下記の通り筆者の見識が狭く先入観のみで物を語る箇所が随所に見え、また狭量な女性観が本文中に何度も現出している。こうした書は婚活中の者・婚活を考えている者の背中を押してくれる内容とは言えず、読者の期待にとことん沿えていない。よって存在価値が無いため(本当に無い!)、星1つとした。本当なら「星マイナス5」を付けたい。
◆結婚相談所はピンキリで一般の女性は圧倒的に不利と述べているが、女性が自分に合った相談所を見つければ済むことである。何がどう不利だというのか。そもそも相談所がピンキリという事実と、一般の女性は不利というメッセージの間につながりがあるのか甚だ疑問である。たまたま思いついた2つの事柄を「ので」という言葉でつなげてみただけではないだろうか。非常に論理性を欠く。そんな文章を平気で書く神経が知れない。自分の思考に対する自己添削能力が欠如している。
◆男性慣れしていない女性は相手を判断する規準がつかめない(ので結婚相談所は向かない)、と述べている。こんなことを平気で書けるのはつまり、男性慣れしていない女性ほど相談所で場数を踏むことが、男性に対する見識を深める機会になるという事実に、筆者は思いが至らないということだろう。書いてあることのレベルの低さが度を過ぎている。事実からメッセージを導く力の弱さが、看過できないレベルである。多分、誰からも「その主張と理由のつなげ方はおかしいよ」と教導される機会が無いまま、年を食ってここまで来てしまった人間なのかもしれない。
◆そもそも筆者は「結婚相談所は自力の婚活ではない」と断じている。では何をすれば自力の婚活なのか。結婚の機会を自ら創出したい人間が、どんな相談所がこの世にあるかを調べ、足を運んで話を聞き、入会を決断し、プロフィールをきっちり作り、実際に異性に会いに行く。これのどこが自力でないのだろうか。全部自分の力を発揮した結果である。これが自力でないというなら、合コンでの出会いも友達の紹介による出会いも自力ではないことになる。おそらくだが、筆者の頭の中には「相談所を使うやつは負け組のダメ人間」のような思い込みがあるのではないだろうか。独断と偏見に満ち満ちており、ここまで「言っていること」に共感できない本も珍しい。
◆世の中の仕事を9パターンに分けて得意になっているが、全然パターン分けになっていない。(1)手、指先を使う仕事(2)足、脚を使う仕事、(3)頭脳をフルに活用す(以下略)といった調子で9パターン述べているが、手も足も頭も声も表情も、何だって総合的に使うのが仕事というものである。それを細切れに扱うなんて、仕事観がそもそもおかしい。それを分からず何をパターン分けしているのだろう。単に体の部位を列挙し「~を使う仕事」という言葉とくっつけただけである。無意味な分類をしてなぜドヤっていられるのか、その神経がちょっと理解できない。
◆睡眠が少なくて平気な女性なら相手は編集者や記者がねらい目と説いている。もうこの時点で絶望的に意味不明(笑)。人間は7~8時間の睡眠を要する生き物であることは医学の常識。睡眠の少なさを女性から男性へのアピールポイントの一例として読者に勧めるなど、何を考えているのだろうか。「自分のアピールポイントはこれ!」と決めてかかるのではなく、相手の異性との会話の中で接点探しをし、「私たちこんなに接点あったんですね」という空気に持っていく方が、はるかに有意義である。
◆男性のオーラには色があるためそれを見分けられるようになりましょうと言っているが、思慮ゼロ・科学的根拠ゼロの、思い付きの虚妄の域を出ない。こんなに読んでいて時間の無駄と思わせるクソ本も珍しい。
◆男性慣れしていると思われると、面接慣れしている人が就活で落とされるのと同じように男性に相手にされない、ということを述べているが、またもや意味不明である。対人コミュニケーションに慣れていて何がいけないというのだろうか。言っていることが支離滅裂で道理に合っていないにもほどがある。
◆彼が好きなものを(あなたも)好きでなければならないとほざいているが、単に筆者が「自分に合わせてくれる女が好き。女はそうであれ」と言っているだけではないか。高説を説き偉そうに指南するふりはやめて、素直にストレートに「俺の好きな女はこうだ!結婚したけりゃ女は俺の言うことを聞け!」とでも書いた方が、まだ好感が持てる。
