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二人静 単行本 – 2010/9/17
- 本の長さ461ページ
- 言語日本語
- 出版社光文社
- 発売日2010/9/17
- ISBN-104334927289
- ISBN-13978-4334927288
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登録情報
- 出版社 : 光文社 (2010/9/17)
- 発売日 : 2010/9/17
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 461ページ
- ISBN-10 : 4334927289
- ISBN-13 : 978-4334927288
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,919,677位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について

盛田隆二(もりた・りゅうじ)
1971年、県立川越高校2年在学中に書いた短編「糠星」が旺文社小説コンクールで1等になる。同作品は短編集『あなたのことが、いちばんだいじ』(光文社文庫)に所収
1985年、情報誌「ぴあ」編集者の傍ら小説を執筆し、「夜よりも長い夢」で早稲田文学新人賞入選
1990年、デビュー作『ストリート・チルドレン』(講談社)が野間文芸新人賞候補作
1992年、第2作『サウダージ』(中央公論社)は三島由紀夫賞候補作
1996年「ぴあムック」編集長等を経て、18年間勤務したぴあを退社、作家専業に
2004年『夜の果てまで』(角川文庫)が30万部を超えるベストセラーに
2007年~2010年、早稲田大学 文化構想学部 客員教授
2011年『二人静』(光文社)で第1回Twitter文学賞受賞
2016年8月24日午後8時~NHK-Eテレ「ハートネットTV」で、30分番組「父との長いお別れ・作家 盛田隆二 ――リハビリ・介護を生きる 認知症の親をおくって」を放送
著書は他に『焼け跡のハイヒール』『蜜と唾』『父よ、ロング・グッドバイ 男の介護日誌』『残りの人生で、今日がいちばん若い日』『いつの日も泉は湧いている』『きみがつらいのは、まだあきらめていないから』『身も心も』『あなたのことが、いちばんだいじ』『ありふれた魔法』『ささやかな永遠のはじまり』『散る。アウト』『おいしい水』『リセット』『ニッポンの狩猟期』『金曜日にきみは行かない』『ラスト・ワルツ』『いつかぼくは一冊の本を書く』など多数
カスタマーレビュー
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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気持ちを言葉にするのが苦手な人、自分ばかり責める人に読んでほしいです。
諦めの毎日も、誰かと出会い心を感じ、再生することは、
絶対可能だと、この本は教えてくれます。
「どんな雑草にも名前がついてるし、どんな小さな虫にも名前がついている。
悲しいとか嬉しいとか、人の心にも名前がついている。
だから言葉を知ることは、世界を知ることなんだ。」(周吾が志歩に)
自分の恋心をうまく言えない周吾と、場面寡黙症でうまく話せない志歩
あかりに暴力で訴える元夫、昔かたぎで無口な周吾の父親など
「伝える」ことが下手な登場人物たちに
「言葉とは?」「伝えるとは?」と、色々考えさせられました。
盛田作品にはいつも「迷いながらも、愛する人を守ろうとがんばるいい男(老若問わず)」がいて、
特に「周吾」は、私の大好きなキャラです。
「あなたのことが、いちばんだいじ」の中の「折り紙のように」という短編にも
同一人物?の「周ちゃん」が出てきます。
先にこちらを読んでから「二人静」を読むと、なおドラマチックでおすすめです!
「子供も大人も、いい奴も悪い奴も、一生懸命生きているのは同じ。そこに上下の差なんかないよ!」
そんなエールをもらえた読後感でした。
最後は、志歩ちゃんの書いたメール風に終わります。
「ステキなほん読めてゃばい(^o^) ぁりがとぅ、シューゴ☆ 盛田せんせ☆」
模索していく物語です。二人の現実の生活、そこにいたるまでの、それぞれの過去が
丁寧に書かれています。男には仕事と親の介護の両立、学生時代の出来事。女には場
面緘黙の娘との現在の生活と前夫との家庭内暴力の過去の生活、現代の日常で耳にす
る背景である。
男と女の出会いのときの感情の起伏とずれがが男の視点から描かれていて、上手くい
きそうで、これでは上手くいかないなと感じます。では、どうなっていくのでしょう
か。それは読んでみてください。それがこの本の中心的なところだと思います。
私は結末についてもこれが当事者には一番いい回答だと考えます。
全体は461ページですが、具体的なのでスイスイと読みやすい作品です。読了後、
個人的には、寓話的な内容とそれを意味する暗喩が欲しいなと思った。(少なくても
私には感じられなかった) そこに物足りなさを感じる人もいるかもしれませんが
男と女の在り方について模索している人には参考になる物語ではないでしょうか。
ともすれば、受けそうなテーマをいくつかピックアップし、ミックスさせただけの薄っぺらな作品??と勘違いしそうな設定ですが、
穏やかで健やかなありそうでなさそうな人間愛をリアルに描くことでしみじみ優しい気持ちになれる(あかりの暴力夫さえ可哀そうに思えてくる)佳作です。
決して劇的なラストを用意しなかったことも…いい感じです。
周吾は介護、あかりは娘の志保の病気、どちらも大きな問題を抱えていること、さらにお互いつらい過去があることで話が膨らんだが、介護のつらさや気持ちが荒んでいく様子がリアルに描かれていて、飽きることなく最後まで楽しめた。特に周吾と志保が仲良くなっていく過程、とりわけ志保の気持ちを尊重しながら少しずつ志保の心に踏み込んでいく周吾の接し方は心温まるものがあった。最後の終わり方はちょっと物足りなかったが、消極的な二人らしい終わり方だったと思う。