どの作品を見てもこの映画ほどドキドキワクワク&感動できた作品はない
この作品の次に震えるほど興奮したのがリトルスターウォーズと21エモンのアニメ版
これらの作品のせいで他のどの作品を見てもドキドキワクワク出来なくなってしまった
基本的にお笑いパート多めだけど、そこから急にシリアスに叩き落とす演出が非常に効果的で、緩急が物凄い効いてる
しずかちゃんのバレエでほっこりさせといてからのビル破壊はこれ以上にないくらいきなりシリアスにぶち込まれた感じがして一気に作品に引き込まれた
ミクロスが肉食えなくて拗ねるシーンからのアラートも非常に良い演出
こういう緊張させて緩和させての振り幅を大きく演出する要素があちらこちらにちりばめられてるから見てて感情を大きく揺さぶられる感じを物凄く感じて興奮する
内容的にシリアスになりがちな物語だけど、それだけだとどうしても暗い作品になってしまう
しっかりと笑いパートを混ぜ込む事によって作品の印象が明るくなってるし、緩急の効果としてしっかり機能してる
この映画で好きなシーンはかなり多いけど、ドラえもん映画の中でも一番好きな、ロボットに襲われそうなしずかちゃんの危機にのび太が救出して抱き合うシーン
こののび太かっこよすぎる
こういう最高の描写が多いのもこの作品の魅力
リルルの声優の演技も素晴らしい
最初は無感情で人間っぽくない喋り方でロボットの雰囲気を出しといて、終わりに近づいていくにつれてどんどん感情的な喋りになっていく演出が、人間の思いやりを覚えていく感じが存分い表現されている
お色気シーンやヒロイン的な活躍は全部リルル担当で進んでいくから一見しずかは今回の映画ではそこまで重要な立場じゃないのかと思わせといて最後の最後で主役に入れ替わるという演出も非常に意表をついた効果として効いてて感動を盛り上げてる
しずかやのび太に何度も命を救われることによって、「実は人間って言うほど悪な存在じゃないのでは?」と思いつつも身内を裏切れない葛藤するリルルが泣ける
最初は人間は悪だと擦り込まれてたから、完全に人間の適役として悪そうな演出もあったけど、暖かさに触れていくうちにどちらの立場も無下にできず葛藤に苦しむ
また、完全なロボットであるカタコト喋りのミクロスと、リルルのだんだん感情的に変化していく喋りを対比させることによって、よりリルルの変化をわかりやすく感じさせる仕掛けになっている
鉄人兵団を裏切れないけど、人間の暖かさを知って葛藤しつつものび太に見つかって、このまま人間捕獲をやらされるくらいならここでのび太に撃たれて消えてしまった方が良いかもしれないと思い覚悟を決めるリルル
しかしここでもやはり命を助けられて人間は悪ではないと確信し親玉を説得する決意をする
このシーンはラストのしずかのギャン泣きシーン同等に重要なシーン
鏡面世界がバレていよいよ決戦の出発の時にリルルの悲しそうな顔が泣ける
人間は悪魔だと教育を受けてきただけでリルルは根っからの悪者ではなく本当は従順で良い子なんだというのがよく表現されてる
男向けのド派手なドンパチ映画に見せかけといて最後はまさかの女の子同士のギャン泣き感動シーン
前作同様に勇気・友情・勝利の少年漫画路線と思わせといて意表をついた意外な構成の組み合わせが予想をうまく裏切っててより個性的な作品になりつつ感動を強めてる
それに加えてリルルが消えるシーンのしずかの声優の最後の迫真の演技も非常に素晴らしい
ここは何回見ても毎回泣ける
リルルが消えてしまっても最後に生まれ変わって再登場する超ハッピーエンドはもう文句なしのオチ
「リルルは天使さ」で綺麗にまとめてリルルのテーマで優しい雰囲気のEDに入る
生まれ変わったリルルが再登場するシーンは、メカトピアの歴史が書き変わって、地球人の優しさによって建国された本当の天国メカトピアとなり、それが新生メカトピアの歴史に記されて、生まれ変わってのび太たちとの記憶がなくなってしまったリルルが、そんな素晴らしい天国メカトピアを作った地球人はどんな素晴らしい人たちなのか興味があってフラっと顔出しに来たのかな?と想像する
最後嬉しそうな顔して空飛んで帰っていくのを見ると、のび太を見て優しそうな人だと思って、自分たちの天国をを作った人間はやっぱり優しい人だったんだなと嬉しい気持ちで納得して帰っていく感じがして泣けた
原作は見てないのであくまでこの映画だけの見解
リトルスターウォーズでこれ以上の名作は出来ないだろうと思わせといて、それを超える作品をしっかり出してくるのがすごい
さすがにこの作品が頂点になってしまったが
しかしそれ以降の作品も十分すぎるほど面白い事は間違いない
最終決戦ではリトルスターウォーズみたいに全員が超巨人化して、さらにザンダクロスをビッグライトで何十倍も大きくすれば余裕で勝てたのでは?と思ったりw
ドラえもんがチートすぎて、ドラえもんの映画って基本的にツッコミどころが多いけど、それじゃストーリーにならないから作者もそこらへんは敢えて分かってて作ってるだろうけど、全てを引っくるめても必ず最後には感動で全員を納得させられるオチを付けられるのが最もすごいところ