められ,「出荷」される売春婦(p.34)
隠語としての「服務」(p.38)
数が多くて警察も手が回らない,売り飛ばされて「行方不明」の女性(p.39-40)
「反対しても仕方がないでしょ」(p.55)
「(嘘の)身の上話をして同情を引くのが,あいつらの手口だからな」(p.57)
「1回30元なのに,5元もするコンドームを女が使うわけないし,第一,客が嫌がって寄ってこなくなるさ」(p.58)
▼
オリンピックによる再開発で,旧市内から古い家が強制撤去される中,依然として昔の場所に居続ける事ができる「老北京(北京人)」は,必ず政府・党・軍の幹部とのコネクションのある特権階級(p.70-71)
「発財」にも繋がる,特権階級とのコネ(p.71)
スナックの女性たちから「頼みや相談」を受け,金品を面白いように巻き上げられる日本人駐在員男性(p.76-77)
中国では売春行為は違法であるだけでなく,バレれば社会的制裁を伴う,人には言えない恥辱(p.83-84)
中国の男性が内心,コンプレックスを感じたり自信を失ったりしたときに,よくする貧乏ゆすり(p.91)
軍経営の高級ナイトクラブ(p.93-94)
「(自分が産んだ赤ん坊を)殺すより,売るほうがよっぽどいい」(p.97)
▼
売買される,少数民族の「花嫁」(p.101-110)
「いくら中国が同性愛者に寛容になったといっても,やはり伝統社会よ」(p.115) 厳然と男尊女卑(p.116)
意外に多いのが,男性に失望してレズビアンになるタイプ(p.116)
依然,適齢期になれば結婚せねばならない,という社会的要請が強い中国(p.117)
手術入院費の前金が必要な,中国の病院(p.121)
女性にとってのブラック企業が,山ほどある中国(p.122)
党のため・同志のためという建前で,性奉仕させられる共産党女性党員(p.210)
▼
本書後半は,中国社会の第一線で活躍中の女性たちについての紹介だが,これは前半とは対照的に礼賛調.
期せずして著者自身の憧れ・願望・価値観といったものを,垣間見ることができるようなことに;
「女強人」とは?(p.130)
「南下部隊」とは?(p.132)
持てる者と持たざる者の差が大きすぎ,持たざる者の這い上がるチャンスが少なすぎる,今の中国社会(p.137)
中国国内の様々な人権弾圧の例が,報道統制により国民に全く知らされていない中国(p.141-142)
家を大家が貸さなくなり,引越しを迫られるなどの,人権活動家への様々な嫌がらせ(p.143-144)
一人っ子政策に逆らう者への,法外な罰金,暴行,拘束,学習会強制出席など苛酷処置で問題になった,山東省臨沂市強制計画出産事件(p.145-146)
gmailやhotmailのパスワードが勝手に改竄され,資料の出所などを聞きだそうとする偽メールまで送られた,gmail検閲問題(p.147)
医療・衛生環境が遅れた中国で,気功師が編み出した健康法として誕生し,93年には中国当局も健康法として推奨していた法輪功(p.157-158)
「チベット人が漢族の少女を焼き殺した」といった反チベット感情を扇動するばかりの,中国の公式報道(p.166)
宗教的理由や,大地主・貴族として迫害を受けたチベット人の名誉回復・地位向上を積極的に行うことで,チベット人を懐柔しようとした,80年代の鄧小平(p.173)
物乞いを組織化している「黒社会」(p.180)
中国において政治的影響力が重視された,作家・小説家・文筆業という存在(p.213)
共産党の教えどおりの愛国主義的な見解を,躊躇もせずに口にする,聡明な少女アーティスト(p.218)
▼
不幸な女性たちの,セリフが一々悲しい.
読め.
【関心率30.17%:全ページ中,手元に残したいページが当方にとってどれだけあるかの割合.当方にとっての必要性基準】
情報統制の厳しい中国で,その暗部のルポに果敢に挑戦した姿勢は,買い.
ただ,途中からルポというより,取材対象に対しての説教になる場面がしばしば.
そのため,どちらかといえば,ルポ対象よりも,その周辺に散在する,中国社会についての社会学的または民俗学的知識のほうが,当方にとっては興味深し.
▼
河南省衛生庁長・劉全喜一族が利権を独占し,汚職の土壌になっていた,河南省農村の「売血経済」(p.14-15)
国内でのエイズは,外国人が持ち込んだケース以外発生していないと,長らく主張していた中国政府(p.15)
中国には存在する,人間関係の潤滑油の役割を意識して担い,それによって稼ぎを得る,言わば「ネゴシエイティヴ・コンサルタント」といった人々(p.16,23-24)
中国当局が24時間盗聴している,外国人ジャーナリストの携帯電話(p.18)
非公式統計で,200~300人という,世界で最も多いだろう異常出産(p.20)
よそ者が村に入ったら,すぐに村長に通報する,村の入り口に住んでいる番犬のような住人(p.22)
使い回しされる採血器具(p.26)
売血希望者殺到により横行した,順番待ちを早くしてもらうための賄賂(p.27)
温家宝首相来訪のため,急いで環境整備された「中国版ポチョムキン村」(p.29-30)
「男の子を生まないと,一人前の女じゃない」という風潮(p.31-32)
薬の副作用を,薬によって病状が悪化したのだと思い込み,政府の無償薬を捨てる人も多いエイズ村(p.61)
そういうところに一部製薬会社が入り込み,無償薬よりもこっちのほうがよく効くと言って,違う薬を渡すが,その薬を飲めば,さらに症状が悪化.
