今から、七年前の角川新書であるが、第5章の明治維新後と戦後の日本と第3章の世界における日本の再考は、日本人としてこころすべきこと。
先ほどのレビューは、「日本人に言っておきたいこと」だったので、そのレビューとしては、20年前の本であるが、第5章の憲法改正関連は一読すべき。

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保守の遺言 (角川oneテーマ21 A 116) 新書 – 2010/5/10
中曽根 康弘
(著)
2009年夏の衆議院選挙の自民党大敗後、”保守主義”のあるべき姿が問われている。国際政治と伝統主義をともに重んじ、時代とともに発展する中曽根流”新保守主義”を今こそ学ぶ。
- 本の長さ206ページ
- 言語日本語
- 出版社角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日2010/5/10
- ISBN-104047102407
- ISBN-13978-4047102408
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商品の説明
著者について
1918年、群馬県生まれ。東京帝国大学卒業後、内務省、海軍主計中尉を経て衆議院議員に。様々な要職を歴任したのち、第71代内閣総理大臣となる。政界引退後も執筆、講演活動など旺盛にこなしている。
登録情報
- 出版社 : 角川書店(角川グループパブリッシング) (2010/5/10)
- 発売日 : 2010/5/10
- 言語 : 日本語
- 新書 : 206ページ
- ISBN-10 : 4047102407
- ISBN-13 : 978-4047102408
- Amazon 売れ筋ランキング: - 735,752位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,567位角川新書
- - 93,462位ノンフィクション (本)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2017年11月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2010年6月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
最後の昭和政治家といえる著者は
やり残したこととして、自主憲法制定をあげている。
保守二大政党制とわれわれを取り巻く状況、
憲法に曖昧さがある状態は官僚主義がまかり通り
戦前の状況に似ているとも指摘している。
本書の読みどころは、保守とは何かを語る第二章だろう。
保守とは、天皇の在り方を自然発生国家として
当然のこととして受容し「わびさび」に代表される
日本人の精神性を守ることだという。
また、興味深いのは大日本帝国憲法は
日本を人工国家にすべくできたものだから
間違いだったということ。
思えば著者以降に長く首相を務めたのは
小泉元首相くらいしかいないが、
いまは思想らしい思想を語る政治家が見られないだけに
激動の昭和を生きた政治家による、自慢話や経験談もあれど
まさしく遺言とも言える内容には、これからの
日本を考えるヒントはちりばめられていると感じた。
やり残したこととして、自主憲法制定をあげている。
保守二大政党制とわれわれを取り巻く状況、
憲法に曖昧さがある状態は官僚主義がまかり通り
戦前の状況に似ているとも指摘している。
本書の読みどころは、保守とは何かを語る第二章だろう。
保守とは、天皇の在り方を自然発生国家として
当然のこととして受容し「わびさび」に代表される
日本人の精神性を守ることだという。
また、興味深いのは大日本帝国憲法は
日本を人工国家にすべくできたものだから
間違いだったということ。
思えば著者以降に長く首相を務めたのは
小泉元首相くらいしかいないが、
いまは思想らしい思想を語る政治家が見られないだけに
激動の昭和を生きた政治家による、自慢話や経験談もあれど
まさしく遺言とも言える内容には、これからの
日本を考えるヒントはちりばめられていると感じた。
2016年11月15日に日本でレビュー済み
首相を経験した大物政治家である中曽根氏の政治に対する姿勢を知りたくて本著を読んだ。
日本の伝統、文化を大事にするという政治家、論客は星の数いるが果たしてその方々は「保守」の本当の意味を知っているのだろうか。
まず
