大学時代に世界史をとっていて、本当によかった。
ざっくり流れを把握していないと読みにくいと思います。
若い時に読むのではなく、30代で仕事していてリーダーシップのとり方とかを意識するようになってくる頃に読むと、とっても役立つ。
大昔も今も、いっしょやん!おなじ人間やん!(命の価値は違うけど)
この塩野さんのあっけらかんとした口調とローマ愛が絡み合っていて本当に読みやすい。
歴史もので笑ってしまうなんて、この本でしかないです。
かわいい息子たちを描いていらっしゃるような。
塩野さん解説で、NHKで海外版大河ドラマしてほしいなあ。
本当におもしろいです。
BBCのドキュメンタリーにも興味が出てくるようになります。
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ローマ人の物語 (40) キリストの勝利(下) (新潮文庫) 文庫 – 2010/8/28
塩野 七生
(著)
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ユリアヌスは数々の改革を実行したが、その生涯は短く終わる。政策の多くが後継の皇帝たちから無効とされ、ローマのキリスト教化は一層進んだ。そして皇帝テオドシウスがキリスト教を国教と定めるに至り、キリスト教の覇権は決定的となる。ついにローマ帝国はキリスト教に呑み込まれたのだ。この大逆転の背後には、権謀術数に長けたミラノ司教、アンブロシウスの存在があった。
- 本の長さ176ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2010/8/28
- 寸法14.8 x 10.5 x 2 cm
- ISBN-10410118190X
- ISBN-13978-4101181905
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登録情報
- 出版社 : 新潮社; 文庫版 (2010/8/28)
- 発売日 : 2010/8/28
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 176ページ
- ISBN-10 : 410118190X
- ISBN-13 : 978-4101181905
- 寸法 : 14.8 x 10.5 x 2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 55,097位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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著者について
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1937年7月7日、東京生れ。
学習院大学文学部哲学科卒業後、イタリアに遊学。1968年に執筆活動を開始し、「ルネサンスの女たち」を「中央公論」誌に発表。初めての書下ろし長編『チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷』により1970年度毎日出版文化賞を受賞。この年からイタリアに住む。
1982年、『海の都の物語』によりサントリー学芸賞。1983年、菊池寛賞。1992年より、ローマ帝国興亡の歴史を描く「ローマ人の物語」にとりくむ(2006年に完結)。1993年、『ローマ人の物語I』により新潮学芸賞。1999年、司馬遼太郎賞。2002年、イタリア政府より国家功労勲章を授与される。2007年、文化功労者に選ばれる。2008-2009年、『ローマ亡き後の地中海世界』(上・下)を刊行。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2017年10月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
宗教が政治に口を出したり、その逆をしたりするとロクなことがないということを
思いつつ読みました。こういうのって政教分離を掲げる日本人としては当たり前の感覚
だと思いますが、日本の常識は世界の非常識ってことですかね。またアリウス派と
アタナシウス派の争いを見ていると、近いセクト間ほど強い憎悪感から激しく喧嘩する
という事実を目の当たりに見るようで、少々不謹慎ながら昔の学生運動を連想しました。
それにしても聖アンブロシウスの政治力は凄まじい。
思いつつ読みました。こういうのって政教分離を掲げる日本人としては当たり前の感覚
だと思いますが、日本の常識は世界の非常識ってことですかね。またアリウス派と
アタナシウス派の争いを見ていると、近いセクト間ほど強い憎悪感から激しく喧嘩する
という事実を目の当たりに見るようで、少々不謹慎ながら昔の学生運動を連想しました。
それにしても聖アンブロシウスの政治力は凄まじい。
