著者はもともとジャーナリストだっただけに、
金稼ぎを目的としてる人々とは
また違った視点でHBSを分析しています。
こういう視点もありなのではないかと思いますが、
自分自身が現役で金融・コンサル会社に身をおいてたら、
なかなか素直にこういう視点には立てないのかもしれません。
まあリーマン・ショック後だからこそ売れたのかもしれません。
好景気絶頂期のイケイケ時代であれば、
内定もらえなかった奴の負け犬の遠吠えでおわる本でしょう。
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ハーバードビジネススクール 不幸な人間の製造工場 単行本 – 2009/5/21
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購入オプションとあわせ買い
アメリカで2008年に発売されると、たちまちニューヨークタイムズのベストセラーとなり、ウォールストリート・ジャーナルは「心胆を寒からしめ、非常に面白い」と評し、フィナンシャル・タイムズは「呆然とするほど魅力的」と絶賛したノンフィクション。
「資本主義の士官学校」と呼ばれるハーバードビジネススクール(HBS)。その内部を元デーリーテレグラフの記者であるイギリス人が描いたとあって、面白いことは請け合いだ。
出版のタイミングが絶妙。サブプライム問題に端を発した世界的経済危機にはHBSの卒業生が多数関わっている。著者は2006年卒業組だが、金融バブルを仕込んだOBたちの横顔を含めHBS全体が拝金主義に傾斜していった様を活き活きと体験として描いている。
いろんな人物がHBSの授業に訪れる。著者にとって印象的だったのがGEのジャック・ウェルチ。「企業はもっとも重要な組織だ。あらゆるものがその周囲を回っている」というウェルチの発言に、著者は「過去三〇年来もっとも敬意を払われてきた経営者がこんなことを言ってのけたことに、びっくり仰天した」と失望を隠さない。
著者は、『ハーバードMBA留学記』の著者で監訳者の岩瀬大輔氏(ライフネット生命副社長)と同級生。その岩瀬氏は、「誰もが感じていた不思議な居心地の悪さの正体」と題した解説を書いている。そのなかで本書のフレーズを引用している。
「私たちの社会は、自己陶酔的な表計算屋、パワーポイントのプレゼン屋によってなるほんの一握りの人間の階層に、過大な力を与えすぎてしまったのだろうか?」
HBS学校当局は。本書の内容に反発して、学生の目に触れないよう、ケンブリッジ界隈の本屋からなくそうとしたらしい。あのプライドの高いHBSが、と思えば、そのあわてぶりが興味深い。
「資本主義の士官学校」と呼ばれるハーバードビジネススクール(HBS)。その内部を元デーリーテレグラフの記者であるイギリス人が描いたとあって、面白いことは請け合いだ。
出版のタイミングが絶妙。サブプライム問題に端を発した世界的経済危機にはHBSの卒業生が多数関わっている。著者は2006年卒業組だが、金融バブルを仕込んだOBたちの横顔を含めHBS全体が拝金主義に傾斜していった様を活き活きと体験として描いている。
いろんな人物がHBSの授業に訪れる。著者にとって印象的だったのがGEのジャック・ウェルチ。「企業はもっとも重要な組織だ。あらゆるものがその周囲を回っている」というウェルチの発言に、著者は「過去三〇年来もっとも敬意を払われてきた経営者がこんなことを言ってのけたことに、びっくり仰天した」と失望を隠さない。
著者は、『ハーバードMBA留学記』の著者で監訳者の岩瀬大輔氏(ライフネット生命副社長)と同級生。その岩瀬氏は、「誰もが感じていた不思議な居心地の悪さの正体」と題した解説を書いている。そのなかで本書のフレーズを引用している。
「私たちの社会は、自己陶酔的な表計算屋、パワーポイントのプレゼン屋によってなるほんの一握りの人間の階層に、過大な力を与えすぎてしまったのだろうか?」
HBS学校当局は。本書の内容に反発して、学生の目に触れないよう、ケンブリッジ界隈の本屋からなくそうとしたらしい。あのプライドの高いHBSが、と思えば、そのあわてぶりが興味深い。
- 本の長さ480ページ
- 言語日本語
- 出版社日経BP
- 発売日2009/5/21
- 寸法13.8 x 3.5 x 19.5 cm
- ISBN-104822247465
- ISBN-13978-4822247461
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登録情報
- 出版社 : 日経BP (2009/5/21)
- 発売日 : 2009/5/21
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 480ページ
