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魂の森を行け: 3000万本の木を植えた男 (新潮文庫 い 51-2) 文庫 – 2006/10/1
一志 治夫
(著)
- 本の長さ253ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2006/10/1
- ISBN-104101427224
- ISBN-13978-4101427225
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2020年4月13日に日本でレビュー済み
人間が住み着く前の本来の自然の植生を調べる「潜在自然植生」の研究に生涯を捧げた植物生態学者・宮脇昭教授の評伝。雑草の研究を振り出しにドイツに留学。自然保護の考え方がまだ珍しかった頃から富士山スバルラインの植生の回復、製鉄所内の森づくりで実績を築き、神社の境内にある「鎮守の森」こそ土地本来の森であるとして千年の森づくりに着手。60歳を過ぎた後も万里の長城、ボルネオ島、イタリアなど世界で森の再生に活躍します。
「貧しい者にも王様にも等しく与えられた24時間365日をどう使い切るか」宮脇教授が脇目を振らずに研究に没頭したのは、青年の頃に悟った体験が原点だったことが記されます。
「貧しい者にも王様にも等しく与えられた24時間365日をどう使い切るか」宮脇教授が脇目を振らずに研究に没頭したのは、青年の頃に悟った体験が原点だったことが記されます。
2012年5月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
宮脇昭という人物を描いているのだが、その人が凄過ぎる。傑物。
自然の森を再生できるというのも、凄い。
この世代の人って凄い人多いね。
”奇跡のりんご”の自然栽培の木村秋則さんしかり、無農薬・無化学肥料の循環農法とその作物による食事療法でアトピーを100%治してしまうという赤峰勝人さんしかり。
私にできることは何かな?と思わせられた。
自然の森を再生できるというのも、凄い。
この世代の人って凄い人多いね。
”奇跡のりんご”の自然栽培の木村秋則さんしかり、無農薬・無化学肥料の循環農法とその作物による食事療法でアトピーを100%治してしまうという赤峰勝人さんしかり。
私にできることは何かな?と思わせられた。
2020年5月8日に日本でレビュー済み
普段勉強不足な私には目からウロコ的なものでした。
浮世絵にあるような松の木こそ日本の風景!!と思い込んでいましたが、
本来は関東地方までは松は山の上のほうだけで、江戸時代から人工的植林政策が始まっていた、その為不自然に松が増え、マツクイムシも増えた、とか
広葉樹林帯に植えられたスギは子供が出来難い。そうすると子孫残しにスイッチが入って必死で生殖作用が行われ過剰な花粉がでる、とか
自然に優しいから、と使ってるパームオイル洗剤が琵琶湖をきれにする代わりに熱帯雨林を破壊している、などなど
まったく知りませんでした。
潜在自然植生理論はドイツの植物学者ラインホルト・チュクセンが提唱したそうですが、宮脇氏はそのチュクセンの弟子で、大変な労苦で調査法を学ばれた様子も紹介されています。
(潜在自然植生とは今の状態で人為的な影響がなくなった場合、対象地域に最終的にどのような森が形成されるかを想定したものである。最終的な森の構成樹種を選択し、適切に植栽すればその地域における安定した森が早期に創造できるはずである。)
浮世絵にあるような松の木こそ日本の風景!!と思い込んでいましたが、
本来は関東地方までは松は山の上のほうだけで、江戸時代から人工的植林政策が始まっていた、その為不自然に松が増え、マツクイムシも増えた、とか
広葉樹林帯に植えられたスギは子供が出来難い。そうすると子孫残しにスイッチが入って必死で生殖作用が行われ過剰な花粉がでる、とか
自然に優しいから、と使ってるパームオイル洗剤が琵琶湖をきれにする代わりに熱帯雨林を破壊している、などなど
まったく知りませんでした。
潜在自然植生理論はドイツの植物学者ラインホルト・チュクセンが提唱したそうですが、宮脇氏はそのチュクセンの弟子で、大変な労苦で調査法を学ばれた様子も紹介されています。
(潜在自然植生とは今の状態で人為的な影響がなくなった場合、対象地域に最終的にどのような森が形成されるかを想定したものである。最終的な森の構成樹種を選択し、適切に植栽すればその地域における安定した森が早期に創造できるはずである。)
2004年2月6日に日本でレビュー済み
宮脇昭は2つの顔を持つ.
