波頭亮氏について知ったのは最近のことです。
ユーチューブの動画でNewsPicksというチャンネルを主催されているようで、私はお勧めで出てきた歴史を題材にした動画(最近の動画:経済も題材)でたまたま視聴したことがきっかけとなり、本書を購入しています。
”アマゾン”の著者紹介文としては、『1957年愛媛県生まれ。東京大学経済学部卒業。マッキンゼーを経て、88年(株)XEEDを設立し独立』と説明されています。
本書は2010年に発行されています。著者の経済分析が今でも同じかどうかは分かりかねますが、私の経済に関する指向性と根底で重なる部分があるのではないかと思い、興味を持った次第です。
著者は動画の対談の中で、日本経済の解決策として『分配』をかなり熱く語られています。経済成長が飽和したあとの社会では格差が生じるから分配政策に転換すべしというような分析と評価をされているものと推察しました。
私自身は『MMT』を支持する者であり、緊縮財政への批判を中心に、大きな政府や公共による財政支出拡大を主張している立場だと自認しています。その理論背景について説明するには長くなりますから書きませんが、政府による財政支出の配分として、『分配政策』が重要と考えています。
具体的にはベーシックインカムへの移行。今の流行病の状況下においては一定期間の給付金(所得制限付き)支給すべきなどと考えています。
波頭氏については本書を書いた時点では、基本的には当時の民主党的経済政策に準拠していると思います。
本書においては、分配政策を主張しながら小さな政府(?)を主張し、福祉重視を訴え、場合によってはベーシックインカム等のアイディアを出されているようです。
要するに、分配をするためには緊縮財政を行い、どこかを削れという立場になります。これはMMT(税は財源ではない)の立場からすると奇異な発想であり、明らかな間違いであると論理的に批判できるものです。
しかし、新自由主義的価値観が主流となり始めていた当時の経済政策については財源の問題が”壁”となり、どこかを増やせばどこかを削らなければならないうことが経済学的常識という思考しか存在しなかったのは事実です。
故に埋蔵金(特別会計等)があるからそれを発掘すべしなどという、今から見れば筋違いの政策論で誤魔化すような提案しかされていなかったのだろうという苦い記憶が残っています。
本書においても新自由主義的経済観に基づいた、国家の財源を捻出するために必要な施策が上げられています😂。
・消費税、金融資産課税、相続税の大幅なアップ
※消費税は逆累進の課税です。金融資産課税は預貯金の元本にかかる税です(知らないうちに資産が減少していきます)。相続税によって文化的価値のある建築物や古民家などの国家的資産の維持ができなくなります。(そのために節税・脱税行為が起こることになります)
・乗数効果の低い公共事業(特に箱物)を停止(公共事業をカットしたら経済は成長したという事例まで記載😂)
※これをやると世の中に金が回りません。結果として経済は縮小しデフレは加速します。
・内需産業の拡大は危険
※外需頼みの成長戦略がアウトソーシングになります。その結果国内の生産力が毀損し、やがて待つのはスタグフレーション下における悪性のインフレになります。これは相対的なもので外国人にとっては日本は物価の安い国になっていきます。その結果が観光立国(発展途上国型経済)になるわけです。この頃よく言われてきたインバウンドとは、成長し金回りのいい生産力の強い国の人の懐を当てにする貧困国的政策ということになります。
・官僚・公務員に対するヘイトと人員削減(企業でも労働者を解雇しやすくし、派遣労働の割合が増加)
※典型的なルサンチマンプロパガンダであり、国家の弱体化を推進します。正規社員の減少は社会福祉の間接的な縮小であり非正規社員は企業にとって生産コスト(経費勘定)で処理される存在でしかありません。
本書においては「分配型」にすべきとか、公共インフラを強化すべきなどということも書かれておりますが、一貫した経済的知見が確立していないために、経済問題に対する解決法としての論理が理想と乖離しチグハグしているのです。
私から見れば根本的に間違っているとみなすことができ、同意しかねる論ではあるのですが、著者の心根に「分配」政策が強くあることは動画の対談を見ていて感じられました。
MMTを理解し、正しい貨幣観や銀行の機能と信用創造による通貨創造。金本位制と管理通貨制の関係、財源ではない調整弁としての税制、通貨創造としての国債発行などを消化していただければ言論人としての力を発揮できる人ではないかと思っています。
※これについては他のレビュアーのコメントにも同様の見解が書かれているように思います。
MMTを理解するに於いて、以前の一般的な人の常識はどうであったか認識する必要があると思います。
MMTの理論が固まりつつある現状において本書を批判するつもりも必要性も全くありませんが、今も多くの人が常識として思っている(古い:天動説的)経済観念について検証的に振り返るのにふさわしい本だと思います。
この本に共感できる人がMMTを理解するとなれば、財源の壁を乗り越え、格差を是正するための経済政策に目を向けられる素養は十分にあると思っています。
私はMMT派の中でも財政政策として公共事業への投資(上から下へ)より、庶民に消費の主体を委ねる給付やベーシックインカム(下から上へ)の経済政策の方が効果があると思っています。
貧困層は確実に金を使いますから・・・。
今の社会はごく少数の富裕層(リバタリアン)と大多数の庶民に分けられると思います。これまでの経済政策は上に金を配れば下に流れていくというトリクルダウン的発想に基づいていました。これは正しかったのでしょうか?結果として格差が拡大するだけではなかったのでしょうか?