- ISBN-10 : 4822247465
- ISBN-13 : 978-4822247461
- 寸法 : 13.8 x 3.5 x 19.5 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 785,306位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,385位MBA(経営学修士)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2014年6月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2014年10月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
書いてある通りきれいな品でした。手軽な価格で入手できて助かります、有り難うございました。
2009年5月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ジャーナリストである著者が、ハーバードビジネスクール(HBS)にて自分が体験したこと、感じたことを率直に書いている本です。日本語のタイトルはやや挑発的ではありますが、本書を読み進めると分かる様に、著者は決して徹頭徹尾HBSの批判者というわけではなく、批判精神を失うことなくHBSで学んだ人、というのがふさわしいと思います。
多くの学びの機会に感謝する一方で著者が批判しているのは、合理主義の全能性、というべきものなのだと感じます。本書では著者が様々な"机上の空論"にあきれる様子がところどころで描かれています。おそらく、本書を読んだ多くの人々が、自らの働く現場においても、現場感覚より合理主義が優先される状況を思い浮かべながら、この本の様々な場面に首肯するのかもしれません。
もっとも大切なのは人間性や感性といったものであることには異論はありません。しかし一方で、ビジネススクールやその他機関が産みだしてきた、問題解決のための知的枠組みは、決して無用とはいえないと思います。これら知的枠組み(時にノウハウと謂われるもの)は、ある問題について考える際の貴重なヒントを与えてくれる場合が少なくありません。
重要なのは、このような知的枠組みの装備や思考力などに代表される頭と、人間性や感性のような心のバランスなのでしょう。もしビジネススクールが一方のみに傾斜しているのなら、それは危うい傾向といえるのかもしれません。著者が警鐘をならしているのは、まさにこの点にあるのではないでしょうか。(職業選択についての著者の意見は、やや斜に構えた感を受けたりもしますが)
一点だけ惜しまれるのは、著者の深い洞察とビジネススクールで学んだことについての専門的な記述が(ある程度不可避とはいえ)同居してしまっていることでしょうか。これら専門的記述を話が理解できる範囲で省いた方が、より読者を引き込めたのかもしれないと感じます。
HBSの様子がいきいきと描かれていて、読み物としても秀逸であり、著者と同意見の人も、そうでない人も、貴重な洞察を本書から得られると思います。
多くの学びの機会に感謝する一方で著者が批判しているのは、合理主義の全能性、というべきものなのだと感じます。本書では著者が様々な"机上の空論"にあきれる様子がところどころで描かれています。おそらく、本書を読んだ多くの人々が、自らの働く現場においても、現場感覚より合理主義が優先される状況を思い浮かべながら、この本の様々な場面に首肯するのかもしれません。
もっとも大切なのは人間性や感性といったものであることには異論はありません。しかし一方で、ビジネススクールやその他機関が産みだしてきた、問題解決のための知的枠組みは、決して無用とはいえないと思います。これら知的枠組み(時にノウハウと謂われるもの)は、ある問題について考える際の貴重なヒントを与えてくれる場合が少なくありません。
重要なのは、このような知的枠組みの装備や思考力などに代表される頭と、人間性や感性のような心のバランスなのでしょう。もしビジネススクールが一方のみに傾斜しているのなら、それは危うい傾向といえるのかもしれません。著者が警鐘をならしているのは、まさにこの点にあるのではないでしょうか。(職業選択についての著者の意見は、やや斜に構えた感を受けたりもしますが)
一点だけ惜しまれるのは、著者の深い洞察とビジネススクールで学んだことについての専門的な記述が(ある程度不可避とはいえ)同居してしまっていることでしょうか。これら専門的記述を話が理解できる範囲で省いた方が、より読者を引き込めたのかもしれないと感じます。