年240日20年にわたる日本全国の植生調査を敢行し,徹底的な研究をもとに『日本植生誌』を纏め上げた,日本の植物社会学のパイオニアとしての顔.
そして,現在われわれが見ている「自然環境」が近代産業のみならず文明の誕生とともに始まった自然への人間の反抗の産物である,という確信を胸に,その土地が何億年に築いた〈潜在自然植生〉を見抜いて,それを主軸として真に持続可能な森を次々と再生していく「リーダー」としての顔.
この本では,前者が見せた型破りな研究姿勢の「狂気」を綿密に追う.そしてその後ろで待ち続けた妻ハルの横顔も覗く.宮脇の考えは著書で繰り返されている.しかしこの本で描かれている家族・教え子ら宮脇を囲む人々の目から見た植物学者像はいっそうユニークである.宮脇がある賞を受けたとき,ハルが,
「植物は私の恋敵です」
と答えたというエピソードも登場する.
一方で,『日本植生誌』以降の宮脇は,長い間の調査研究と同時に進行していた「鎮守の森」の復活,つまりその土地にあった樹木が織りなす〈混植密植〉の森の再生の活動に没頭した.この活動の中で宮脇は,科学者から「指導者」としての色合いを強める.
この本は,その点を「並はずれたカリスマ性」というふうに,強調しすぎているように思う.宮脇の活動は,強固な「調査」のプロセスを経て強靭なものとなる.それを看過して,「シイ・タブ・カシ」を連呼するのは危険だ.しかも,植樹される種子はその土地で取られたものにする(遺伝子プールの保存)必要もある.宮脇の研究を読者が完全に飲み込むには,この本は基本概念の説明が表面的だ.
宮脇の個性は,やはり頑固な研究姿勢にある.これを率直に学びたい,と感じた.
年240日20年にわたる日本全国の植生調査を敢行し,徹底的な研究をもとに『日本植生誌』を纏め上げた,日本の植物社会学のパイオニアとしての顔.
そして,現在われわれが見ている「自然環境」が近代産業のみならず文明の誕生とともに始まった自然への人間の反抗の産物である,という確信を胸に,その土地が何億年に築いた〈潜在自然植生〉を見抜いて,それを主軸として真に持続可能な森を次々と再生していく「リーダー」としての顔.
この本では,前者が見せた型破りな研究姿勢の「狂気」を綿密に追う.そしてその後ろで待ち続けた妻ハルの横顔も覗く.宮脇の考えは著書で繰り返されている.しかしこの本で描かれている家族・教え子ら宮脇を囲む人々の目から見た植物学者像はいっそうユニークである.宮脇がある賞を受けたとき,ハルが,
「植物は私の恋敵です」
と答えたというエピソードも登場する.
一方で,『日本植生誌』以降の宮脇は,長い間の調査研究と同時に進行していた「鎮守の森」の復活,つまりその土地にあった樹木が織りなす〈混植密植〉の森の再生の活動に没頭した.この活動の中で宮脇は,科学者から「指導者」としての色合いを強める.
この本は,その点を「並はずれたカリスマ性」というふうに,強調しすぎているように思う.宮脇の活動は,強固な「調査」のプロセスを経て強靭なものとなる.それを看過して,「シイ・タブ・カシ」を連呼するのは危険だ.しかも,植樹される種子はその土地で取られたものにする(遺伝子プールの保存)必要もある.宮脇の研究を読者が完全に飲み込むには,この本は基本概念の説明が表面的だ.
宮脇の個性は,やはり頑固な研究姿勢にある.これを率直に学びたい,と感じた.