結果,大きな医療不信が起きて,さらに治療が難しくなる状況(同)
暴行や厳しい尋問を受け,堕胎を迫られる,「一人っ子政策」の強制(p.62-63)
中国の経済発展は,農民という「国内奴隷」の利用のため(p.64-65)
▼
交通の要衝の町に集められ,「出荷」される売春婦(p.34)
隠語としての「服務」(p.38)
数が多くて警察も手が回らない,売り飛ばされて「行方不明」の女性(p.39-40)
「反対しても仕方がないでしょ」(p.55)
「(嘘の)身の上話をして同情を引くのが,あいつらの手口だからな」(p.57)
「1回30元なのに,5元もするコンドームを女が使うわけないし,第一,客が嫌がって寄ってこなくなるさ」(p.58)
▼
オリンピックによる再開発で,旧市内から古い家が強制撤去される中,依然として昔の場所に居続ける事ができる「老北京(北京人)」は,必ず政府・党・軍の幹部とのコネクションのある特権階級(p.70-71)
「発財」にも繋がる,特権階級とのコネ(p.71)
スナックの女性たちから「頼みや相談」を受け,金品を面白いように巻き上げられる日本人駐在員男性(p.76-77)
中国では売春行為は違法であるだけでなく,バレれば社会的制裁を伴う,人には言えない恥辱(p.83-84)
中国の男性が内心,コンプレックスを感じたり自信を失ったりしたときに,よくする貧乏ゆすり(p.91)
軍経営の高級ナイトクラブ(p.93-94)
「(自分が産んだ赤ん坊を)殺すより,売るほうがよっぽどいい」(p.97)
▼
売買される,少数民族の「花嫁」(p.101-110)
「いくら中国が同性愛者に寛容になったといっても,やはり伝統社会よ」(p.115) 厳然と男尊女卑(p.116)
意外に多いのが,男性に失望してレズビアンになるタイプ(p.116)
依然,適齢期になれば結婚せねばならない,という社会的要請が強い中国(p.117)
手術入院費の前金が必要な,中国の病院(p.121)
女性にとってのブラック企業が,山ほどある中国(p.122)
党のため・同志のためという建前で,性奉仕させられる共産党女性党員(p.210)
▼
本書後半は,中国社会の第一線で活躍中の女性たちについての紹介だが,これは前半とは対照的に礼賛調.
期せずして著者自身の憧れ・願望・価値観といったものを,垣間見ることができるようなことに;
「女強人」とは?(p.130)
「南下部隊」とは?(p.132)
持てる者と持たざる者の差が大きすぎ,持たざる者の這い上がるチャンスが少なすぎる,今の中国社会(p.137)
中国国内の様々な人権弾圧の例が,報道統制により国民に全く知らされていない中国(p.141-142)
家を大家が貸さなくなり,引越しを迫られるなどの,人権活動家への様々な嫌がらせ(p.143-144)
一人っ子政策に逆らう者への,法外な罰金,暴行,拘束,学習会強制出席など苛酷処置で問題になった,山東省臨沂市強制計画出産事件(p.145-146)
gmailやhotmailのパスワードが勝手に改竄され,資料の出所などを聞きだそうとする偽メールまで送られた,gmail検閲問題(p.147)
医療・衛生環境が遅れた中国で,気功師が編み出した健康法として誕生し,93年には中国当局も健康法として推奨していた法輪功(p.157-158)
「チベット人が漢族の少女を焼き殺した」といった反チベット感情を扇動するばかりの,中国の公式報道(p.166)
宗教的理由や,大地主・貴族として迫害を受けたチベット人の名誉回復・地位向上を積極的に行うことで,チベット人を懐柔しようとした,80年代の鄧小平(p.173)
物乞いを組織化している「黒社会」(p.180)
中国において政治的影響力が重視された,作家・小説家・文筆業という存在(p.213)
共産党の教えどおりの愛国主義的な見解を,躊躇もせずに口にする,聡明な少女アーティスト(p.218)
▼
不幸な女性たちの,セリフが一々悲しい.
読め.
【関心率30.17%:全ページ中,手元に残したいページが当方にとってどれだけあるかの割合.当方にとっての必要性基準】
2011年2月27日に日本でレビュー済み
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必ずしも個々の女性の詳細な個人史ではありませんが、
著者が取材において触れた彼女たちの「生き様」が描かれています。
そして、その人生の背景が簡潔に説明されています。
全編を通して女性の勁(つよ)さを感じ取れると同時に、
登場する女性たちを通して中国の現代と過去、中央と地方の「現実」に触れる事が出来ます。
統計数字や記事だけでなく「リアルな人の活動」を通して中国を理解したい人や、
ビジネス関係だけでは触れることの出来ない中国を知りたい人にお薦めです。
今後の著者のライフワークとなるだろう分野。
その序章と言った感じですね。
今後の更なる深掘り取材と著作に期待したいと思います。
著者が取材において触れた彼女たちの「生き様」が描かれています。
そして、その人生の背景が簡潔に説明されています。
全編を通して女性の勁(つよ)さを感じ取れると同時に、
登場する女性たちを通して中国の現代と過去、中央と地方の「現実」に触れる事が出来ます。
統計数字や記事だけでなく「リアルな人の活動」を通して中国を理解したい人や、
ビジネス関係だけでは触れることの出来ない中国を知りたい人にお薦めです。
今後の著者のライフワークとなるだろう分野。
その序章と言った感じですね。
今後の更なる深掘り取材と著作に期待したいと思います。