私はオカルトを信用しない。しかし、それはオカルト的なものの存在云々ではなく、それを利用して弱者を搾取する人間を信用しないという事である。私は本当に困っている人が藁をもすがるつもりでオカルトを信じて、更に金を搾り取られているのをよく知っている。
本書でとっているアプローチはいかにオカルトを利用している人間がインチキであるかという事例を多く紹介している。しかし、踏み込みがもう一歩足りない気がする。
ここで取り上げられているのはほとんどかなり昔の事例だ。オカルトを利用して金儲けをしているのは如何わしい職業のものだけではない。現在はテレビなども片棒を担いでいる。そういった「現在」までもう少し踏み込んで欲しかった。

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人はなぜ騙されるのか: 非科学を科学する (朝日文庫 あ 25-1) 文庫 – 1998/11/1
安斎 育郎
(著)
- 本の長さ252ページ
- 言語日本語
- 出版社朝日新聞出版
- 発売日1998/11/1
- ISBN-104022612487
- ISBN-13978-4022612489
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2016年4月24日に日本でレビュー済み
超常現象から迷信、占いなど非科学の世界を科学視点から語った本。
全ての節が見開き2ページで構成されており、読みやすいです。
内容は過去の超常現象に対する科学的な検証結果の紹介、
人が騙されやすいポイントの紹介、
科学の限界や価値観、宗教との関係なども書かれています。
サブタイトルとして付いている「非科学を科学する」の方が内容に近い気がします。
ちょっと惜しい点として、情報が古い可能性があるところ。
ある節で触れられている福沢諭吉の人物像は、
最近の研究だと否定されつつあるように思われます。
ニュートン物理学と相対性理論のところで多少触れられてはいますが、
科学によって導出される結果が学問の進歩で変わりうることは
もっと強調されても良かったと思います。
科学といえども万能ではないという点も含めて、
科学的な考え方を知ることができる良書だと思います。
全ての節が見開き2ページで構成されており、読みやすいです。
内容は過去の超常現象に対する科学的な検証結果の紹介、
人が騙されやすいポイントの紹介、
科学の限界や価値観、宗教との関係なども書かれています。
サブタイトルとして付いている「非科学を科学する」の方が内容に近い気がします。
ちょっと惜しい点として、情報が古い可能性があるところ。
ある節で触れられている福沢諭吉の人物像は、
最近の研究だと否定されつつあるように思われます。
ニュートン物理学と相対性理論のところで多少触れられてはいますが、
科学によって導出される結果が学問の進歩で変わりうることは
もっと強調されても良かったと思います。
科学といえども万能ではないという点も含めて、
科学的な考え方を知ることができる良書だと思います。
2015年9月12日に日本でレビュー済み
安斎先生も、なかなかの文章家ですね。見開き2ページで、過不足無く超常現象等の話題を面白おかしく纏めらておられる。小生から見れば神業に近いものですな。・・・科学者の優れた文章を読んでいると、気付かされるのは文章力の基礎は、論理力にありと云うことです。
2004年6月27日に日本でレビュー済み
人が心霊現象、超能力、占い、オカルト宗教などに
騙され続けていることを詳しく説明してくれる本です。
これほどの良書はほかに無いと思います。
テレビのスプーン曲げを笑ってみているうちは良いのですが、
そんな簡単なことから始まって、
有名な学者だって、
ころっと騙されてしまうこともあるということが、
この本には書いてあります。
皆さんも、
大学で科学を学んだはずの超エリートがサリンを撒いた
あのオカルト宗教の話は、
まだまだ記憶に新しいでしょう。
そういう犯罪的な行為は、もちろん気をつけてはいるでしょう
しかし、
犯罪にはならない程度の「騙し」が
この世には蔓延しています。
あなただって、あなたの親だって、あなたの子どもだって、
どんな手に騙されてしまうかもわからないのです。
(こうやって煽るのも、騙しのテクニックですが・・・)
この本は、人間はいかに騙されやすいものかということに始まって、
ではどうすれば騙されないかということを、
エッセイ風に読みやすく書いてあります。
それぞれの話は独立しているので、