HBSの様子がいきいきと描かれていて、読み物としても秀逸であり、著者と同意見の人も、そうでない人も、貴重な洞察を本書から得られると思います。
2016年8月7日に日本でレビュー済み
この前読んでよかったハーバードMBA留学記の岩瀬さんが監修していて、しかも同級生らしい。面白そうなので読んでみたけど、書いてある雰囲気は反対で、同じ同級生なのにここまで違うんだなあって感じ。全体的にうがった見方してるんだよね、なんか新入社員が会社に入ったばかりのときみたいな。
フィリップさんはジャーナリストなので、本自体は読みやすい。授業や学生のいったこと、思ったこととかが詳細に書かれていて面白いし、ところどころに笑わせるジョークとかもでてくる。起業のアイディアを教授に持っていったけど相手にされなかったこととか、就職できなくて落ち込んだとか、赤裸々に書いてあって少し共感できる場面もあり。
ただ、全体的になんかみんな「就職先が命!」みたいな価値観のエピソード満載でHBSもやっぱり就職のための学校なんだなと思っちゃうけど、本当なのかなあ・・・
まあ、岩瀬さんの本と両方読むと、バランスが取れてホントの学生生活が見えるのかもしれないけど。
フィリップさんはジャーナリストなので、本自体は読みやすい。授業や学生のいったこと、思ったこととかが詳細に書かれていて面白いし、ところどころに笑わせるジョークとかもでてくる。起業のアイディアを教授に持っていったけど相手にされなかったこととか、就職できなくて落ち込んだとか、赤裸々に書いてあって少し共感できる場面もあり。
ただ、全体的になんかみんな「就職先が命!」みたいな価値観のエピソード満載でHBSもやっぱり就職のための学校なんだなと思っちゃうけど、本当なのかなあ・・・
まあ、岩瀬さんの本と両方読むと、バランスが取れてホントの学生生活が見えるのかもしれないけど。
2010年10月23日に日本でレビュー済み
イギリス人ジャーナリストのHBSでの活動日記という内容。どのような授業が繰り広げられているかというと・・・
というよりも、450pに渡る長文の大半はHBSへの批判精神というよりもヘッジファンド行きの切符を手にしたい銀行家達への愚痴に近い感情の吐露といったところだ。
もちろん、それだけではない。私には、以下の2点が気になった。
DELL社のケーススタディ(かなり有名な授業)だが、ここでは財務諸表の考え方を重点的に教えている。つまり棚卸資産の保有量と圧倒的なCFCが他社との差別化につながるという点だ。ほとんどが、DELLのBTOの先駆者として顧客までのリードタイム短縮という視点でしか話をしないが、マイケル・デルはこのように語っている。
「我々全員が目指しているのは、時間の短縮と、顧客からのニーズに応えるため必要な財源の無駄を省くことだ。」
この一連の流れをキャッシュ・コンバージョン・サイクルというが、それの達人であると言えると書いてある。それは間違いない。しかし、2010年現在ではきっとそれはAppleなのだろうと容易に推測できる。彼らの経常利益はクォータで数十億$レベルまで達しており、この利益と現金が彼らに新たな繁栄を約束しているのは間違いない。
そして、もう一つは様々なHBS卒業者へ訪問するのだが、印象的なのはシリコンバレーで最も有名なベンチャーキャピタリスとへの訪問時の事だ。彼の名は、ティム・ドレイバーという。スカイプへ投資した人間だ。HBSのメンバ達は彼から金儲けの方法を学べると思ってわくわくし始めるが、それはすぐに失望に変わる。かれはいきなり歌いだした。それは、IPOを目指すためにすべてを失った男の話を歌ったものだ。
彼はリスクの達人
生き急ぎ、突っ走る
崖っぷちでスケートする
彼はリスクの達人
これを唱和させる。どうして唱和させるのだろうか。
それはHBS在学生への警鐘を鳴らしているのだろうが、ほとんどのものの耳には届いていないようだ。彼もそれは解っていたのだろう。数年先、その意味を感じる事があるのだろう、とそれぐらいの意味しか無いのかもしれない。だが、これは興味深い事実だ。
HBSの卒業生は金儲けのリスクを存分に知っているし、味わっても居る。そしてその切なさをと刹那さを両方伝える努力もしている。だが、伝わらないものだとも理解している。
これについての答えは最終章に書いてあった。
「HBSは、」
「不幸な人間の製造工場なのさ。ぼくらにはとても多くの選択肢があるのに、満足そうな者はほとんどいない。HBSはみんなを不安にさせ、その不安は増す一方だ。挙げ句にみんな自分の人生について誤った決断を下してしまうのさ。だけどね、」
「大部分はほんとうに善良な人々だし、ちゃんとした家庭出身のまっとうな価値観を持った人々だ。何が彼らを変えてしまうのかは、わからない。きっとみんな冷静さを失ってしまうんだろうな。」