①天皇の存在→いかなる政権も天皇家を廃絶しなかった
②日本は自然国家→アメリカ、ソ連と違い契約やイデオロギーによって成り立っているのではなく、歴史の堆積によって形を変えながら続いてきた
③わび・さびの心→華美な装飾より簡素を好み無我の境地を目指す
④松尾芭蕉の不易と流行→上記の様な物を大切にしながらその時代時代に新しい文明・文化を取り入れ消化した。
これら日本の伝統、文化、歴史を大切にしながらその精神を受け継ぎつつ常に新しい社会へ挑戦・改革をするのが「保守」だという。
日本の歴史は保守そのものであるという。
そしてこれらの伝統、文化を基にグローバル化によって起こる多様な価値観を認める経済力のある文化国家を目指すべきであるという。
中曽根氏の保守観は私の中でスッーと入ってきた。
これ以外にも憲法や教育基本法の問題、自らの政治体験が書かれており面白かった。
日本の伝統、文化を大事にするという政治家、論客は星の数いるが果たしてその方々は「保守」の本当の意味を知っているのだろうか。
まず
①天皇の存在→いかなる政権も天皇家を廃絶しなかった
②日本は自然国家→アメリカ、ソ連と違い契約やイデオロギーによって成り立っているのではなく、歴史の堆積によって形を変えながら続いてきた
③わび・さびの心→華美な装飾より簡素を好み無我の境地を目指す
④松尾芭蕉の不易と流行→上記の様な物を大切にしながらその時代時代に新しい文明・文化を取り入れ消化した。
これら日本の伝統、文化、歴史を大切にしながらその精神を受け継ぎつつ常に新しい社会へ挑戦・改革をするのが「保守」だという。
日本の歴史は保守そのものであるという。
そしてこれらの伝統、文化を基にグローバル化によって起こる多様な価値観を認める経済力のある文化国家を目指すべきであるという。
中曽根氏の保守観は私の中でスッーと入ってきた。
これ以外にも憲法や教育基本法の問題、自らの政治体験が書かれており面白かった。
2011年8月19日に日本でレビュー済み
読んで驚いた。この著者はもはや保守ではない。中国の圧力に屈服して、靖国神社に参拝しなかったこと。東アジア共同体推進派であること。中国を刺激してはならないから、台湾は独立運動を叫ぶべきではない、と発言していること。中国共産党の思惑そのものではないか。これのどこが保守だと言うのか。口だけではないか......。
2010年10月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
何と言ってもまだ占領下の昭和22年に衆議院に初当選し,以降まさに戦後政治と共に人生を歩み,総理大臣にまでなった人である。この今年92歳の長老の経験から学べるものはあるはずと,私は謙虚な気持ちで読んだ。
保守政治とは,古くから伝わる日本の伝統や文化や日本人のものの考え方を大事に受け継ぎ,それを行うために状況の変化に応じて絶えず革新を重ねて行くものだと言う。
保守政治に関する議論は中間で様々に展開されるが,結論に近い部分で力を入れて語られるのが,憲法と教育基本法の改正である。日本の伝統と文化を守るために,この問題にそろそろ本腰を入れて取り組まなくてはならないとする。
確かに国民の「国を守る義務」は日本国憲法に述べられていない。また教育基本法では個人の自由や権利を謳ってはいるが,伝統や文化,社会を守り形作ってゆく公共の精神がすっぽり抜け落ちている。その戦後民主化教育のあげく,国は経済的には豊かになったが,どこか自国を卑下し軽んずる傾向,いつまで経っても自国に自信と誇りを持てない傾向が色濃く残ってしまったのかも知れない。
その他に,一国の首相でなければ書けないと思わせる逸話に富んでいる。レーガン大統領との「ロン・ヤス関係」は当時もよく言われていたが,「こういう事だったのか」というエピソードが面白い。首相時代の業績である臨調や国鉄民営化での,国民感情(世論)の読み方や政治力学の巧みな利用,人材登用の妙など,政治家の仕事とはこういう事かと納得させられる。
保守政治とは,古くから伝わる日本の伝統や文化や日本人のものの考え方を大事に受け継ぎ,それを行うために状況の変化に応じて絶えず革新を重ねて行くものだと言う。
保守政治に関する議論は中間で様々に展開されるが,結論に近い部分で力を入れて語られるのが,憲法と教育基本法の改正である。日本の伝統と文化を守るために,この問題にそろそろ本腰を入れて取り組まなくてはならないとする。