2012年5月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
皇帝テオドシウスが主に実権を握っていた時代、ユリアヌスによる伝来の宗教復興はさっさと元に戻され、キリスト教の優遇が再開された。
それどころか、今まではキリスト教会優遇政策を取っていても一応「全宗教平等」と言っていたのに、とうとうキリスト教以外のものは邪教だということになる。
その「キリスト教国教化」に大きな影響を及ぼした聖人アンブロシウスだが、もともとローマの官僚で、その後司教になったという。
キリスト教会を優遇しつつも自身の洗礼は死の直前まで伸ばした先帝たちと異なって若いうちに洗礼を受けたテオドシウス帝は、
アンブロシウスの影響下に政治を進めていく。ついには、暴動鎮圧の際に罪なき市民を巻き添えにしたという罪の悔悛を求められ、アンブロシウスの前にひざまずくに至る。
そのさまは後世のカノッサの屈辱そのものであった。
王侯貴族より聖職者が上に立つことはどうしても奇妙に感じられてきたが、本書を読んでその理由にもそれとしては納得がいった。
とはいえ、色々な信仰や考え方を許容してきたローマであったのに、「これ以外はダメだ」として他を排斥するようになってしまったのは残念だ。
まだまだキリスト教徒が圧倒的多数という状態にはなっていなかっただろうに、ローマはユピテルを最高神とするのではなくキリスト教を支えとすることにして、
それ以外の宗教に関わる一切を排除していくとは、当時の社会にとっても大きな変化だったのではないか。
しかしあまり見えてこなかったのは、なぜ聖アンブロシウスが、しかも個人的な回心体験ではなく皆からの依頼で司教に転身したといわれるような人が、
そこまで帝国のキリスト教国家化に力を尽くしたのかという点である。
本書の描写からは、アンブロシウスがそこまでする理由がはっきりしない。彼は司教になってみてから篤い信仰に突如目覚めたのであろうか。
それとも、国政に影響を及ぼせる立場を満喫していたのか。
いずれにしても、これで、コンスタンティヌス大帝のキリスト教公認どころの影響ではなくなってしまった。
ローマは一神教世界へと変貌し、帝国の終焉も間近となる。もはや、長年ローマをローマたらしめてきたものはどこにもない。
それどころか、今まではキリスト教会優遇政策を取っていても一応「全宗教平等」と言っていたのに、とうとうキリスト教以外のものは邪教だということになる。
その「キリスト教国教化」に大きな影響を及ぼした聖人アンブロシウスだが、もともとローマの官僚で、その後司教になったという。
キリスト教会を優遇しつつも自身の洗礼は死の直前まで伸ばした先帝たちと異なって若いうちに洗礼を受けたテオドシウス帝は、
アンブロシウスの影響下に政治を進めていく。ついには、暴動鎮圧の際に罪なき市民を巻き添えにしたという罪の悔悛を求められ、アンブロシウスの前にひざまずくに至る。
そのさまは後世のカノッサの屈辱そのものであった。
王侯貴族より聖職者が上に立つことはどうしても奇妙に感じられてきたが、本書を読んでその理由にもそれとしては納得がいった。
とはいえ、色々な信仰や考え方を許容してきたローマであったのに、「これ以外はダメだ」として他を排斥するようになってしまったのは残念だ。
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しかしあまり見えてこなかったのは、なぜ聖アンブロシウスが、しかも個人的な回心体験ではなく皆からの依頼で司教に転身したといわれるような人が、
そこまで帝国のキリスト教国家化に力を尽くしたのかという点である。
本書の描写からは、アンブロシウスがそこまでする理由がはっきりしない。彼は司教になってみてから篤い信仰に突如目覚めたのであろうか。
それとも、国政に影響を及ぼせる立場を満喫していたのか。
いずれにしても、これで、コンスタンティヌス大帝のキリスト教公認どころの影響ではなくなってしまった。
ローマは一神教世界へと変貌し、帝国の終焉も間近となる。もはや、長年ローマをローマたらしめてきたものはどこにもない。
2012年1月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「百年後に訪れる蛮族の大挙侵入の登場人物たちがでそろった感じだが、四世紀と五世紀の違いは、ただ一つに集約できる。四世紀の蛮族は、言ってみれば盗賊集団であり、襲って来て殺し奪い焼き払って立ち去るタイプに留まっており、百年後のように、襲って来て奪い、しかしその地に居つくタイプではまだなかったのである。」(18頁)
「百年昔にデキウス帝が、敵も同じゴート族を相手に大敗を喫し、彼だけでなく息子まで戦死したときの戦闘も、戦場は同じバルカン地方であったのだ。だが、これまでのローマ人は、これほどの敗北の後でも雪辱を果し敵を追い出すことに成功してきたのだった。それが、このとき以降は変わってくる。紀元三七八年の「ハドリアノポリスの戦闘」は、ローマ帝国のゲルマン化が、もはや留めようもない時代の流れであることを明らかにしていくのである。そして、ちがいがあるとすればそれは、暴力的なゲルマン化か、それとも平和裡でのゲルマン化か、でしかなかった。なにしろ、追い払うことはもはや不可能になったのだから。」(42頁)