たしかに、彼が在学していた2006年当時はリーマンショック前であり、ヘッジファンド全盛期な訳で、すごく解る気がする。現在では、HBSにも企業倫理(コンプライアンス的なもの)が採択されたそうだが、結局、学問として成り立っていないという現れである。
「ビジネスがその限界を改めて認識するよう、取り組むべきである」
ビジネスだけが人を幸せにできる訳ではない。そして、人の営みである以上、すべてを予見する事は出来ない。それは、マイケル・ポーターであっても無理なのだ。
我々はもっと謙虚に生きるべきなのである。
というよりも、450pに渡る長文の大半はHBSへの批判精神というよりもヘッジファンド行きの切符を手にしたい銀行家達への愚痴に近い感情の吐露といったところだ。
もちろん、それだけではない。私には、以下の2点が気になった。
DELL社のケーススタディ(かなり有名な授業)だが、ここでは財務諸表の考え方を重点的に教えている。つまり棚卸資産の保有量と圧倒的なCFCが他社との差別化につながるという点だ。ほとんどが、DELLのBTOの先駆者として顧客までのリードタイム短縮という視点でしか話をしないが、マイケル・デルはこのように語っている。
「我々全員が目指しているのは、時間の短縮と、顧客からのニーズに応えるため必要な財源の無駄を省くことだ。」
この一連の流れをキャッシュ・コンバージョン・サイクルというが、それの達人であると言えると書いてある。それは間違いない。しかし、2010年現在ではきっとそれはAppleなのだろうと容易に推測できる。彼らの経常利益はクォータで数十億$レベルまで達しており、この利益と現金が彼らに新たな繁栄を約束しているのは間違いない。
そして、もう一つは様々なHBS卒業者へ訪問するのだが、印象的なのはシリコンバレーで最も有名なベンチャーキャピタリスとへの訪問時の事だ。彼の名は、ティム・ドレイバーという。スカイプへ投資した人間だ。HBSのメンバ達は彼から金儲けの方法を学べると思ってわくわくし始めるが、それはすぐに失望に変わる。かれはいきなり歌いだした。それは、IPOを目指すためにすべてを失った男の話を歌ったものだ。
彼はリスクの達人
生き急ぎ、突っ走る
崖っぷちでスケートする
彼はリスクの達人
これを唱和させる。どうして唱和させるのだろうか。
それはHBS在学生への警鐘を鳴らしているのだろうが、ほとんどのものの耳には届いていないようだ。彼もそれは解っていたのだろう。数年先、その意味を感じる事があるのだろう、とそれぐらいの意味しか無いのかもしれない。だが、これは興味深い事実だ。
HBSの卒業生は金儲けのリスクを存分に知っているし、味わっても居る。そしてその切なさをと刹那さを両方伝える努力もしている。だが、伝わらないものだとも理解している。
これについての答えは最終章に書いてあった。
「HBSは、」
「不幸な人間の製造工場なのさ。ぼくらにはとても多くの選択肢があるのに、満足そうな者はほとんどいない。HBSはみんなを不安にさせ、その不安は増す一方だ。挙げ句にみんな自分の人生について誤った決断を下してしまうのさ。だけどね、」
「大部分はほんとうに善良な人々だし、ちゃんとした家庭出身のまっとうな価値観を持った人々だ。何が彼らを変えてしまうのかは、わからない。きっとみんな冷静さを失ってしまうんだろうな。」
たしかに、彼が在学していた2006年当時はリーマンショック前であり、ヘッジファンド全盛期な訳で、すごく解る気がする。現在では、HBSにも企業倫理(コンプライアンス的なもの)が採択されたそうだが、結局、学問として成り立っていないという現れである。
「ビジネスがその限界を改めて認識するよう、取り組むべきである」
ビジネスだけが人を幸せにできる訳ではない。そして、人の営みである以上、すべてを予見する事は出来ない。それは、マイケル・ポーターであっても無理なのだ。
我々はもっと謙虚に生きるべきなのである。
2009年7月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
著者がハーバードビジネススクールで過ごした2年間が書いてある。
ビジネス本というより、著者自身の回想であり、一流で将来が約束されているプログラムに所属しながら、生徒らが感じている不安や葛藤を見事に表わしている。
今の時代、将来への何らかの不安を抱えている人が多いでしょう、ただ、その不安を明確にして、どう対処していこうか、具体的に考えている人は少ないと思う。著者もそこら辺には葛藤があり、解決しているとは言い難いが、2年間という時間を与えられた彼が、不安を明確にしていき、人生をどう生きていけばいいのか考えるあたりは、普遍的なものがあり、共感できる。