確かに国民の「国を守る義務」は日本国憲法に述べられていない。また教育基本法では個人の自由や権利を謳ってはいるが,伝統や文化,社会を守り形作ってゆく公共の精神がすっぽり抜け落ちている。その戦後民主化教育のあげく,国は経済的には豊かになったが,どこか自国を卑下し軽んずる傾向,いつまで経っても自国に自信と誇りを持てない傾向が色濃く残ってしまったのかも知れない。
その他に,一国の首相でなければ書けないと思わせる逸話に富んでいる。レーガン大統領との「ロン・ヤス関係」は当時もよく言われていたが,「こういう事だったのか」というエピソードが面白い。首相時代の業績である臨調や国鉄民営化での,国民感情(世論)の読み方や政治力学の巧みな利用,人材登用の妙など,政治家の仕事とはこういう事かと納得させられる。
2013年8月20日に日本でレビュー済み
著者は中曽根康弘。自民党の首相を経験、憲法改正論者です。日本兵として戦争にも出兵した経験があり、戦後〜現在の日本政治に至るまで長きに渡り政治に関与してきた人物です。長老と言えるかもしれません。
まず、本書を書いたのはかなりの高齢であったはずだが、文章が読みやすくしっかりとした内容だったのが驚かされる。政治、自民党、中曽根康弘、保守について関心がある人は読んでも損はないと思います。
内容は、日本の保守とは何なのかということを自身の経験や考えを交え述べている。また、保守についても触れますが中曽根氏の回顧録&政治全般への提言という要素もあります。やはり長きに渡り政治の最前線にいた著者が書いたものであり読みごたえがあった。
著者のいう保守について
「日本の伝統、歴史、文化というものを非常に大事にし、その精神を受け継ぎながらも、常に新しい社会へ挑戦する姿勢を持っている」
「保守せんがために改革する」
と述べている。
保守主義の思想の原点を詳しく知りたい人には、本書でも名前が挙げられていた哲学者エドマンド・バークの書を読むことをおススメします。バークが保守主義の父です。
著者自身は自民党に所属していたが民主党についても触れており割と客観的な内容であると思います。特に著者と同じ憲法改正論者である鳩山由紀夫にはシンパシーを感じているようで生暖かい目で見ているのが印象的だった。
まず、本書を書いたのはかなりの高齢であったはずだが、文章が読みやすくしっかりとした内容だったのが驚かされる。政治、自民党、中曽根康弘、保守について関心がある人は読んでも損はないと思います。
内容は、日本の保守とは何なのかということを自身の経験や考えを交え述べている。また、保守についても触れますが中曽根氏の回顧録&政治全般への提言という要素もあります。やはり長きに渡り政治の最前線にいた著者が書いたものであり読みごたえがあった。
著者のいう保守について
「日本の伝統、歴史、文化というものを非常に大事にし、その精神を受け継ぎながらも、常に新しい社会へ挑戦する姿勢を持っている」
「保守せんがために改革する」
と述べている。
保守主義の思想の原点を詳しく知りたい人には、本書でも名前が挙げられていた哲学者エドマンド・バークの書を読むことをおススメします。バークが保守主義の父です。
著者自身は自民党に所属していたが民主党についても触れており割と客観的な内容であると思います。特に著者と同じ憲法改正論者である鳩山由紀夫にはシンパシーを感じているようで生暖かい目で見ているのが印象的だった。
2010年6月6日に日本でレビュー済み
「政治屋は次の選挙を考える。政治家は次の世代を考える。」これはジェームス・F・クラークの言葉です。本書の主旨もこの言葉に表されていると思いながら読み進みました。
最初の方は、第94代首相が誕生する前の首相評もあり、今が読み頃といえるでしょう。
92歳になる元首相が迷走する政治の世界に、ご自分なりの経験を盛り込んで、現状を分析、提言されています。全てに賛成という訳ではありませんし、ちょっとご自慢が鼻につくところもありましたが、「野党も政治資金の問題を政争の具にしないで(中略)、これ以上政治と金の問題が出てこないような仕組みづくりに取り組むべきである」や、日本は「自然国家」であるなどなかなか読み応えのある内容でした。
最初の方は、第94代首相が誕生する前の首相評もあり、今が読み頃といえるでしょう。
92歳になる元首相が迷走する政治の世界に、ご自分なりの経験を盛り込んで、現状を分析、提言されています。全てに賛成という訳ではありませんし、ちょっとご自慢が鼻につくところもありましたが、「野党も政治資金の問題を政争の具にしないで(中略)、これ以上政治と金の問題が出てこないような仕組みづくりに取り組むべきである」や、日本は「自然国家」であるなどなかなか読み応えのある内容でした。