夜空の虫とどこまでもがデモ版と比較して、とても良かったです。
人それぞれの好みですが。
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つまんね
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曲目リスト
1 | 白いたまご |
2 | 天使じゃ地上じゃちっそく死 |
3 | 美ちなる方へ |
4 | 芋虫さん |
5 | 黒いたまご |
6 | 笛吹き花ちゃん |
7 | 夜空の虫とどこまでも |
8 | 通学LOW |
9 | いかれたNEET |
10 | さわやかな朝 |
11 | 聖天脱力 |
商品の説明
2010 年音楽業界を最も震撼させたバンド「神聖かまってちゃん」。メジャー第1弾登場!
メンバー:の子(G&Vo)、 mono(Key)、みさこ(Dr)、ちばぎん(B)による千葉県出身4人組バンド。の子、monoの前身バンドを経て、2008年頃から活動開始。 2chのバンド板での自作自演、Youtubeでのデモ曲&PV、インターネット生放送を利用しての動画配信で話題になり、一般公募からSUMMER SONIC 09に出演するものの、本番はまさかの一曲で終了。2010年3月に1stミニAL『友だちを殺してまで。』発売。NHK「MJ」での強烈なパフォーマンスで、さらに大きな話題をさらい 7月にはシングル『夕方のピアノ』を4000枚限定発売するも、店着日で即完!テレビ東京系ドラマ「モテキ」第6話で「ロックンロールは鳴り止まないっ」がフィーチャーされるなど様々な媒体やメディアもこぞって取り上げられ、かまってちゃん現象は更に勢いを拡大中!!
衝動的なパフォーマンスと、生きづらい現代を生きる全ての人々へのメッセージが多くの人の心を強烈に揺さぶり続ける'10年代のリアルを鳴らす衝撃のロックバンドである。
2010年12月22日「つまんね」「みんな死ね」をメジャーとインディーズから同時発売!!
☆同時発売「みんな死ね」
(発売元:パーフェクトミュージック 販売元:バウンディ)
登録情報
- メーカーにより製造中止になりました : いいえ
- 製品サイズ : 25 x 2.2 x 18 cm; 80.32 g
- メーカー : ワーナーミュージック・ジャパン
- EAN : 4943674102303
- 時間 : 43 分
- レーベル : ワーナーミュージック・ジャパン
- ASIN : B00450XPMG
- ディスク枚数 : 1
- Amazon 売れ筋ランキング: - 16,512位ミュージック (ミュージックの売れ筋ランキングを見る)
- - 6,246位J-POP (ミュージック)
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2010年12月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
フリッパーズギターの音楽シーン登場以来の衝撃を受けています。
一見全くの対極にあるようですが、特にドクターヘッズとの共通性を感じます。
CDよりもデモ音源の方が顕著ではありますが、独特の不協和音とサブリミナル効果のように何層にも重ねられた厚い音の中に隠されたアクセントなどによる浮遊感と焦燥感や不安定感、弛緩と緊張の繰り返しなども相まって中毒性が醸し出されています。
また、神聖な雰囲気の鍵盤などのメロディラインにより切なさとどうしようもない胸苦しさ、そして静寂から深淵へと沈んでいく感じも心地よく引き込まれます。
そして、特筆すべきはその個性的なボーカルですが、ここまで複雑かつ多様な感情を乗せることのできるボーカリストは少ないのではないでしょうか。
『天使じゃ地上じゃちっそく死』の「死にたい」、『いかれたNEET』の「にぃぃぃ--------とぉぉ----」という非常にシンプルな同じ言葉の繰り返しであるのに、全てが同じ感情ではないのです。