興味のあるところだけ読むのも良いでしょう。
人生のなるべく早い時期に、
この本を一読することをおすすめします。
小学生の高学年なら、充分理解できる内容です。
私は、何度も繰り返しこの本を読んでいますが、
そのたびに、怪しげな広告、宣伝などに騙されかけている自分を、
現実に引き戻してくれます。
騙され続けていることを詳しく説明してくれる本です。
これほどの良書はほかに無いと思います。
テレビのスプーン曲げを笑ってみているうちは良いのですが、
そんな簡単なことから始まって、
有名な学者だって、
ころっと騙されてしまうこともあるということが、
この本には書いてあります。
皆さんも、
大学で科学を学んだはずの超エリートがサリンを撒いた
あのオカルト宗教の話は、
まだまだ記憶に新しいでしょう。
そういう犯罪的な行為は、もちろん気をつけてはいるでしょう
しかし、
犯罪にはならない程度の「騙し」が
この世には蔓延しています。
あなただって、あなたの親だって、あなたの子どもだって、
どんな手に騙されてしまうかもわからないのです。
(こうやって煽るのも、騙しのテクニックですが・・・)
この本は、人間はいかに騙されやすいものかということに始まって、
ではどうすれば騙されないかということを、
エッセイ風に読みやすく書いてあります。
それぞれの話は独立しているので、
興味のあるところだけ読むのも良いでしょう。
人生のなるべく早い時期に、
この本を一読することをおすすめします。
小学生の高学年なら、充分理解できる内容です。
私は、何度も繰り返しこの本を読んでいますが、
そのたびに、怪しげな広告、宣伝などに騙されかけている自分を、
現実に引き戻してくれます。
2004年8月24日に日本でレビュー済み
科学の時代などと言われていながら、超能力や超自然現象を信じる人が多い。特に若い人にその傾向が強いのはなぜだろう。
テレビの影響は無視できない。テレビは連日、心霊現象・宇宙人・占い・風水など与太話を垂れ流しているのだから始末におえない、と私などは思う。
世の中の人は、こういうことを「夢のある話」などと大らかにとらえる向きもあるが、そんなレベルの話ではないように思う。
本書は、オカルト、超常現象について懐疑的な立場から著されたものである。ただし、反オカルトの立場から一刀両断に切って捨てる類の本かと思うと、さにあらずで、そういう期待を持って本書を手にとると肩透かしを食うだろう。
著者は、反オカルトではあるが、その立場は非常に明快で「超自然現象を盲目的に信じるのでも、頭から否定するのでもなく、現代科学でわからないものは引き続き調べればよい」という、極めて穏便かつ妥当なものである。
著者の言わんとするのは、科学的・客観的にものを見る目を育てようというもので、本書の内容はオカルト批判というよりも、ものの考え方、ひいては生き方についての指南書のような体裁になっている。
だから、オカルト批判の急先鋒のような内容を期待する向きには物足りなさもあろう。
一つのトピックがきっかり2ページに収まっていて非常に読みやすい。文章も練達である。
テレビの影響は無視できない。テレビは連日、心霊現象・宇宙人・占い・風水など与太話を垂れ流しているのだから始末におえない、と私などは思う。
世の中の人は、こういうことを「夢のある話」などと大らかにとらえる向きもあるが、そんなレベルの話ではないように思う。
本書は、オカルト、超常現象について懐疑的な立場から著されたものである。ただし、反オカルトの立場から一刀両断に切って捨てる類の本かと思うと、さにあらずで、そういう期待を持って本書を手にとると肩透かしを食うだろう。
著者は、反オカルトではあるが、その立場は非常に明快で「超自然現象を盲目的に信じるのでも、頭から否定するのでもなく、現代科学でわからないものは引き続き調べればよい」という、極めて穏便かつ妥当なものである。
著者の言わんとするのは、科学的・客観的にものを見る目を育てようというもので、本書の内容はオカルト批判というよりも、ものの考え方、ひいては生き方についての指南書のような体裁になっている。
だから、オカルト批判の急先鋒のような内容を期待する向きには物足りなさもあろう。
一つのトピックがきっかり2ページに収まっていて非常に読みやすい。文章も練達である。
2002年6月12日に日本でレビュー済み
内容は、「幽霊部屋騒動」「ファラデーとこっくりさん」「気孔は気のせいか」「思い込みと思い入れ」「錯誤世界への誘い」などなど・・・
リサーチャーにも読んでほしい実に面白い本。
リサーチャーにも読んでほしい実に面白い本。