自分の立ち位置を知り、選挙で自分たちに沿った政党を作り出し、政治の場に送り出すこと。
革命などは別に必要なく、徴税システムを変える(累進性、金融所得の累進性)だけで経済は大きく変わると知っていただきたいです。
皆が幸せになるために、本書が説くところの「分配」を意識した経済が必要ではないでしょうか?
間接的にではありますが、本書の精神には今後に通じる道筋は書かれていると思います。(方法論は間違いが多いと思いますが・・・m(_ _)m)
私自身は興味を持って読ませて頂きました。

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成熟日本への進路 「成長論」から「分配論」へ (ちくま新書 847) 新書 – 2010/6/9
波頭 亮
(著)
- ISBN-104480065563
- ISBN-13978-4480065568
- 出版社筑摩書房
- 発売日2010/6/9
- 言語日本語
- 寸法10.8 x 1.4 x 17.3 cm
- 本の長さ269ページ
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登録情報
- 出版社 : 筑摩書房 (2010/6/9)
- 発売日 : 2010/6/9
- 言語 : 日本語
- 新書 : 269ページ
- ISBN-10 : 4480065563
- ISBN-13 : 978-4480065568
- 寸法 : 10.8 x 1.4 x 17.3 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 138,339位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 495位ちくま新書
- - 25,415位ノンフィクション (本)
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2021年2月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2011年10月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
著名な経営コンサルタントという肩書きからは、
ネオリベラリズム的な考え方の人だと勘違いしていましたが、
確かに自らはシカゴ学派的なロジックは好きだとして
派遣労働は肯定する一方、社会福祉を非常に重視しています。
従来とは一線を画したビジョンを提言しているかと思いました。
セーフティーネットがしっかりしていれば、失業もこわくないでしょという考え。
従来の企業が担っていた社会保障は、国がきちんとやれば良いと解釈しました。
日本は成長フェーズから成熟フェーズに移った、
要はこれ以上の経済成長は望めないのではという仮説を元に
これからの社会のあり方に対して提言しています。
人口の問題に言及しているところは藻谷氏の「デフレの正体」
と通じる部分があろうかと思います。
この仮説が間違いだとする反論もあるようですが、
かつての高度経済成長のような経済規模の拡大は、
なにか革新的なパラダイム転換でも起こらない限り困難ではないかと思います。
内需は医療福祉にシフト、食料や石油を輸入するための外貨を稼ぐための
輸出産業維持・育成は必要という方向性に共感を得ます。
なお本著では輸出産業に原子力を挙げていますが
3.11後には修正しているようです。
他、官僚機構やメディアの問題点など幅広く取り上げていますが、
非常にわかりやすくまとまっていると思います。
各論に関しては、もう少し細かい議論が必要な点や信憑性が怪しい
と思う部分もあり☆4つにしましたが、これからの日本を考える上では
非常に面白く役に立つ本だと思います。
ネオリベラリズム的な考え方の人だと勘違いしていましたが、
確かに自らはシカゴ学派的なロジックは好きだとして
派遣労働は肯定する一方、社会福祉を非常に重視しています。
従来とは一線を画したビジョンを提言しているかと思いました。
セーフティーネットがしっかりしていれば、失業もこわくないでしょという考え。
従来の企業が担っていた社会保障は、国がきちんとやれば良いと解釈しました。
日本は成長フェーズから成熟フェーズに移った、
要はこれ以上の経済成長は望めないのではという仮説を元に
これからの社会のあり方に対して提言しています。
人口の問題に言及しているところは藻谷氏の「デフレの正体」
と通じる部分があろうかと思います。
この仮説が間違いだとする反論もあるようですが、