このことは同じ曲でもライブのたびに全く違うものとして聞こえることであったり、歌っているときのボーカルの何ともいえないすばらしい表情とその豊かさにも通じるものがあります。
とはいえ、彼らの楽曲の中ではインストゥルメンタルもかなり好きだったりするのですが。
また、彼らの楽曲は10代後半といった一部の若者世代のみならず、かなり幅広い層の共感と支持を得ることが出来る可能性を秘めているという点でも非常に希有な存在であると思われます。
『みんな死ね』とあわせてぜひ聞いてみるべきだと思います。そして、きっとその他の音源も聞かずにはいられなくなることでしょう。
一見全くの対極にあるようですが、特にドクターヘッズとの共通性を感じます。
CDよりもデモ音源の方が顕著ではありますが、独特の不協和音とサブリミナル効果のように何層にも重ねられた厚い音の中に隠されたアクセントなどによる浮遊感と焦燥感や不安定感、弛緩と緊張の繰り返しなども相まって中毒性が醸し出されています。
また、神聖な雰囲気の鍵盤などのメロディラインにより切なさとどうしようもない胸苦しさ、そして静寂から深淵へと沈んでいく感じも心地よく引き込まれます。
そして、特筆すべきはその個性的なボーカルですが、ここまで複雑かつ多様な感情を乗せることのできるボーカリストは少ないのではないでしょうか。
『天使じゃ地上じゃちっそく死』の「死にたい」、『いかれたNEET』の「にぃぃぃ--------とぉぉ----」という非常にシンプルな同じ言葉の繰り返しであるのに、全てが同じ感情ではないのです。
このことは同じ曲でもライブのたびに全く違うものとして聞こえることであったり、歌っているときのボーカルの何ともいえないすばらしい表情とその豊かさにも通じるものがあります。
とはいえ、彼らの楽曲の中ではインストゥルメンタルもかなり好きだったりするのですが。
また、彼らの楽曲は10代後半といった一部の若者世代のみならず、かなり幅広い層の共感と支持を得ることが出来る可能性を秘めているという点でも非常に希有な存在であると思われます。
『みんな死ね』とあわせてぜひ聞いてみるべきだと思います。そして、きっとその他の音源も聞かずにはいられなくなることでしょう。
2010年12月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
こういう音楽嫌いっていう人が多いかもしれないよね。と思った。
でも、クリスマスに浮かれてるヤツらが聞いてるキラキラしてる曲よりも、はるかに良いとこのCDを聴いて思った。
ボクは世の中からしたらマイノリティかもしれないけど、このレビューを読んで、同じニオイを感じた人がいたら聴いて欲しい。
損はしないどころじゃない。
でも、クリスマスに浮かれてるヤツらが聞いてるキラキラしてる曲よりも、はるかに良いとこのCDを聴いて思った。
ボクは世の中からしたらマイノリティかもしれないけど、このレビューを読んで、同じニオイを感じた人がいたら聴いて欲しい。
損はしないどころじゃない。
2010年12月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
前作にくらべ、メジャーデビュー作ということもあり、音的にもしっかりしている。ややの子のボーカルが埋もれて、歌詞がわかりにくいのが残念。非常に緊張感高い曲といい加減な曲が混在していて、ギャップ大きい。同時に発売された「みんな死ね」とあわせて、完成度の高い曲をまとめるべきだったと思う。の子のアスペルガー的な精神病質的な異常な世界観をどう受け止められるかで、好き嫌いが分かれると思うが、プロデュースする側がもう少し整理して、きちんとした音楽として提供しなければただの際物バンドで終わってしまう。どうせ長続きしないから今のうちに出せるだけ出しちまえ的な投げやりさを感じる。
2010年12月25日に日本でレビュー済み
素晴らしいアルバムだと思う。
まずメロディが素晴らしいし、曲も、の子の音楽的な影響の多様さがうかがえて興奮する。
曲自体から影響関係を探り出すのは容易かもしれないが、全てバンドの一種歪んだフィルターを
通しているため非常に統一感がある。