◆夫が会社を休む時に会社に電話してくれることが妻の役目であると述べている。もう、ここに書いていて意味が分からない。会社に休みの電話も入れられないような踏ん張りの利かない男とは、そもそも結婚すべきではない。書名に書いてある「幸せ」とは一体誰の幸せを指しているのだろうか。表紙に女性の絵がかいてあることから女性を相手に書いたのだろうが、内容は一貫して「結婚したけりゃ男(=俺)を喜ばせる女になれ」という下卑た本音に終始している。こんな愚劣なことを平気で書けるなんて、正直人格を疑う。キモすぎる。
◆「山内一豊の妻」なるものを例に挙げ、これこそが内助の功、これこそが女のあるべき姿だと主張しているが、単に「俺は歴史上の人物に詳しいんだ&これが俺の好みだから女はこれに倣え」と言いたいだけではないだろうか。下劣な自己顕示であり、参考にする価値ゼロ。あと女性に自分の理想を押し付けすぎ。溜まってんのか?よくこんなんで『女性自身』の編集長なんて務まったな。無知無学な女性をターゲットに己の理想を押し付けてるだけでは。それで雑誌やら本が売れるのなら、ほんといい商売だな。
◆五歳年下の女性では(男にとって)収入が少なすぎる(から結婚相手に適さない)と述べているが、本当だろうか?男が仮に妻より五歳年上であっても今の時代、五年で給料が目に見えて上がるわけではない。2009年出版の本だが、時代を完全に錯誤しているとしか言いようがない。そもそも、もし夫婦二人合わせた収入が低いのなら、身の丈に合ったそれなりの生活をすればいいだけの話である。何を根拠に何を述べたいのか、さっぱり分からない。そしてここまで終始一貫して「女は男を経済的にもその他何やかや含めてとにかく支えろ」と主張し続ける精神が本当に理解できない。夫婦は支え合うものだろう。女性は男に従い男に奉仕していればいいという独善的で偏狭な思考が透けて見える。読んでいてきわめて不快である。
◆浮気の可能性が高い女性の特徴を紹介しているが、これこそ独断と偏見の「的外れ」な記述であり、価値が無い記述の真骨頂と言えるだろう。目が大きくうるんでいる?唇が大きく舌がよく動く?鼻がほっそりと高い?乳房が突き出している?色白である?それがどうしたというのだろう。そういう身体的特徴がある人は整形しろとでも言いたいのか。ある程度胸の大きい女性は全員「浮気の可能性が高い」のか?その根拠などは存在せず、単に「思いついたから言ってみたニダ」レベルの話ではないのか?色白の女性がこの世にどれだけたくさんいると思っているのか。そりゃそれだけ万人に当てはまる事柄を述べれば、中には浮気性な女性もいるだろう。なぜこれを書く前に「いやこの内容は俺の的外れな思い込みだな。ゆえに読者にとって有用ではないから書くべきではない」と気づけないのか。
◆性行為において「女性は受け身であり男がその気になればいつでもできる」と言い放っているが、これを読んだ女性は怒っていい。放言の極みである。これはただ単に、お前がそういう女を求めているってだけだろう、って話。「男がその気になればいつでもできる」なんていうのは、「女には自ら判断し決める権利などない、男の求めに応じて尽くせ!俺はとにかく精を放ちたいんだ!」という発想があるからこそ出てくる言葉である。男女同権のこの世の中で、危ない思想だと十分言える。この本はとことん、筆者当人の女性に対する変質さ・偏執さを露見させているなあ。まあ言論の自由なんだから好きにやればいいのだが。自分の書いたもので自分の品位を損なわないという考えが、この筆者は頭に浮かばないのだろうか。ちゃんと頭使って考えてる?自爆しすぎ。
◆「若いうちは男女とも希望や願望に大きな違いはない」だと?は?何を根拠に言ってるんだ?男女の希望や願望なんて、若いうちほど人それぞれだぞ?年を取るほど落ち着いて同質化してくるというのならまだ分かるが。世の中に対する認識が幼稚すぎる。
◆処女だと男と体位が必ず一致する、と書いていて・・・恥ずかしくないのか?処女は要領が分からずぎこちないから、むしろ体位は一致しないぞ?処女非処女の良し悪しは置いといて、ある程度性的経験を積んだ女性の方が男に合わせる勘所も心得ていて、体位は一致しやすいぞ?そもそも体の相性と処女非処女はまったく別問題。なんでこの筆者は関係ない事柄同士を、無理につなげたがるのかなあ。文字通り「理」が「無」い。自分の思いついた論理を自力で添削できないんだろうね。この人。
ことほどさように本書は、筆者の「俺が思う『女はかくあるべき論』&『妄想』」を列挙しているに過ぎず、書名でうたっている「(女性の?)幸せ」とは乖離した内容である。自分の偏執な女性観を披露して何が楽しいのだろうか。女性観を披露することが何らかの快感につながってでもいるのだろうか?