かつての高度経済成長のような経済規模の拡大は、
なにか革新的なパラダイム転換でも起こらない限り困難ではないかと思います。
内需は医療福祉にシフト、食料や石油を輸入するための外貨を稼ぐための
輸出産業維持・育成は必要という方向性に共感を得ます。
なお本著では輸出産業に原子力を挙げていますが
3.11後には修正しているようです。
他、官僚機構やメディアの問題点など幅広く取り上げていますが、
非常にわかりやすくまとまっていると思います。
各論に関しては、もう少し細かい議論が必要な点や信憑性が怪しい
と思う部分もあり☆4つにしましたが、これからの日本を考える上では
非常に面白く役に立つ本だと思います。
2020年12月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
戦略コンサルの方らしく、非常にロジカルで具体的に日本の経済政策を提言しておられる。スティグリッツの修正資本主義的アプローチと非常に近似しており、ロールズ的正義論に近い、かなりリベラルな思想に基づいている。
経済成長の限界を前提としているのだが、既に大きく蓄積された日本の国富の分配論がベースになっているため、暗さはまったくなく、一般庶民、特にネオリベ思想の下で洗脳・搾取され続けてきた日本人なら、膝を打ちつつ希望を感じであろう内容。
昨今話題のMMTのベースにある着眼点と親和性が非常に高いと思われ、波頭亮氏的なアプローチとMMTとを整合して考えれば、暗く沈んた日本人にも、経済政策次第ではとても明るい未来が待っていることに気づくだろう。
経済成長の限界を前提としているのだが、既に大きく蓄積された日本の国富の分配論がベースになっているため、暗さはまったくなく、一般庶民、特にネオリベ思想の下で洗脳・搾取され続けてきた日本人なら、膝を打ちつつ希望を感じであろう内容。
昨今話題のMMTのベースにある着眼点と親和性が非常に高いと思われ、波頭亮氏的なアプローチとMMTとを整合して考えれば、暗く沈んた日本人にも、経済政策次第ではとても明るい未来が待っていることに気づくだろう。
2012年1月29日に日本でレビュー済み
日本の経済は成熟したのだから,経済成長をおいもとめるより分配をこそ,かんがえるべきだという. 著者はさまざまな統計をとりあげながら,そういう時期にきていることを主張する. ほかにも同様の議論をする経済の専門家はすくなくない. そのなかでは説得力のある議論をしているといえるだろう.
しかし,ところどころ,ひっかかる議論がある. 著者は医療費を無料化することを主張している. たいした病気もないひとが病院にあふれるようになってもよいというのだが,そんなコストを税金ではらっても,ゆたかになれるというのだろうか. また,平等をめざす議論のなかで,成熟した社会であれば共産主義はうまくいくかもしれないという話がでてくるのだが,これはエンゲルスの亡霊だとしかおもえない.
しかし,ところどころ,ひっかかる議論がある. 著者は医療費を無料化することを主張している. たいした病気もないひとが病院にあふれるようになってもよいというのだが,そんなコストを税金ではらっても,ゆたかになれるというのだろうか. また,平等をめざす議論のなかで,成熟した社会であれば共産主義はうまくいくかもしれないという話がでてくるのだが,これはエンゲルスの亡霊だとしかおもえない.
2012年9月7日に日本でレビュー済み
著者は成長論を否定しているが、日本国の負債は実質1000兆円を超えています。
実際にこれを返済する我々含めた若い世代から見ると、成長無しでどうやって借金返していくの?
と考えてしまいます。
デンマークを理想社会としているが、デンマークは相続税が無いので
著者の主張する相続税の実効税率最大50%って全然方向性が逆である。
実効税率50%ってただの収奪国家ですから。これはいくらなんでも賛同しかねる。
金融資産課税をすれば、消費を刺激し金融資産の形態が変化して金融資産の積極活用化する
という主張もよくある主張だが、欲しいものが無いのに
税金を金融資産にかけて消費を促すって、言ってみれば恫喝、恐喝の世界である。少なくとも人を幸せにはしない。
金融資産の積極化を促す部分は財務省がファンドなどの規制が強すぎて利回りの良い
金融商品が日本にほとんど流通していないのが原因では? 規制したままいくら
金融資産に課税したって結局相続税と同じ庶民増税になだけなのでは?
官僚支配の部分と市場経済を徹底させる部分は著者の主張は一貫して変わっていない。
実際にこれを返済する我々含めた若い世代から見ると、成長無しでどうやって借金返していくの?