そして、その歪んだフィルターこそ、彼らの表現の最も重要な部分であり、人の心を打つ理由に他ならない。
この国には、レディオヘッドやアーケードファイアのように、
知性で世界を相対化しながら表現できるバンドはほとんどいない。
いてもアンダーグラウンドな存在にとどまってしまうと思う。
基本的に、売り上げである程度勝負できるバンドは、政治性が皆無である。
それは必ずしも悪いことではないと思うが、ロックのある種の切実さ、リアルさが、
日本のメジャーシーンには欠けているような気もするのである。
皆、システムの中でどのように「前向きに」あるいは「やり過ごして」生きてゆくかばかり歌っている。
そうすると、唯一、先に述べたある種の政治性を帯びたリアルな表現が可能となるのは、
最もこのシステムに追い詰められ、弾き出された人間によるそれとなるのではないだろうか。
今の神聖かまってちゃんには、そういう意図しない(?)政治性がつきまとっている。
「いやだ!もういやだ!」の絶叫の圧倒的なリアリティは、そういうところから来るのかもしれない。
いずれにせよ私は、その切実さに心底打たれた。
私には、人生応援歌ではなく、こういう、システムに振り回されている人間による、
「日本語の」切実な表現が必要だった。
そんなバンドがこれだけの質と量(みんな死ねも含めて)の曲を一気に放り込めば、
今のこの国の退屈な音楽シーンが揺らがないはずはない。
まずメロディが素晴らしいし、曲も、の子の音楽的な影響の多様さがうかがえて興奮する。
曲自体から影響関係を探り出すのは容易かもしれないが、全てバンドの一種歪んだフィルターを
通しているため非常に統一感がある。
そして、その歪んだフィルターこそ、彼らの表現の最も重要な部分であり、人の心を打つ理由に他ならない。
この国には、レディオヘッドやアーケードファイアのように、
知性で世界を相対化しながら表現できるバンドはほとんどいない。
いてもアンダーグラウンドな存在にとどまってしまうと思う。
基本的に、売り上げである程度勝負できるバンドは、政治性が皆無である。
それは必ずしも悪いことではないと思うが、ロックのある種の切実さ、リアルさが、
日本のメジャーシーンには欠けているような気もするのである。
皆、システムの中でどのように「前向きに」あるいは「やり過ごして」生きてゆくかばかり歌っている。
そうすると、唯一、先に述べたある種の政治性を帯びたリアルな表現が可能となるのは、
最もこのシステムに追い詰められ、弾き出された人間によるそれとなるのではないだろうか。
今の神聖かまってちゃんには、そういう意図しない(?)政治性がつきまとっている。
「いやだ!もういやだ!」の絶叫の圧倒的なリアリティは、そういうところから来るのかもしれない。
いずれにせよ私は、その切実さに心底打たれた。
私には、人生応援歌ではなく、こういう、システムに振り回されている人間による、
「日本語の」切実な表現が必要だった。
そんなバンドがこれだけの質と量(みんな死ねも含めて)の曲を一気に放り込めば、
今のこの国の退屈な音楽シーンが揺らがないはずはない。
2011年1月7日に日本でレビュー済み
次世代バンドという括りの中では
抜きん出たオリジナリティではないだろうか。
決して独りよがりな音楽ではなく
数々の幅広い音楽に影響を受け、彼らなりに消化している。
ただし“ノリ”の良い音楽ではあるが
万人受けする訳ではないので注意が必要です。
つまり、ボーカルの声と歌詞を受け入れられるかによって
評価は極端に分かれると思います。
個人的には、特に歌詞があまりに衝動的すぎる事、
もはや記号化しすぎて意味を持っていない曲もあったりして
その辺は少々好みではないかもしれません。
おそらくハマると抜け出せない魅力がたっぷりな神聖かまってちゃん
そして本作品。彼らを知らない方は是非聴いてみてください。
おススメナンバーは#美ちなる方へ、#笛吹き花ちゃん、#さわやかな朝
抜きん出たオリジナリティではないだろうか。
決して独りよがりな音楽ではなく
数々の幅広い音楽に影響を受け、彼らなりに消化している。
