上橋さんのファンです。「精霊の守り人」の小説を読んで、サグとナユグ、
そしてバルサの戦闘シーンがどう映像化されているのか観たくて、購入しました。
先のレビューにありますように、空や田、森や木などの背景が本当に綺麗です。
とりわけ、ナユグの景色は壮大で素晴らしいです。サグとナユグの重なりを、
こんな風に表現できるのか〜と感心しました。
あと粉砂糖をまぶしたような星空、また、青空に浮かぶ雲の綺麗なことといったら
ありません!!よくここまでリアルに表現できるなぁと思いました。
その影響で、実際に現実の空を見上げて、雲を見ることが多くなりました。そして、
「ああ、この雲は精霊の吐いたものなかな〜」と思ったりも(笑)
戦闘シーンも迫力あります。バルサのも、ジグロのも。小説で文字で読んでいると
ちょっとわかりづらい戦闘シーンも、映像でみると一目瞭然ですよね。
ただ、戦闘シーンはそんなに多くないので、「闇の守り人」が映像化されたら
バルサの短槍使いも、もっと堪能できるのになぁと思います。
小説では、あまり良い印象のなかったチャグムの兄サグムですが、映像版では
弟を想う兄としての姿が描かれています。個人的に、サグムが大好きになりました。
同じくガカイも、小説とは違った役どころを与えられていて、物語の最後の方の
ガカイの活躍には感動しました。
小説の内容と変えて欲しくなかった部分もあるので、そこは残念かな。
例えばチャグムが精霊の卵を体外へ出す方法(出産方法?)は、小説の方が好きです。
また、それと連動して、ラルンガとの最終決戦の場面も、小説の方が好きかな。
映像の方は、ラルンガが「風の谷のナウシカ」のオームの大群に見えてしまって(笑)、
普通に狩人とバルサとで倒して欲しかったです。
あと、チャグムが精霊の守り人にされてしまったことへの憤りを、バルサにぶつける
場面も、小説にあるような「バルサが受け止めて、くるりとチャグムを放り投げる」
やり方で描いて欲しかったな。
とはいえ、映像版の解釈は、それはそれとして受け止められなくも無いですし、
それを上回るほどの映像美、迫力の戦闘シーン、バルサとチャグムの絆を見ることが
できますから、買って絶対損はないDVDです。
期間限定なんですね。
もしかして、次回作の布石?なんて期待していまします。
闇の守り人が映像化されないなかなと期待がふくらみます。