「蛮族による収奪と国家による重税の双方に攻められて、農民の生活は苦しくなる一方であった。彼らは、独立よりも保護を選ぶようになる。農民は、農奴に変わったのであった。(中略)この頃になって私は、ローマ帝国の滅亡とか、ローマ帝国の崩壊とかは、適切な表現ではないのではないかと思い始めている。滅亡とか崩壊だと、その前はローマ帝国は存在していなくてはならない。存在していないのに、滅亡も崩壊もしようがないからである。と言って、分解とか解体とかいう表現も納得がいかない。全体が解体して個々の物体になったとしても、それは規模が小さく変わっただけで、本質ならば変わってはいないはずだからだ。となると、溶解だろうか、と思ったりする。ローマ帝国は溶解していった、のであろうか、と。少なくとも、宗教面では「溶解」が妥当であるように思う。なぜなら、ローマ人がキリスト教徒になってしまった、のであったから。」(58〜59頁)
「しかし、キリスト教会がテオドシウスに、キリスト教を公認した「ミラノ勅令」の創案者であるコンスタンティヌスに与えた「大帝」という尊称をも与えたのは、テオドシウス帝によって初めて、キリスト教以外の諸宗教の意味であった「異教」が、「邪教」に変わったことによる。「異教」ならば、自分の信ずる宗教とは別の宗教にすぎない。だが、「邪教」となると、不正で有害な宗教となり、その国の制度や道徳に反するとして、排撃さるべき宗教、になるのである。」(111〜112頁)
「百年昔にデキウス帝が、敵も同じゴート族を相手に大敗を喫し、彼だけでなく息子まで戦死したときの戦闘も、戦場は同じバルカン地方であったのだ。だが、これまでのローマ人は、これほどの敗北の後でも雪辱を果し敵を追い出すことに成功してきたのだった。それが、このとき以降は変わってくる。紀元三七八年の「ハドリアノポリスの戦闘」は、ローマ帝国のゲルマン化が、もはや留めようもない時代の流れであることを明らかにしていくのである。そして、ちがいがあるとすればそれは、暴力的なゲルマン化か、それとも平和裡でのゲルマン化か、でしかなかった。なにしろ、追い払うことはもはや不可能になったのだから。」(42頁)
「蛮族による収奪と国家による重税の双方に攻められて、農民の生活は苦しくなる一方であった。彼らは、独立よりも保護を選ぶようになる。農民は、農奴に変わったのであった。(中略)この頃になって私は、ローマ帝国の滅亡とか、ローマ帝国の崩壊とかは、適切な表現ではないのではないかと思い始めている。滅亡とか崩壊だと、その前はローマ帝国は存在していなくてはならない。存在していないのに、滅亡も崩壊もしようがないからである。と言って、分解とか解体とかいう表現も納得がいかない。全体が解体して個々の物体になったとしても、それは規模が小さく変わっただけで、本質ならば変わってはいないはずだからだ。となると、溶解だろうか、と思ったりする。ローマ帝国は溶解していった、のであろうか、と。少なくとも、宗教面では「溶解」が妥当であるように思う。なぜなら、ローマ人がキリスト教徒になってしまった、のであったから。」(58〜59頁)
「しかし、キリスト教会がテオドシウスに、キリスト教を公認した「ミラノ勅令」の創案者であるコンスタンティヌスに与えた「大帝」という尊称をも与えたのは、テオドシウス帝によって初めて、キリスト教以外の諸宗教の意味であった「異教」が、「邪教」に変わったことによる。「異教」ならば、自分の信ずる宗教とは別の宗教にすぎない。だが、「邪教」となると、不正で有害な宗教となり、その国の制度や道徳に反するとして、排撃さるべき宗教、になるのである。」(111〜112頁)
2010年11月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
皇帝支配から宗教支配へ。神との共存から神への服従へ。。これにより,旧システムには矛盾が生じ,ローマ帝国が崩壊する。ローマ人にとってのキリストの勝利はローマ帝国の敗北だった。栄枯盛衰もかくあることかと考えさせられた。。
2011年11月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ユリアヌスが戦場で命を落とし(敵の槍に刺された戦死、とはいえ
味方による謀殺の噂あり)、統治には向かないミリタリー出身の
武人皇帝が後を継ぎます。そのウラでシビリアンとして統治に大きな
影響を持ち始めたのがキリスト教。
極めて高い政治能力をもつミラノ司教アンブロシウスの登場により、
ユリアヌス時代に行われたローマ回帰的な政策はすべて排除され、
ついに皇帝テオドシウスはキリスト教を国教と定め、ローマ古来の