ただし“ノリ”の良い音楽ではあるが
万人受けする訳ではないので注意が必要です。
つまり、ボーカルの声と歌詞を受け入れられるかによって
評価は極端に分かれると思います。
個人的には、特に歌詞があまりに衝動的すぎる事、
もはや記号化しすぎて意味を持っていない曲もあったりして
その辺は少々好みではないかもしれません。
おそらくハマると抜け出せない魅力がたっぷりな神聖かまってちゃん
そして本作品。彼らを知らない方は是非聴いてみてください。
おススメナンバーは#美ちなる方へ、#笛吹き花ちゃん、#さわやかな朝
2011年2月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ネット動画での奇行など、話題が話題を呼んだ現邦楽シーン最大のアンファンテリブル、神聖かまってちゃんが、まさかのメジャーレーベルからのリリース!そのエキセントリックな言動とは裏腹に、結構曲が書けるバンドだし音楽的バックグラウンドも多彩だなあと、前作とネット音源を聴いて感じていたが、このアルバムを聴いて、その評価は確信へと変わった。ピクシーズやニルヴァーナを通過したからこそ鳴らせる、ローファイでジャンキーなギターサウンド、ヴォーカルエフェクトや打ち込みリズムの導入、そして何より感嘆したのは、随所で鳴らされるサイケデリックなシンセ&プログラミング音が、現在のUSインディ・ポップに通じているのでは?と感じさせることにある!#1、#5、#7等を聴いて、ミーハーではあるが…MGMTやアニマルコレクティブ、フレーミングリップスを思い起こしてしまった。まったくもって何という音楽的充実度。画一化が進む最近のJポップやパンクロックを聴くより、遥かに面白いのは間違いない。
歌詞はまさに「スメルズ・ライク・ティーン・スピリット」…#2や#9におけるヴォーカル・の子氏の絶叫は「十代の苦悩」を強烈に感じさせるが、「死にたい」と「生きたい」の狭間でもがくような彼の言葉には、ポップなサウンドのせいだろうか、絶望やネガティヴィティをあまり感じない。30歳を過ぎた自分のような人間が彼らの表現に感じたのは、むしろ生命力の爆発と、「十代の苦悩」への愛おしさだった。言うなればこの作品は、逆説的な人間賛歌。そして、ある意味で完璧なロックアルバム。いやホント、日本のロック史に残る名盤かもしれません、これは。
歌詞はまさに「スメルズ・ライク・ティーン・スピリット」…#2や#9におけるヴォーカル・の子氏の絶叫は「十代の苦悩」を強烈に感じさせるが、「死にたい」と「生きたい」の狭間でもがくような彼の言葉には、ポップなサウンドのせいだろうか、絶望やネガティヴィティをあまり感じない。30歳を過ぎた自分のような人間が彼らの表現に感じたのは、むしろ生命力の爆発と、「十代の苦悩」への愛おしさだった。言うなればこの作品は、逆説的な人間賛歌。そして、ある意味で完璧なロックアルバム。いやホント、日本のロック史に残る名盤かもしれません、これは。
2010年12月22日に日本でレビュー済み
多様なジャンルの混在と人を喰ったような態度に、ある人はカリガリを連想するだろう。
天才的な詩や、時に一筆書きのような演奏に、ある人は七尾旅人を連想するだろう。
あるいはシュゲイザー的な音処理にマイブラを連想する人もいるかもしれない。
神聖かまってちゃんを「非リア充の轟音パンク」で片付けたい人にとっては厄介な一枚だ。
豊かな音楽的バックボーンに裏打ちされた、とんでもない傑作。
インターネット上で誰よりもラディカルな活動を行ってきた彼らだが、
ここに来て「アルバム」という最早消えかかったフォーマットで作品を発表することになった。
これはある意味かなりのプレッシャーだったと想像できるが、彼らの答は実にシンプルだった。
それは「アルバム」という時代遅れのフォーマットでしか表現できない音楽を作ることだった。
その目論見は見事に成功している。
音楽面で言うと、個々の楽曲の音楽性は雑多だが、靄(もや)のかかったようなシンセとコーラスが全体に統一感を与えている。
曲順/構成も申し分なく、まるで映画を観ているかのような気分にさせられる。