以上のことから、本書を読みたい時は、お金がもったいないので私のように図書館で借りて読むことをお勧めする。「そもそも読まない。意識の外に追い出す。思考から排除する」というのもありだろう。読むと不快になる可能性があること請け合い。

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絶対☆幸せになる・婚活塾: 成功する恋愛・結婚への道 単行本 – 2009/7/1
櫻井 秀勲
(著)
かわいい女で、めざせ婚活!
自分を磨いて、運命のパートナーと出会うために!!
合コンで、職場で、デートの現場で、うまくいく婚活のルール。
自分を磨いて、運命のパートナーと出会うために!!
合コンで、職場で、デートの現場で、うまくいく婚活のルール。
- 本の長さ128ページ
- 言語日本語
- 出版社新講社
- 発売日2009/7/1
- ISBN-104860812840
- ISBN-13978-4860812843
商品の説明
抜粋
どんな相手と結婚したいのか?
どんな結婚生活をおくりたいのか?
どんな結婚生活をおくりたいのか?
それはそのまま、どんな自分になり、どんな人生を歩みたいのかにもつながっていきます。
結婚がすべてではないでしょう。
結婚しない人生も、もちろんありです。
けれども、結婚することで得られる幸せが必ずあるのも本当です。
あなたの年齢も関係ありません。
「結婚したい」と思ったときが、「婚活」の始めどきです。
けれど、それだけでなく、「結婚したいかどうかはよくわからない」というあなたも、婚活を始めてみることは意味があると思います。
著者について
DoCoMo公式サイト「あげまん婚活塾」の監修・塾長でもある。
About this Title
どんな相手と結婚したいのか?
どんな結婚生活をおくりたいのか?
どんな結婚生活をおくりたいのか?
それはそのまま、どんな自分になり、どんな人生を歩みたいのかにもつながっていきます。
結婚がすべてではないでしょう。
結婚しない人生も、もちろんありです。
けれども、結婚することで得られる幸せが必ずあるのも本当です。
あなたの年齢も関係ありません。
「結婚したい」と思ったときが、「婚活」の始めどきです。
けれど、それだけでなく、「結婚したいかどうかはよくわからない」というあなたも、婚活を始めてみることは意味があると思います。
著者について
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カスタマーレビュー
星5つ中3つ
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イメージ付きのレビュー

5 星
婚活して、みようかな
婚活婚活っていうけど、じつのところ、何すればいいの?と思っていた私には、ぴったりな本でした。自分に合う人の見つけ方、彼の本質の見抜き方がわかりやすく書かれています。本文にある、実際にありそうなシーンが漫画で描かれているのも、自分に置き換えやすい。結婚したい人は絶対に、すぐに結婚て感じじゃない人にも、役立つお得本です!
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2009年7月22日に日本でレビュー済み
婚活婚活っていうけど、じつのところ、何すればいいの?
と思っていた私には、ぴったりな本でした。
自分に合う人の見つけ方、彼の本質の見抜き方がわかりやすく書かれています。
本文にある、実際にありそうなシーンが漫画で描かれているのも、自分に置き換えやすい。
結婚したい人は絶対に、すぐに結婚て感じじゃない人にも、役立つお得本です!
と思っていた私には、ぴったりな本でした。
自分に合う人の見つけ方、彼の本質の見抜き方がわかりやすく書かれています。
本文にある、実際にありそうなシーンが漫画で描かれているのも、自分に置き換えやすい。
結婚したい人は絶対に、すぐに結婚て感じじゃない人にも、役立つお得本です!

婚活婚活っていうけど、じつのところ、何すればいいの?
と思っていた私には、ぴったりな本でした。
自分に合う人の見つけ方、彼の本質の見抜き方がわかりやすく書かれています。
本文にある、実際にありそうなシーンが漫画で描かれているのも、自分に置き換えやすい。
結婚したい人は絶対に、すぐに結婚て感じじゃない人にも、役立つお得本です!
と思っていた私には、ぴったりな本でした。
自分に合う人の見つけ方、彼の本質の見抜き方がわかりやすく書かれています。
本文にある、実際にありそうなシーンが漫画で描かれているのも、自分に置き換えやすい。
結婚したい人は絶対に、すぐに結婚て感じじゃない人にも、役立つお得本です!
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