宗教はすべて邪教となります。まさにキリストの勝利…
後段、官僚シンマクスがローマ教を擁護する主張をした皇帝テオドシ
ウスへあてた手紙が紹介されますが、ローマがローマ的でなくなって
いく様を目の当たりにするようで哀しくなります。
帝国の終焉がすぐそこに迫ってきました。
味方による謀殺の噂あり)、統治には向かないミリタリー出身の
武人皇帝が後を継ぎます。そのウラでシビリアンとして統治に大きな
影響を持ち始めたのがキリスト教。
極めて高い政治能力をもつミラノ司教アンブロシウスの登場により、
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ついに皇帝テオドシウスはキリスト教を国教と定め、ローマ古来の
宗教はすべて邪教となります。まさにキリストの勝利…
後段、官僚シンマクスがローマ教を擁護する主張をした皇帝テオドシ
ウスへあてた手紙が紹介されますが、ローマがローマ的でなくなって
いく様を目の当たりにするようで哀しくなります。
帝国の終焉がすぐそこに迫ってきました。
2016年12月13日に日本でレビュー済み
立場が変わると評価が変わる。多神教は邪教に、それまでの美の彫像は偶像崇拝として廃棄されるべきものとなる。それを裏で操る「羊飼い」アンブロシウス、そして洗礼を受け「羊」となった皇帝テオドシウス。
著者は言う、見て帰った人がいないのだから地獄の存在とて確かではないと言ったら良いではないか。痛快である。
死後の考え方に言及している。ギリシア人は薄明かりの淋しい冥府の存在を信じていたし、ローマ人は、死ねば二人の天使が両側から支えて天に昇ると信じていた。キリスト教のそこに落ちたら責め苦しか待っていない地獄は新しい概念だったと。しかし仏教も地獄を説く。この本を読むと政治としての宗教、経済活動としての宗教が浮き彫りになり物事を良い意味では多面的に、悪く言えば懐疑的に見させる。著者は物事の見方を拡げさせてくれる人である。
著者は言う、見て帰った人がいないのだから地獄の存在とて確かではないと言ったら良いではないか。痛快である。
死後の考え方に言及している。ギリシア人は薄明かりの淋しい冥府の存在を信じていたし、ローマ人は、死ねば二人の天使が両側から支えて天に昇ると信じていた。キリスト教のそこに落ちたら責め苦しか待っていない地獄は新しい概念だったと。しかし仏教も地獄を説く。この本を読むと政治としての宗教、経済活動としての宗教が浮き彫りになり物事を良い意味では多面的に、悪く言えば懐疑的に見させる。著者は物事の見方を拡げさせてくれる人である。
2011年11月10日に日本でレビュー済み
今まで一部二部三部の冠に人名がくるときは例外なく皇帝の名前だったのにとうとうキリスト今日の司祭の名前がそこに記されてしまう時代となった。
ここまで読み進めているとすっかり多神教で寛容さ溢れるローマ帝国に愛着が湧いてしまっているので、キリスト教に徐々に支配されていく様子を読んでいくのはなかなか辛いものがあります。
テオドシウスが大衆の面前で聖アンブロシウスに膝をつき頭を垂れ悔悛を求める姿は見るに堪えない。って見てないけど。それくらいいやぁ〜な感じがしました。
死に際まで洗礼を延期したコンスタンティウスとコンスタンティヌスは梶は切りながらも頭は垂れないですむことをしっかりやっていたのだなぁと感じ入りました。
キリスト教に代表されるような一神教の良くない点は、それ以前の文化までも壊してしまうということ。
ローマだけでも28も存在していた図書館は閉鎖され膨大な価値ある書物はすべてこの時代から失われ、やっとルネサンス時代になってからそれらを探して世に出す作業が行われたという。本当にもったいない。
リメス防衛線をなんとか保っていたローマ帝国もついに蛮族をその内側に入れてとどまらせるという状態に陥っていく。
綻びが綻びだけでは済まなくなっていることを感じざるを得ない読んでいて苦しい巻です。
ここまで読み進めているとすっかり多神教で寛容さ溢れるローマ帝国に愛着が湧いてしまっているので、キリスト教に徐々に支配されていく様子を読んでいくのはなかなか辛いものがあります。
テオドシウスが大衆の面前で聖アンブロシウスに膝をつき頭を垂れ悔悛を求める姿は見るに堪えない。って見てないけど。それくらいいやぁ〜な感じがしました。
死に際まで洗礼を延期したコンスタンティウスとコンスタンティヌスは梶は切りながらも頭は垂れないですむことをしっかりやっていたのだなぁと感じ入りました。
キリスト教に代表されるような一神教の良くない点は、それ以前の文化までも壊してしまうということ。
ローマだけでも28も存在していた図書館は閉鎖され膨大な価値ある書物はすべてこの時代から失われ、やっとルネサンス時代になってからそれらを探して世に出す作業が行われたという。本当にもったいない。
リメス防衛線をなんとか保っていたローマ帝国もついに蛮族をその内側に入れてとどまらせるという状態に陥っていく。
綻びが綻びだけでは済まなくなっていることを感じざるを得ない読んでいて苦しい巻です。