「天平」を考えるとき、焦点の人を「県犬養橘三千代」とその息子「橘諸兄」に置くのが、本書のねらいである。三千代は「天平」という元号を作った本人であり、この時代左大臣にまでなったのが諸兄である。〈諸兄の父親はあの不比等ではなく、美努王〉この母子が聖武天皇・光明皇后にどうかかわっていたかがここで論じられている。
『天平の母・天平の子』の執筆動機は『万葉集』にある安積山の歌が「みちのく」にかかわることに関心を抱いたことに始まるという。「あずま・みちのく」がからんでいる。葛城王〈橘諸兄〉が陸奥国に派遣されたときの歌である。後世、歌の手本にまでなって有名である。紫香楽宮遺跡で2007年12月この木簡が発見されて注目された歌でもある。
安積山影さへ見ゆる山の井の浅き心を我が思はなくに〈巻16ー3807〉
安積采女と葛城王の伝承を求めて、ゆかりの地南山城を歩いている。また「天平の夢」眠る佐保・佐紀丘陵を訪ねている。

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天平の母天平の子: 平城京造営と大仏建立への道 単行本 – 2003/4/1
相原 精次
(著)
- 本の長さ245ページ
- 言語日本語
- 出版社彩流社
- 発売日2003/4/1
- ISBN-104882028115
- ISBN-13978-4882028116
商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
「天平」の元号を作った橘三千代、その息子で政治上の重要人物・橘諸兄を中心に、時代を代表する聖武天皇、光明皇后との関わり、さらに「天平文化」の裏にあった様々なドラマを探る。新視点で描く天平文化形成の群像!
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