ビジネス本というより、著者自身の回想であり、一流で将来が約束されているプログラムに所属しながら、生徒らが感じている不安や葛藤を見事に表わしている。
今の時代、将来への何らかの不安を抱えている人が多いでしょう、ただ、その不安を明確にして、どう対処していこうか、具体的に考えている人は少ないと思う。著者もそこら辺には葛藤があり、解決しているとは言い難いが、2年間という時間を与えられた彼が、不安を明確にしていき、人生をどう生きていけばいいのか考えるあたりは、普遍的なものがあり、共感できる。
2017年4月16日に日本でレビュー済み
体験記としても、ハーバードビジネススクール(HBS)の教育内容を知る意味でも面白い。
また、HBSで感じたことに関してや提言について(これが本書の主旨なのであろうが)は傾聴に値すると感じたが、賛否はそれぞれであろう。
「不幸な人間の・・・」という著者の意見をそのまま受け入れることもできる。少なくとも、私は共感を覚える。
一方、HBSの役割を哲学や目的の教育ではなく、手段の教育と捉えると、HBSはその役割を全うしているとも思える。
また、アメリカ的価値観(HBS)とヨーロッパ的価値観(著者)の不一致とも捉えることもできる。われわれ日本人の感性や価値観はその双方とまた違うところにあるかもしれない。
企業経営や金融業経営にかかわる道を歩もうかという方は一読してよいかと思いました。
また、HBSで感じたことに関してや提言について(これが本書の主旨なのであろうが)は傾聴に値すると感じたが、賛否はそれぞれであろう。
「不幸な人間の・・・」という著者の意見をそのまま受け入れることもできる。少なくとも、私は共感を覚える。
一方、HBSの役割を哲学や目的の教育ではなく、手段の教育と捉えると、HBSはその役割を全うしているとも思える。
また、アメリカ的価値観(HBS)とヨーロッパ的価値観(著者)の不一致とも捉えることもできる。われわれ日本人の感性や価値観はその双方とまた違うところにあるかもしれない。
企業経営や金融業経営にかかわる道を歩もうかという方は一読してよいかと思いました。
2009年8月23日に日本でレビュー済み
ハーバード・ビジネススクールへの入学から、授業風景、クラスメートとの
ぶつかり合い、就職活動までの様子を、生き生きと描き出している。
そして著者が感じた違和感と、ビジネススクールの問題点を指摘する。
残念ながら、クラスメートに日本人は出てこない。一方で中国人やインド人の
話がよく出て来るのは、単なる偶然か、それとも国の勢いの違いか。
著者が指摘する問題点の中で、注目すべきと思うのは、
しょせん、金儲けの方法を教えるところに過ぎないのに、
同校の卒業生が「世界に違いをもたらすリーダー」とされている
点だ。ビジネス界のリーダー(になると仮定しても)が、選挙で選ばれた
政府やその他いかなる私人よりもすぐれている根拠はないし、
それは、一握りの人間に富が集中することの正当化につながる。
また、ハーバードに特有な問題として(細かなことだが)
1. 先端技術的な科目が弱いこと(なのに、同校の卒業生は
実力以上に自分のことを頭が良いと思っているらしい)
2. ビジネス経験を持たない教授が起業を教えていること
(だから、常にあら探しに余念がない)
ことだという。
これからMBAに挑戦する人にとっては、必読の書であり、
MBAホルダーがどういう種類の人間なのかを知り、
ひいては、アメリカ資本主義の理解にも役立つ本だと
思う。
ぶつかり合い、就職活動までの様子を、生き生きと描き出している。
そして著者が感じた違和感と、ビジネススクールの問題点を指摘する。
残念ながら、クラスメートに日本人は出てこない。一方で中国人やインド人の
話がよく出て来るのは、単なる偶然か、それとも国の勢いの違いか。
著者が指摘する問題点の中で、注目すべきと思うのは、
しょせん、金儲けの方法を教えるところに過ぎないのに、
同校の卒業生が「世界に違いをもたらすリーダー」とされている
点だ。ビジネス界のリーダー(になると仮定しても)が、選挙で選ばれた
政府やその他いかなる私人よりもすぐれている根拠はないし、
それは、一握りの人間に富が集中することの正当化につながる。
また、ハーバードに特有な問題として(細かなことだが)
1. 先端技術的な科目が弱いこと(なのに、同校の卒業生は
実力以上に自分のことを頭が良いと思っているらしい)
2. ビジネス経験を持たない教授が起業を教えていること
(だから、常にあら探しに余念がない)
ことだという。
これからMBAに挑戦する人にとっては、必読の書であり、
MBAホルダーがどういう種類の人間なのかを知り、
ひいては、アメリカ資本主義の理解にも役立つ本だと
思う。