と考えてしまいます。
デンマークを理想社会としているが、デンマークは相続税が無いので
著者の主張する相続税の実効税率最大50%って全然方向性が逆である。
実効税率50%ってただの収奪国家ですから。これはいくらなんでも賛同しかねる。
金融資産課税をすれば、消費を刺激し金融資産の形態が変化して金融資産の積極活用化する
という主張もよくある主張だが、欲しいものが無いのに
税金を金融資産にかけて消費を促すって、言ってみれば恫喝、恐喝の世界である。少なくとも人を幸せにはしない。
金融資産の積極化を促す部分は財務省がファンドなどの規制が強すぎて利回りの良い
金融商品が日本にほとんど流通していないのが原因では? 規制したままいくら
金融資産に課税したって結局相続税と同じ庶民増税になだけなのでは?
官僚支配の部分と市場経済を徹底させる部分は著者の主張は一貫して変わっていない。
2010年11月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
著者名、波頭亮と言うのはペンネームなのだろうか。カッコ良すぎるな、と思いながら
その著書を初めて読んで感心した。
大前研一チームといい、マッキンゼー出身者というのはなぜこうも頭脳明晰なのか。
一企業をコンサルトするように日本国家全体を診断してその処方を書くとこうなる、ということか。
類書が氾濫する中では稀な成功を収めている。
他人の著書を引きまくって、ひけらかしたままで終わる竜頭蛇尾本や時流におもねるアジ本と違うのは、
著者が、切れ味良くわかりやすい処方をクライアントに書いて、そしていい結果が出てナンボ、
の世界に住んでいるせいなのかもしれない。
踏まえるデータは違うが、「移行期的混乱」(平川克美著)同様、日本は成長期から成熟期に入った
という前提認識で出発している。
著者がフリードマン流「市場メカニズムとイノベーション万歳!」だけをもって結論にしなかったのは、
「(国民全員に医・食・住を保証する)高福祉だから自由経済」というデンマーク(北欧)モデルこそ
日本の次の姿だ、という著者の”良き転向”後の判断があるからだ。
もちろんこの考えは妥当で、この「だから」の部分は、つまりセーフティーネットが頑丈でなければ、
イノベーターに必須のアニマルスピリッツなぞ単なる”愚者の勇”でしかないという庶民の常識にも近い。
成長したければなおさらに高福祉社会にするのが日本の王道というようにとれたその論拠は、
デンマークモデルで必要十分に解説されている。
ただしそこでは高福祉は目的であって企業経済のための手段ではないからか、セーフティーネットという
用語は使われてはいない。
「供給サイドから需要サイドへ」とか「何よりも成長戦略」とか口先対応でブレまくる管さんに
是非一読三読を勧めたい時宜を得た快作である。
政治をスポーツに見立てて市民の政治アパシー育成に励むタブロイドジャーナリストやクラブ詰め
大新聞記者にとっても、読まなきゃ損、の見識が隅々まで詰まっている。
大前研一が、「成熟社会日本論」に真っ向反論する動画を
「日本経済メルトダウンの危機!大前研一 家計と個人消費の現状」と題して公開している。(2011.3.6追記)
[...]
その著書を初めて読んで感心した。
大前研一チームといい、マッキンゼー出身者というのはなぜこうも頭脳明晰なのか。
一企業をコンサルトするように日本国家全体を診断してその処方を書くとこうなる、ということか。
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他人の著書を引きまくって、ひけらかしたままで終わる竜頭蛇尾本や時流におもねるアジ本と違うのは、
著者が、切れ味良くわかりやすい処方をクライアントに書いて、そしていい結果が出てナンボ、
の世界に住んでいるせいなのかもしれない。
踏まえるデータは違うが、「移行期的混乱」(平川克美著)同様、日本は成長期から成熟期に入った
という前提認識で出発している。
著者がフリードマン流「市場メカニズムとイノベーション万歳!」だけをもって結論にしなかったのは、
「(国民全員に医・食・住を保証する)高福祉だから自由経済」というデンマーク(北欧)モデルこそ
日本の次の姿だ、という著者の”良き転向”後の判断があるからだ。
もちろんこの考えは妥当で、この「だから」の部分は、つまりセーフティーネットが頑丈でなければ、
イノベーターに必須のアニマルスピリッツなぞ単なる”愚者の勇”でしかないという庶民の常識にも近い。
成長したければなおさらに高福祉社会にするのが日本の王道というようにとれたその論拠は、
デンマークモデルで必要十分に解説されている。
ただしそこでは高福祉は目的であって企業経済のための手段ではないからか、セーフティーネットという
用語は使われてはいない。
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是非一読三読を勧めたい時宜を得た快作である。
政治をスポーツに見立てて市民の政治アパシー育成に励むタブロイドジャーナリストやクラブ詰め
大新聞記者にとっても、読まなきゃ損、の見識が隅々まで詰まっている。
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