また、幼き日の彼とその家族が写された詩集のようなブックレットは、音楽により深い意味を与えている。
アルバム前半で執拗に繰り返される「死にたい」という言葉がこのアルバムのテーマであることは言うまでもない。
「死にたいな」「死にたい」「死にたい!!!!!!!」
この絶叫は奇をてらった悪ふざけではない。
ブックレット写真から察するに、彼にとっての「死にたい」とは、おそらく「会いたい」と同義なのだ。
このアルバムは、切実な「死にたい(会いたい)」と「でも生きたい」の間で苦しむの子の壮絶なドキュメントなのだろう。
「死」に全力で向き合う『天使じゃ地上じゃちっそく死』、『芋虫さん』、
「出かけるようになりました」というフレーズが切なく響く名曲『美ちなる方へ』、
凶暴な『黒いたまご』、『通学LOW』、
「いつもの朝」の様子を気が触れたような叫びで歌い上げる『さわやかな朝』など、胸を締め付けられるような曲が続く。
正直、集中してずっと聴いていると気が滅入りそうになる。
しかし最後の曲は、一転して脱力的な、その名も『聖天脱力』である。
もし仮に『さわやかな朝』でアルバムが終わり、さらにアルバムタイトルが『死にたい』か何かだったとしたら、
僕はこのアルバムをすぐに売り払っていただろう。そんな作品はMP3で充分だ。
生の苦しみや世の理不尽を「つまんね」という呟きで体から切り離し、
上手く、「楽しいふりをしながら」生きる。
「死にたい」想いが切実であればあるほど、「つまんね」という言葉は、ゆるく、まったりと希望的に響く。
天才的な詩や、時に一筆書きのような演奏に、ある人は七尾旅人を連想するだろう。
あるいはシュゲイザー的な音処理にマイブラを連想する人もいるかもしれない。
神聖かまってちゃんを「非リア充の轟音パンク」で片付けたい人にとっては厄介な一枚だ。
豊かな音楽的バックボーンに裏打ちされた、とんでもない傑作。
インターネット上で誰よりもラディカルな活動を行ってきた彼らだが、
ここに来て「アルバム」という最早消えかかったフォーマットで作品を発表することになった。
これはある意味かなりのプレッシャーだったと想像できるが、彼らの答は実にシンプルだった。
それは「アルバム」という時代遅れのフォーマットでしか表現できない音楽を作ることだった。
その目論見は見事に成功している。
音楽面で言うと、個々の楽曲の音楽性は雑多だが、靄(もや)のかかったようなシンセとコーラスが全体に統一感を与えている。
曲順/構成も申し分なく、まるで映画を観ているかのような気分にさせられる。
また、幼き日の彼とその家族が写された詩集のようなブックレットは、音楽により深い意味を与えている。
アルバム前半で執拗に繰り返される「死にたい」という言葉がこのアルバムのテーマであることは言うまでもない。
「死にたいな」「死にたい」「死にたい!!!!!!!」
この絶叫は奇をてらった悪ふざけではない。
ブックレット写真から察するに、彼にとっての「死にたい」とは、おそらく「会いたい」と同義なのだ。
このアルバムは、切実な「死にたい(会いたい)」と「でも生きたい」の間で苦しむの子の壮絶なドキュメントなのだろう。
「死」に全力で向き合う『天使じゃ地上じゃちっそく死』、『芋虫さん』、
「出かけるようになりました」というフレーズが切なく響く名曲『美ちなる方へ』、
凶暴な『黒いたまご』、『通学LOW』、
「いつもの朝」の様子を気が触れたような叫びで歌い上げる『さわやかな朝』など、胸を締め付けられるような曲が続く。
正直、集中してずっと聴いていると気が滅入りそうになる。
しかし最後の曲は、一転して脱力的な、その名も『聖天脱力』である。
もし仮に『さわやかな朝』でアルバムが終わり、さらにアルバムタイトルが『死にたい』か何かだったとしたら、
僕はこのアルバムをすぐに売り払っていただろう。そんな作品はMP3で充分だ。
生の苦しみや世の理不尽を「つまんね」という呟きで体から切り離し、
上手く、「楽しいふりをしながら」生きる。
「死にたい」想いが切実であればあるほど、「つまんね」という言葉は、ゆるく、まったりと希望的に響く。