2007年5月4日に日本でレビュー済み
2004年に集英社インターナショナルから出た単行本の文庫化。
一志氏に独特の緊迫感のある文章で、ぐいぐいと読まされる。ただ、内容の強烈さともあいまって、読んでいてちょっと疲れてしまった。
主人公である宮脇昭氏は、1970年代から日本の植樹運動の中心となって活躍してきた人物。その植樹は「自然の森」を再現しようとするもので、全国に信奉者を生むこととなった。ただ、一志氏の著作のつねとして、対象にすりよりすぎ、客観的な評価に欠けるので、もうひとつ得心がいかなかった。
とはいうものの、本書の最大の魅力は宮脇氏の強烈(すぎるほどの)個性。自分の信じる目標に向かって、狂信的なまでに突き進んでいく姿はすさまじい。身近にいたら厭だが、日本の森林にはなくてはならない人と思う。
一志氏に独特の緊迫感のある文章で、ぐいぐいと読まされる。ただ、内容の強烈さともあいまって、読んでいてちょっと疲れてしまった。
主人公である宮脇昭氏は、1970年代から日本の植樹運動の中心となって活躍してきた人物。その植樹は「自然の森」を再現しようとするもので、全国に信奉者を生むこととなった。ただ、一志氏の著作のつねとして、対象にすりよりすぎ、客観的な評価に欠けるので、もうひとつ得心がいかなかった。
とはいうものの、本書の最大の魅力は宮脇氏の強烈(すぎるほどの)個性。自分の信じる目標に向かって、狂信的なまでに突き進んでいく姿はすさまじい。身近にいたら厭だが、日本の森林にはなくてはならない人と思う。
2004年2月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
今までかつてこれほどに、自分以外の世の中の全ての人に
読んでもらいたいと思った本はありません。
「木を植える」という行為のイメージとこの本の表紙の
デザインの違いが一瞬あれ?と思いましたが、中身を読んだら、
表紙の意味もわかりました。
「魂の森を行け」この力強い言葉とそこから感じ取れる
なにか信念や気迫のようなものが、主人公である
「植物学者 宮脇昭先生」をまさに物語っていると感じました。
本の中に出てくる「お互いがちょっとずつ我慢して、共生する」と
いう先生の考え方は、自然界だけのものではなく、人間社会に
今まさしく必要な考え方だなと強く印象付けられます。
環境や、植物に興味がある人だけではなく、全ての人に
読んでもらいたいと心から思っている本です。
みんなに読んでもらえば、人はきっともっと優しくなれます。
この1冊、絶対な自信を持ってお薦めします。
読んでもらいたいと思った本はありません。
「木を植える」という行為のイメージとこの本の表紙の
デザインの違いが一瞬あれ?と思いましたが、中身を読んだら、
表紙の意味もわかりました。
「魂の森を行け」この力強い言葉とそこから感じ取れる
なにか信念や気迫のようなものが、主人公である
「植物学者 宮脇昭先生」をまさに物語っていると感じました。
本の中に出てくる「お互いがちょっとずつ我慢して、共生する」と
いう先生の考え方は、自然界だけのものではなく、人間社会に
今まさしく必要な考え方だなと強く印象付けられます。
環境や、植物に興味がある人だけではなく、全ての人に
読んでもらいたいと心から思っている本です。
みんなに読んでもらえば、人はきっともっと優しくなれます。
この1冊、絶対な自信を持ってお薦めします。
2007年5月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この本を読んで、日常目にするちょっとした林や森がいかに尊いものかがわかりました。また「潜在自然植生」とは関係がなく、花粉症なども引き起こす杉やヒノキの植林が、環境保護とはあまり関係のないものであることもわかりました。
さらに、強烈な個性でまわりの人間を巻き込み物事を進めてゆく宮脇昭というひとのものの考え方も、「環境保護」とは関係なしに非常に参考になるものでした。
さらに、強烈な個性でまわりの人間を巻き込み物事を進めてゆく宮脇昭というひとのものの考え方も、「環境保護」とは関係なしに非常に参考になるものでした。