例えば駒大苫小牧の連覇と準優勝は記憶に新しい。その後の不祥事も世間を揺るがせた。
時代を遡れば、星稜対箕島の延長18回もテレビ画面を通じたナイター映像は、まぶたに焼き付いている。
演じられたストーリーはドラマチックで、何年たっても語り継がれる。
だが、物語はその時だけで終わらない。むしろドラマを演じた人たちのその後のドラマが私たちの胸を熱くする。
本書は甲子園で今も語り継がれる伝説のゲームやヒーローにスポットを当て、さらにはその後の人生の軌跡を追いかける。演じた舞台が大きければ大きいほど、彼らの人生の振幅も大きい。
不祥事で駒大苫小牧の香田監督と選手たちのあいだにできた溝とその修復は、本書を読むまで知らなかった。星稜のエースが背負った延長18回の肩書きの重さにも驚いた。
その他4編も含め、よくぞここまで掘り下げたなという感慨がある。とくに矢崎良一が描く人間ドラマは胸を打つ。
この夏の甲子園とともに味わいたい1冊だ。

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甲子園―刻まれた伝説 単行本(ソフトカバー) – 2010/7/23
怪物江川、サッシー酒井、パワーの池田、決勝再試合の駒苫……、記憶に残る甲子園の主役たちの鼓動が蘇る珠玉のノンフィクション。高校野球のメッカは甲子園球場です。春夏の甲子園大会の長い歴史の中で、いまでも私たちの心にのこる伝説の試合がいくつかあります。そのゲームはドラマを演じた選手のみならずかかわった監督、審判の人生にも後々大きな影響を与えています。 本書はそんな甲子園の歴史に刻まれた試合を題材に、その試合に隠された感動の挿話やかかわった人々のその後の人生の物語をていねいに紡ぎ出したルポールタージュです。 採り上げた6つのルポは下記の通りです。 ◎怪物江川、敗れる 広島商業・達川光男 ◎「延長18回」の肩書き 星稜・堅田外司昭 ◎豪打池田の衝撃 池田・江上光治 ◎サッシーの夏 海星・酒井圭一 ◎優勝投手の流浪 桐生第一・正田樹 ◎連覇の傷あと 駒大苫小牧・香田誉士史 あのゲーム、そしてゲームにかかわった人たちが、驚くべき試練や人生の深い妙味を味わっていたとは。 繰り広げられた熱戦はその試合だけで終わりません。その熱は自らの意思や周囲の思惑を越え、何か大きな力に導かれるように人生を左右します。 高校野球ファンのみならず楽しめる1冊です。
- 本の長さ252ページ
- 言語日本語
- 出版社PHP研究所
- 発売日2010/7/23
- ISBN-104569772366
- ISBN-13978-4569772363
登録情報
- 出版社 : PHP研究所 (2010/7/23)
- 発売日 : 2010/7/23
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 252ページ
- ISBN-10 : 4569772366
- ISBN-13 : 978-4569772363
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,596,953位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 35,943位スポーツ (本)
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